さようなら、木造住宅。

 数日前の、夕方。所用で出かけた際に、改めて、見送ってきました。
夕陽を浴びる、木造住宅を。

 この一帯は、廃川となった旧河道を埋め、恐らく戦後の復興期に建てたと思われる木造市営住宅が、連なっていました。それはそれは、本当に小さな、木造住宅でした。

 正直なところ、このような住宅が、平成の世まで残っていたということが不思議に思えるような、簡素な建物。しかし、ここでの「暮らし」が、戦後の復興や高度成長を下支えしてきたのでしょう。


 いま残るのは3軒のみ、それも取り壊しを待つのみ、といった状況ですが、数年前までは、この住宅が「軒を連ねて」いて、生活の匂いが漂う「街並み」が、ありました。


 この木造住宅団地、道を挟んだ向かい側は、集落の庄屋と思しき屋敷と海事の安全を護る住吉社があるのです。

 この対比の、生々しさ。ここを通るたびに、色々と、考えてしまうのでした。
しかし、もう、その「生々しさ」を、感じることも無くなりそうです。

 時代は、移ろうもの。それを見続けてきた地蔵と大木は、あたらしい時代を、どう見守っていくのだろうか。


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kotonoha_seki

まちを、あるく。

散歩の、記録。 そして、思うことをつらつらと。

コメント2件

うちの近所に似たような住宅があるのですが、今、大規模なリモデリング工事中です。完成したらビフォーアフターの記事が書きたいなと思って待っているところです。なんか、こういうのはこういうので、残っててほしい気持ちもありますね
旧河道を嵩上げせず埋め立てた場所に建つ市営住宅なので、さすがに治水面でのリスクが大きく保存は厳しかったようです…。しかしここ、大きな神社・バラックまがいの木造住宅・庄屋さんの邸宅・地蔵を祀る社・大木と、まるで戦前にタイムスリップしたかのような空間だったので、消えたのは残念ですね…。ちょうど市がフィルムコミッションに注力しだしたタイミングでの取り壊しなので、尚更に…(苦笑
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