砂漠の町のレイルボーイズ(2013年8月4日)

砂漠の町のレイルボーイズ 0804稿 徳尾浩司

■ 登場人物

うんてんし・・・・・・篠崎友
きっぷさん・・・・・・堀田尋史
駅長さん・・・・・・鈴木理学
ポーターさん・・・・・・柴田洋佑
たびびと・・・・・・徳尾浩司
てっちゃん・・・・・・伊藤直人
ふりょう・・・・・・林雄大
しんごうさん・・・・・・本折智史
エリートさん・・・・・・佐藤貴史


■ 舞台美術


さばく駅の駅舎。
前方は駅舎、後方はホーム&図書スペースになっている。
駅舎とホームは全体屋根で覆われていて屋内イメージ。
上手方向に行けば砂漠地帯→イーストコースト→イーストタウン→ファーイーストコースト→イースト・シティと続いていく。
下手方向に行けば砂漠地帯→ウエストマウンテン→ウエストフォレスト→ウエストヴィレッジ→・・・・・・→セントラルステーションと続いていく。
オアシス村は北方向に10キロほど歩いたところにある人口200人程度の集落。住民のほとんどは遊牧民である。
ホームの向こうには窓か何かを通して砂漠が見えている。
駅舎にはクリーニングを受け付けるカウンター、マッサージチェア、テーブル、アンティークな椅子が2,3脚、さぼてんなどの鉢植え、暖炉がある。
普段、列車が通らないときはトロッコを線路の上で転がして荷物を運んだり、朝食を運んだりしている。
上手前、もしくは下手奥にスタンドの信号機(赤、青)が置かれている。(それはしんごうさんが蹴って操作している)
下手に駅長さん専用の机や引出しがある(簡易の椅子があればOK)。

○ 一場 さばく駅

開場中。
駅長さんは椅子で寝ている。(寝顔は客席に見せない)
うんてんしは、世界の料理が載っている本(何の本かは見た目分からない)と、ノートを広げて勉強している。
きっぷさんは少し離れたところで本を読んでいるが、時々「出発しまーす」とか、「通過しまーす」とか、声を出したりする。一人野球をする。
しんごうさんは、バケツと雑巾を持って、駅周辺を掃除している。信号を足蹴りして色が変わることをチェックして、また外へ掃除に行く。
開演5分前ぐらいから、荷物を持ったてっちゃんが登場し、図書棚からイースト・シティのマップ本を取り出して、ホームのベンチに腰掛けて読みはじめる。
ふりょうが下手から出てくる。
うんてんしがトイレに行くために下手にはける。
ふりょうは寝ている駅長さんに毛布をかけるふりをして、胸ポケットから財布を取り出し、いくつか札を取り出して、財布を元に戻す。
ふりょうはきっぷさんの背後から、同じように胸に手を忍ばせて財布を取ろうとするがきっぷさんは寝ていないのでただ胸を触りに来た男みたいになり、突っ込まれる(殴られる)。ふりょうは線路の上に寝る。
うんてんしが下手から戻ってくる。
時間が来たら開演キュー。
照明(客電out,舞台地明かり)
うんてんし「(日時計を見て)・・・・・・」
きっぷ「もう時間ですか?」
うんてんし「そうだね、帰るか」
うんてんし、本やノートを片付ける。
きっぷさんが注目する。
きっぷ「うんてんしさん、最近、何やってんすか?」
うんてんし「ん?」
きっぷ「何か勉強してんすか?」
うんてんし「まあ、別に大したことはないよ」
きっぷ「なんすか、え、なんすか」
うんてんし「いや、別に趣味っていうか」
きっぷ「(本を見て)料理・・・・・・。へえ、料理やるんすか?」
うんてんし「まあ、まあ、勉強中だから」
きっぷ「あ、分かった。もう本格的にここで料理出しちゃおうってことすか?」
うんてんし「いや、まあ、まあ、分かんないけどね」
きっぷ「いや、いや、いいと思いますよ、サンドイッチとか、軽い食事から始めたりして。なんか名物があると強いんですけどね。なんだろう・・・・・・サボテンサンドとか。痛いか、口の中(自ウケ)」
てっちゃん「あ、でも食べられるサボテンって、あるらしいですよ」
きっぷ「(てっちゃんを見て)あら、てっちゃん、くわしいね」
てっちゃん「食べたことはないんですけど」
きっぷ「おいしいの?」
てっちゃん「いや、僕は食べたことはないんですけど、ウェストフォレストにはサボテン専門のレストランもあるみたいで」
きっぷ「へえ・・・・・・食えないものをあえて食うオシャレ感ね」
うんてんし「味はなんか、酸っぱいんでしょ?」
てっちゃん「らしいですね」
きっぷ「へえ・・・・・・二人とも詳しい」
ふりょうが会話にスルッと入ってくる。
ふりょう「食ったことねえのか、サボテン。遅れてんな、お前」
てっちゃん「そうかな」
ふりょう「遅れてるよ。やべえな」
うんてんし「今度、ウェスト・フォレスト行ってみようかな」
きっぷ「夏休み取って?」
うんてんし「うん。ポーターさんは明日帰ってくるでしょ? それと入れ替わりで夏休みもらってもいいし」
きっぷ「いいんじゃないですか? え、列車乗ります?」
ふりょう「(てっちゃんに)やべえぞ、お前」
てっちゃん「やばくないでしょ」
うんてんし「いやぁ・・・・・・別に歩いて行くよ」
きっぷ「いやいや、ウエスト・フォレストに行くんだったら、列車に乗ったらいいじゃないすか。むしろ乗ってくださいよ」
うんてんし「列車はお客さんのもんだからさ」
きっぷ「いやいや・・・・・・そんなこと言って何年経つんすか。誰も乗ってないじゃないすか」
ふりょう「サボテン食ったことないのはやばい」
うんてんし「無理矢理列車を停めたってさ、それは本当の意味でのお客さんじゃないから(ふりょう「やばいぞ」)、うるさいな」
ふりょう「ぁあっ!?」
きっぷ「何、サボテン食べたことあんの? どういう料理?」
ふりょう「サラダだよ! サボテンサラダ」
てっちゃん「あー、生では食べられないんですよね、サボテンは火を通さないと」
ふりょう「・・・・・・」
うんてんし「ソテーとかね」
てっちゃん「そうですそうです」
ふりょう「サラダもいろいろあんだろうが。・・・・・・焼きサラダだよ」
うんてんし「まあ、俺は行くとしても歩いて行くよ」
きっぷ「ええ・・・・・・(残念)」
てっちゃん「きっぷさん」
きっぷ「ん?」
てっちゃん「あの僕・・・・・・、今晩なんですけど、青い列車に・・・・・・」
音響(電話が鳴る)
きっぷ「何?」
てっちゃん「ああ、まあ、後でいいです」
駅長さんが電話に反応しないのでうんてんしが受話器を取る。
うんてんし「はい・・・・・(受話器をはなして)駅長さん」
うんてんし、駅長さんを起こす。
駅長さんが受話器を取る。
てっちゃんは本棚のほうへ。
駅長「はい・・・・・・。(セントラルの○○です。駅長さんですか?)はい(先日書面でお伝えしましたように、本日か明日には監査員が到着しますので、5日間よろしくお願いいたします)はい? (いえ、ですから書面でお伝えしました通り、監査を行いますので)か、監査、監査、監査っていうのは・・・・・・(詳しくはお送りした書面をごらんください)はい、わかりま・・・・・・した。(では、よろしくお願いします)はい、はーい・・・・・・」
駅長さんが受話器を置く。
駅長さんは再び寝る。
てっちゃんが本棚を物色している。
てっちゃん「きっぷさん。地図ってどこにありましたっけ?」
きっぷ「(後ろを振り向き)あー、どこだろうね。こないだしんごうさんが整理してたんだよ」
きっぷさん、本棚のほうへ。
てっちゃん「前って、アルファベット順に並んでましたよね」
きっぷ「そうそう、ええー、これ何順に並んでるんだろう。うんてんしさん、分かります?」
うんてんしも本棚のほうへ。
てっちゃん「ジャンルごとですかね・・・・・・」
うんてんし「でも、ほら図鑑の後に小説がきてるから」
てっちゃん「あ・・・・・・違いますね」
きっぷ「なんだろう・・・・・・絶対、規則はあると思うんだけど」
ふりょうも線路のほうから本棚を眺めている。
うんてんし「どうみてもランダムに並んでるとしか思えないけどね・・・・・・」
てっちゃん「聞いてみますか?」
きっぷ「待って待って、当てたい」
うんてんし「当てたいよね」
きっぷさんが地図を引き抜いている。
きっぷ「とりあえず、地図はこれかな」
てっちゃん「あ、ありがとうございます」
うんてんし「しんごうさんの気持ちになって考えないとね」
きっぷ「よく借りられてる順とか?」
うんてんし「ああー・・・・・・」
きっぷ「でも、一位が『世界の砂』ってことはないか」
てっちゃんが本を持って駅長さんのところへ歩いていく。
ふりょう「分かった」
きっぷ「え、何?」
ふりょう「色だよ、色。暗い色、明るい色、暗い色、明るい色」
きっぷ「(無視して)なんだろうなぁ・・・・・・」
うんてんし「んー・・・・・・離れてみたら顔に見えるとか」
きっぷ「数が足りないでしょ」
ふりょう「無視すんな、コラ」
てっちゃん「駅長さん。(起こして)この本、借ります」
駅長「あ、はいはい」
てっちゃんは図書の貸し出しカードを出す。
駅長さんはスタンプを押す。
駅長「あ、全部たまったね」
てっちゃん「そうですね」
駅長「ちょっと待って」
駅長さん、黒い長財布を取り出して、そこから外国の札を一枚出し て渡す。
駅長「(あ、大きいのしかないな)・・・・・・おめでとう」
てっちゃん「いや、ほんといいですよ、これは」
駅長「全部たまったから」
てっちゃん「いや、本が読めるだけでいいんで」
駅長「えー、でもでも」
てっちゃん「・・・・・・前から思ってたんですけど、貸し出しカードって本来はいつ何を借りたかっていうチェックのためにあるわけじゃないですか」
駅長「ほう」
てっちゃん「だからこのたまに現金がもらえるっていう仕組みは、おかしいんじゃないですかね」
駅長「んー、チェックするって言っても、てっちゃん、ちゃんと返すからねえ」
てっちゃん「・・・・・・たまに延滞する人とかいないんですか?」
駅長「誰も借りないよ、自分だけだよ」
てっちゃん「え、他は誰も?」
駅長「そうだよ。これ、てっちゃん専用カード」
てっちゃん「じゃあなおさら、ぼくだけ現金もらうっていうのはおかしいですよね?」
駅長「そう?・・・・・・じゃあ、これはまた私の財布に戻っていくよ?」
てっちゃん「はい。戻してください」
駅長さんは、出した札を財布の中に見せながらしまう。
しんごうさんがバケツと雑巾を持って現れ、線路の上に寝ているふ
りょうを発見する。
しんごう「ちょっとみんな線路に、危ない。ふりょうくん、そんなとこ寝たらあぶないでしょ・・・・・・ちょっと!?」
ふりょう「あ?」
しんごう「あぶないよ」
ふりょう「なにがあぶねえんだよ」
しんごう「今日はまだ一本通るから」
ふりょう「だりーな・・・・・・ひかれたことなんか一度もねえよ!」
うんてんし「あ、今日まだ通るんだっけ?」
しんごう「はい、今晩は満月なので、青い列車が通ります」
うんてんし「あー」
きっぷ「あー、その日か」
駅長「(カレンダーか何かを見て)あー」
しんごう「はい。青い列車が通ります」
きっぷ「まじか・・・・・・帰れると思ったのに」
駅長「満月か・・・・・・」
きっぷ「しんごうさん、もう青にしといて帰ろうよ。どうせ通過するだけなんだからさ」
しんごう「それはいけませんよ、きっぷさん。だれか、この駅から列車に乗りたいっていう人が現れるかもしれない。そしたら信号を赤にして列車を停めなければいけません」
きっぷ「ないよ」
しんごう「それは分からないじゃないですか」
うんてんし「それはもちろん分からないけどさ。もう何年も、そんな客はいないんだぜ?」
しんごう「・・・・・・そうですけど」
きっぷ「ま、もうすぐでしょ、待つよ」
駅長さん、てっちゃんから返してもらった本を本棚に戻しにきて。
駅長「あれ? 誰か本、並べ替えた?」
しんごう「あ、はい。えっとですね」
きっぷ「ああ、いい! 当てるから」
うんてんし「ああ、いい! しんごうさん言わなくていいからね」
しんごう「・・・・・・分厚さ順です」
きっぷ「あーーー言うなよ」
うんてんし「ああーーもう・・・・・・」
駅長「あーー、なんかごめんね」
きっぷ「あーーーあ、もう今日の楽しみ終わった・・・・・・」
しんごうさん、はける。
きっぷさん、簡易ベッドのところに寝る。
ふりょう「おい、きっぷ。ちょっとマッサージやってくれよ」
きっぷ「いやです」
ふりょう「やれよ、お前。客だぞ」
きっぷさんが寝ようとしたところにてっちゃんのカバンがあって。
きっぷ「もう営業時間外なんで・・・・・・てっちゃん、この荷物なに?」
てっちゃん「ああ、あの・・・・・・ちょっとイースト・シティに行こうと思って」
きっぷ「へえ・・・・・・何しに?」
てっちゃん「ルナちゃんに、会いに」
きっぷ「ああ、文通してる列車の子? 最近見ないよね」
駅長「見ないね。通過するとき、結構、見てるんだけど(首を左右に高速で振って)あれ、今日もルナちゃん、乗ってない、つってね」
てっちゃん「もともと病院に通院してた子なんで、もしかしたら今ごろ入院してるのかもしれないなって」
駅長「あら・・・・・・」
きっぷ「それは大変だね・・・・・・」
うんてんし「え、イースト・シティって、歩いて?」
てっちゃん「いや、歩いては無理でしょ。列車です」
間。
うんてんし「・・・・・・え?」
きっぷ「え?」
駅長「え、列車で?」
うんてんし「え、それは、リアルな列車?」
きっぷさんが驚いて転げ落ちる。
駅長「ここを走る列車?」
てっちゃん「はい。今晩の、青い列車で」
きっぷ「マジで?」
きっぷさん、線路上のふりょうを踏む。
ふりょう「ぎゃあああーーー!!!!!」
駅長「え、それ本気で言ってる?」
てっちゃん「はい。イースト・シティまでの切符を一枚、ください」
駅長「あ・あ・あ・・・・・・、は、はい」
きっぷ「どえらいこった・・・・・・」
全員がワナワナ震えながら準備を始める。
ふりょうはきっぷさんに踏まれる。
ふりょう「ぎゃあああーーー!!!!!」
駅長さんは引出しから切符を何枚も出す。
うんてんしもきっぷさんも、ワナワナと準備(何があるだろう?) する。
しんごうさんがサボテンの鉢植えを持って現れる。
しんごう「え、え、どうしたんですか?」
きっぷ「てっちゃんが列車に乗るって!」
しんごう「えぇええ!?!? そ、そ、そ、それって、」
ふりょう「おい、落とすなよ! それ落とすなよ!」
ふりょう、逃げるように立ち上がる。
うんてんし「信号を赤にして! 信号を赤!!」
しんごう「はい!」
しんごうさんは鉢植えを持ったまま、ふりょうと接触する。サボテ
ンの針がふりょうの顔に当たる。
ふりょう「あいったっ!!! マジ!!」
きっぷ「落ち着こう、いったん落ち着こう」
うんてんし「あぁああ」
うんてんし、何かの設備を壊す。
きっぷ「(突っ込んで)落ち着けって」
駅長「あぁああ」
駅長さんが切符の束を床にぶちまける。
きっぷ「(突っ込んで)落ち着けって」
しんごうさんは信号を蹴って「赤」を点灯させる。
全員落ち着く。
うんてんしが床に落ちた「イースト・シティ」への切符を拾う。
それをてっちゃんに渡して。
うんてんし「はい、イースト・シティ行き」
てっちゃん「ありがとうございます(お金を渡す)」
きっぷ「マジか・・・・・・本当に乗るのか、てっちゃん・・・・・・」
うんてんし「おれたちに気を遣って、無理に客になる必要はないんだぜ?」
てっちゃん「違いますよ。これはずっと前から決めてたことなんで」
うんてんし「そっか」
駅長「・・・・・・ほんとにいいの?」
てっちゃん「はい。地図を見ながら、まずは病院を探してみます」
てっちゃんは切符をきっぷさんに渡す。
きっぷ「お預かりします」
きっぷさんは切符を切る。
※信号が消灯している。
きっぷ「いってらっしゃいませ」
てっちゃん「はい」
てっちゃんはホームに向かい、立つ。
ふりょう「言っとくけど、イースト・シティはこんな平和ぼけした町じゃねえからな。やめんなら今のうちだぞ」
てっちゃん「うん・・・・・・大丈夫」
ふりょう「キレたらあいつら刺してくるからな」
てっちゃん「気をつけるよ」
ふりょう「お前、今おれのこと見ただろ」
てっちゃん「え?」
ふりょう「何見てんだテメェ・・・・・・」
てっちゃん「え? 何?」
ふりょう「(奇声をあげて)ァアアアアア!!!!」
ふりょうは、ナイフでてっちゃんの腹を刺す(ふり)。
てっちゃん「・・・・・・」
しんごう「あああ!!」
駅長「え?」
きっぷ「え、どうした?」
てっちゃん「いや別に、大丈夫です」
ふりょう「ここがイースト・シティだったら・・・・・・」
しんごうさんが遅れてふりょうをはがいじめにする。
ふりょう「(しんごうさんに)なんだよ!・・・・・・ここがイースト・シティだったら、お前は死んでたってことだよ!」
てっちゃん「あ、はい」
ふりょう「気を引き締めろ! ただでさえ世の中なめたような顔してんだからよ」
てっちゃん「(西のほうを見て)・・・・・・」
ふりょう「おいこら、ちゃんと聞いてんのか! おい!」
てっちゃん「来ましたね・・・・・・」
しんごう「あ・・・・・・」
しんごうさんがレコードに針を置く。
音響(列車の走ってくる音~オープニングM?)
うんてんし「いつもみたいに通過できると思うなよ・・・・・・」
きっぷ「来た来た来た・・・・・・」
駅長「あ、しんごうさん、信号がついてないよ!?」
しんごう「え!?」
きっぷ「ええ、まずいまずい」
しんごう「あ、あ、どうしよう、どうしよう」
しんごうさん、信号を蹴る。
何回か蹴って、青、青赤同時、そして赤が点く。
うんてんし「あ、ついた」
しんごう「信号OK」
切符「切符OK」
うんてんし「・・・・・・OK」
駅長「まもなく、0番線に列車が到着いたします」
信号が青に変わる。
しんごう「あ!!」
しんごうさんが、ガツガツ信号を蹴るが、変わらない。
照明(暗転)
映像(オープニング映像)

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