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Vol.2 接客編 良い接客は心の余裕

Vol.1ではたくさんの閲覧頂きありがとうございました。飲食店の方からもリアクション頂いたので、少しでもお役立ちできるよう頑張ります。
それではVol.2の始まりです!

接客編

オープン当初オープニングスタッフは1人(身内)しか採用しませんでした。(この時点で社員は社長含め全員身内)
なので基本的に今までいたスタッフ+オープンニングスタッフ+土日は自分も。
というシフトで回していました。(忙しいと工場から応援が来る)
カフェを始めた当初から接客だけは人間性やセンスみたいなものが大きく影響し、スキルアップしていくのは難しいんだろうなとは薄々思っていました。
カフェで接客をメインでするのは母親と叔母(母親の妹)だったため、正直接客にはとても自信ありましたし、自分は前面に出ない方が絶対にいいと思っていました。
ありがたい事にSNSでは接客の質の高さに関するコメントが多く、お菓子だけじゃない大きな付加価値が最初から付いてました。(もちろんこれはとてもありがたいこと)
さらに創業72年(当時)という言葉が乗っかればもう、、、、、

課題1 最初から求められる接客のレベルがとても高くなった

カフェとしては見習い状態のお店ですが、【接客が良い】というワードが先走り、お客様が求める接客レベルが現場の実情より遥かに高いレベルを求められるようになっていました。なので多くのお客様にはもしかしたら、たいしたことないじゃんと思われたかもしれません。
ただそれは仕方のないことだし、スタッフが一番実感していることだと思います。
過ぎ去ったことを変えることができないことも知っているので、明日来られるお客様により良い接客ができるように改善して成長していこうというスタンスを共有することがその時に自分ができる最善の判断だったと思います。

課題2 接客の最前線にいた母が体力的な理由で接客の第一線から退く

カフェオープン当初の接客の最前線は母親がずっと担当していました。
母の人柄はいつも心から尊敬しています。
誰に対しても分け隔てなく接し、困っている人がいれば助ける、当たり前のことですが、それを当たり前にすることは本当に難しい。それをしているのが母でした。
だからこそ頼り切っていたのかもしれません、当時はとても反省しました。
連日の忙しさから、みるみるうちに痩せていく母親。
本人もついに限界が来て、他のスタッフと交代することになりました。(今はとても元気!!)
お店の忙しさが増せば増すほど体力的に強い若手のスタッフの割合が増えていきました。
これは当たり前のことなんですが経験の浅い(年齢的に)人間が経験をたくさんしてきた人以上の接客をすることは難しいし、それを求めるべきではないとは思っていました。とはいえお客様はお店にいらっしゃるので、できる限りのサービスはしたい。ここの葛藤というかマネジメント的なところは正直どうして良いかわかりませんでした。実績も経験も何もない自分が自分より年上の先輩社員に言えることなんてほぼないし、自分が相手だったら耳を傾けるにはかなりの寛大さがないと無理ですね(笑)
しかし大前提お客様にとってそんな状況は知ったことはなくて、接客が良いと言われている創業72年のお店と思えばそれが普通なんですよね。
それでもやっぱり大事なのはその時の自分ができる最大限を出すことと、ダメだった時に何がダメだったか、どうすれば改善されるかを追求し続けることでした。というかそれ以上の近道はありませんでした。

課題3 接客のレベルを上げていくにはかなりの時間がかかる

サービス業をやられている方はよくよく理解されていると思うのですが、どれだけマニュアル化しても結局言葉遣いや仕草や表情にはその人の心が出ると思うんです。
基本言葉遣いや仕草や表情ってのは無意識にしているものなので、それを無意識に良くすることは容易じゃないんです。
だから時間がかかることはわかっていたし、決められた形の接客ではなくスタッフ自身も豊かになれる接客をできるようになってもらいたいので成長の速さを求めることはやめました。
そしてそれを今のとらやの良さにしようと思うようになりました。
がむしゃらに足掻く。未熟な自分に抗ってみる。それがとても輝いて見えたので、これがうちのブランドになれば良いんだと思うようになりました。

上記に書いたことはカフェをオープンして半年くらいまでのお話です。

ここからは現在に至るまでの気づきや学びを少し書かせてもらいます。

今までに得た接客の学び

◾️良い接客は【感謝】と【心の余裕】と【責任感】から生まれる

◾️心が余裕を持てる状況を知り余裕を持てるような環境を準備する

◾️余裕がなくなった時に、【なぜ余裕がなくなったかを探り改善していく】

◾️どんなにプロダクト(商品)が魅力的でも接客一つでネガティブなジャッジをされるほどサービスにおける接客のウエイトはでかい→自覚することで責任感に繋がる

◾️良い接客はお客様だけではなく自分も豊かになる

◾️モンスターカスタマーが来ても対抗し勝とうとしてはいけない、それでも時間を割いて足を運んでくれたことに感謝し優しく受け止める余裕な心を持つ(適当に対処すればそれで充分)

◾️無意識に良い接客ができるようになるのは、意識を持って取り組み続けた人だけ

サービス業における接客は何よりもリアルな状態(ありのまま)でお客様に届く商品です。
製品のようにパッケージングもできないし、濃い味で誤魔化すことも出来ません。
だからこそ向き合い続けなければいけないのかなと思います。
これでVol,2接客は終了です。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。


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