見出し画像

【MHW:I】クラッチクローの取扱説明書


case.1

多くのハンターは、弱点特効込みで会心率がちょうど100%になるように装備を作る。私もそのひとり。そして、その装備を着ているといつでも会心率100%を叩き出せているように錯覚する。人間は常に理想で思考してしまうものだ。

────────────────

この表は、ブラキディオスの肉質。

アートボード 1

続けて下の表は、先の「弱特込みで会心率がちょうど100%になるような装備」で攻撃したとき、それぞれの部位に対して会心が何%の確率で発動するかを示したもの。ただし、部位に傷は付けていない

アートボード 1

弱点部位以外(肉質44以下)の部位では弱特は発動しないので、会心率は素の50%のまま。弱点部位も、傷付けボーナスの+20%なしではトータル80%止まり。このままの状態で戦えば、想定する会心100%の状態に比べて9割程度のダメージしか出せないだろう。


case.2

多くのハンターは、挑戦者込みで会心率がちょうど100%になるように装備を作る。私もそのひとり。そして、その装備を着ているといつでも会心率100%を叩き出せているように錯覚する。人間は常に理想で思考してしまうものだ。

────────────────

挑戦者と同じく「基礎攻撃力と会心率が同時に上昇する」スキルとして、おなじみの「攻撃」がある。ここにスキル段階LV4でのそれぞれの効果を表にした(※編集注:護石の装着のみで発動するLVとして設定したが、執筆当時は挑戦の護石Vが未実装だった)

アートボード 3

並べて比較すると、基礎攻撃力と会心率、両方のステータスにおいて挑戦者LV4が攻撃LV4を上回っていることがわかる。どちらかひとつだけ選んで護石を付けろと言われたら迷わず挑戦者を選ぶ。だが、周知のとおり挑戦者はモンスターの怒り時にしか効果が発動しない

アートボード 3

事実、クエスト総時間に占める怒り時間の割合が7~8割を切るようなら、もはや攻撃に振ったほうがダメージの期待値は高い。それでも挑戦者が選ばれるのは、「非怒り時にはクラッチを使うことですぐさま怒り状態に持ち込める」という前提のもとに判断されるからだ。改めて、あなたは普段の狩りで挑戦者の効果を最大まで引き出せているだろうか。





クラッチクローを使おう




肉質軟化の仕組み

モンスターの部位に張り付いてクラッチ攻撃をすることで、モンスターの肉質が軟化する。モンスターの肉質は、ハンター側が与えるダメージ計算式においてそのままダイレクトに乗算される値だ。肉質100の部位にはダメージが100%通り、肉質30の部位では与えるダメージが30%にまでカットされる。肉質は0以上100以下の自然数でモンスターの部位ごとに設定されている。

クラッチ攻撃で実際にどれくらい肉質が軟化するのか。その上昇量は定数ではなく、以下の肉質換算式(※1)に基づいている。

アートボード 2

例えば、元の肉質が30の場合は、傷付け後の肉質は47.5(実際には小数点以下切り捨てで47)になる。30%のダメージしか入らなかった部位に47%のダメージが入るようになるわけだ。同じ攻撃でも、算出されるダメージが47/30=1.57倍になる。これはモンハンにおいては極めて大きな火力変動といえる。不屈を使ったとしても火力は1.2倍にしかならないのだから。


さらに全体像を掴むために、肉質換算式をグラフ化してみよう。

アートボード 4

グラフの両端を見てみると、肉質0の部位(実際にそんな部位はないが)は傷を付けると肉質25に、肉質100の部位は傷を付けても変動していない(唯一変わらない)。そしてその両端2点のあいだは直線で結ばれている。
元肉質が硬い部位ほど傷付け時の肉質上昇量が大きく、元肉質が柔らかい部位ほど肉質上昇量は小さい。


傷付けは、弱点特効スキルの効果面においても重要な意義を果たす。まず、元の肉質が44以下で本来は弱特が乗らない部位でも、傷付け後に肉質45以上になれば弱特が乗る。具体的には元肉質27以上の部位であれば、傷さえ付ければ弱特が乗る。そして、弱特LV3の効果は「有効部位に攻撃時に会心+30%、部位に傷が付いていればさらに+20%」なので、「傷を付けた」という事象によりさらに会心率の追加ボーナスが発生する。

つまり傷付けは、1)肉質軟化によるダメージ増加 2)弱特の追加発動+追加会心ボーナスによるダメージ増加、のダブルで恩恵がある。

冒頭のブラキディオスの肉質の話を例に見てみよう。

アートボード 1

「弱特込みで会心率がちょうど100%になる装備」で切断肉質40の前脚に傷を付けたとする。傷付け後の肉質が55になることから、この時点で同じ攻撃でも与えるダメージは55/40=1.375倍になる。これが肉質軟化による単純なダメージ増加だ。
そしてさらに、肉質軟化により新たに弱特の通る有効部位になったこと、そして傷を付けたという弱特の会心ボーナスも加味すれば、トータルで与えられるダメージの期待値は実に1.6倍になる。もう一度言う、不屈を使ったとしても火力は1.2倍にしかならない。

※1肉質換算式に関する補足
傷付けによって肉質が変化するのは物理部分(切断/打撃/弾)のみ。属性肉質は変わらない。また、ムフェト・ジーヴァなど一部のモンスターはこの換算式には当てはまらない。


傷付けの仕組み

傷付けの原理について。武器種によって傷を付けるために必要なクラッチ攻撃回数は違う。1回のクラッチ攻撃で蓄積される傷付け値(この記事ではそう名付ける)をまとめると以下の通りだ。特定の部位に傷付け値が100ptたまると傷が付く

アートボード 2

一番下に書いてある「クロー攻撃」というのは、モンスターに張り付いて〇ボタンを押したときに出るモーションのこと(頭に張り付いてクロー攻撃をするとモンスターの向きが90度転換する)。このモーションによる蓄積も、武器による傷付け値の蓄積と合算される。

傷を付けた部位は90秒間のあいだ傷が維持される。傷が付いている部位に重ねて傷を付けた場合は、最後の傷付け時から再び90秒のカウントが開始。まれに、傷付けの頻度があまりにも多すぎるハンターを見かけるが、時間の感覚がつかめるまでのあいだは「傷が外れたらもう一度付け直す」程度のスタンスでよい。慣れてきたら、傷が外れる直前に狩猟のモーションに上手く組み込んで傷が付けられるようになる。


実戦での傷付けの注意点

傷付けすると与えられるダメージが大幅に伸びると書いた。ただ、だからと言って「モンスターの全身のありとあらゆる部位に傷を付けてから戦いましょうネ」と、推奨しているわけではない。傷を付けるためにはモンスターの部位に張り付いてクラッチ攻撃をしなければならず、闇雲に傷付けばかりするのはかえって火力損失である。

傷付け部位数は基本的に1部位~最大2部位程度で良い。傷を付ける部位は「①そこそこ肉質が柔らかく②平時でも狙いやすい部位」を選ぶ。理想は一番の弱点部位だが、その部位が攻撃しづらい部位であるなら(得てして多くのモンスターはそのように設定されていることが多い)ダメージ単発の数値は高くても手数が激減してしまうため、総合的に見てあまり火力が見込めない。部位の狙いやすさもしっかりと考慮すべきだ。

また、「肉質が硬い部位ほど軟化時の恩恵が大きい」と最初の章で述べたが、これもあくまで傷付け前後の倍率の話に過ぎず、わざわざ硬い部位を傷付けして戦うより、もともと柔らかい部位を傷なしで斬るほうがダメージが高い場面も多い。硬い部位への傷付けは「弱点でこそないが狩猟中に攻撃が頻繁に当たってしまう場所」「どうしても部位破壊したい場所」に限定しよう。


ぶっ飛ばしは非怒り時に2回使う

非怒り時のモンスターの頭部に張り付いて所持しているスリンガー弾を全弾発射することで、モンスターをぶっ飛ばすことが出来る。その勢いでモンスターが壁にぶつかれば、ダウンが発生して大きな攻撃チャンスが生じる。モンスターの頭に張り付いたとき、クロー攻撃(〇ボタン)によりモンスターの向きを90度ずつ転換させることが出来るのだが、クロー攻撃の回数を工夫することで非怒り時に最大2回(※2)までぶっ飛ばしが可能だ。

以下に、クロー攻撃回数と怒り状態への移行の関係を示す。

アートボード 3

非怒り時に処理できるぶっ飛ばしは、初動で分類すると全部で4パターン。

クロー攻撃による方向転換が出来る条件は、非怒り状態かつ累積クロー回数3回未満であること。1タームの非怒り期間にぶっ飛ばしを2回するためには、1回目のぶっ飛ばしの際に消費するクロー攻撃回数(方向転換の回数)を0回ないし1回に収めることががポイントとなる。「モンスターがまさに壁の方向を向いている瞬間」か「モンスターの向きが壁と並行になる瞬間」を狙って、頭に張り付く技量を身に着けよう。

モンスターに張り付いている間はスタミナが急速に減少し、スタミナが尽きると強制的にモンスターから振り落とされてしまうが、これは逆に言うとスタミナが尽きるまではずっと張り付いていられるということでもある。飛びついた瞬間にぶっ飛ばしかクロー攻撃を焦って入力する必要はないのだ。
したがって、不動や転身の装衣などを着ていてアーマーが付いている場合には、一度頭に張り付いたあとも、モンスターが自発的に壁の方向を向くモーションを取る可能性も視野に入れながら、しがみついたまま耐えしのぐのも手だ(上手くいけばクロー攻撃回数を節約できる)。


アートボード 5

モンスターが怒り状態であるのか非怒り状態であるのかの判断には、モンスターの行動を直接観察する(俊敏性、体の色、吐息など)手法のほか、プレイ画面左下のマップに表示される目玉のアイコンの色で判別する方法がある。アイコンが黄色なら非怒り、アイコンが赤色なら怒り状態だ。モンスターの怒り状態が解けたら、挑戦者の再発動のためにも、なるべく速やかにクラッチを用いてぶっ飛ばしをするようにしたい。(厳密にはこの目玉アイコンの色は怒り/非怒りを指し示すものではないが、概ねそれと連動しており実用上問題ない)


※2非怒り時のぶっ飛ばし回数についての補足
方向転換できるか否かの条件は、上記の通り累積クロー回数が影響してくるが、ぶっ飛ばしそのものは、非怒り状態かつモンスターにSA(スーパーアーマー)さえ付与されていなければいつでも出来る。累積クロー回数は条件に関係しない。
例えば一部の大型モンスター(ラージャンなど)は、ぶっ飛ばしダウン中にジャグラスやガジャブーなどの小型モンスターから攻撃を受けていた場合、ダウン復帰から怒り状態移行SAまでのあいだに「身震い」のモーションが挿入されるのだが、このモーションにはSAが付与されていない。そのため「身震い」中に頭部にクラッチしてスリンガー弾を全弾射出できれば、それまでの累積クロー回数に関係なく1タームで3回目のぶっ飛ばしも出来る。


まとめ

傷付けで肉質を軟化させて戦うこと。非怒り時にはぶっ飛ばしを2回行って最大限の攻撃チャンスを生み出しつつ、即座に怒り状態へと移行させること。これによりあなたの装備は本当の真価を発揮するだろう。


クラッチクローを使おう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?