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國魂神社例祭「どぶろくまつり」2022 開催レポート!

国魂神社例祭「どぶろくまつり」が10月9日(日)に行われました。新型コロナウィルスや台風の影響で、通常のカタチでの例祭は4年ぶりとなります。

厳かな神事や舞奉納、神輿渡御に和太鼓奉納演奏など、1日を通して、地域の方々、子どもたちの笑顔がとても印象的なお祭りでした。今回は、そんな国魂神社例祭「どぶろくまつり」をレポートします!

1000年以上の歴史を誇る国魂神社

いわき市勿来町にある「国魂神社」は、大同元年(806年)に菊多国造(きくたくにのみやつこ)が出雲神社から勧請し創建したとされています。

主神は大国主命(おおくにぬしのみこと)、配神は須勢理毘売命(すせりびめのみこと)、少名彦命(すくなひこのみこと)、武甕槌命(たけみかづちのみこと)が祀られ、事始め、厄除け、縁結び、安産などのご神徳があります。

見上げるほど大きな鳥居の奥、社内には、國魂神社本殿のほかに北野神社、菊田御霊神社、稲荷神社、田神社があります。

無病息災を祈願する「どぶろくまつり」

国魂神社で10月の第2日曜日に行われるのが、例祭「どぶろくまつり」です。毎年多くの参拝者が訪れ、地域のお祭りとしても長年親しまれてきました。

ところで、なぜ「どぶろくまつり」と言われているのか、皆さんはご存知ですか?

國魂神社は全国でも有数の国から醸造が許可された神社であり、古来より伝統を受け継ぎ、御神田で実った米で醸造しているそうです。「どぶろくまつり」では、神輿渡御後に粕つかみが行われいて、この粕を食した人は、その年は無病息災になると言い伝えられているのだそうです。どぶろく醸造は、全国で40社程度しか認められていなく、伝統を受け継ぐ貴重なお祭りでもあります。

では早速、そんな例祭「どぶろくまつり」の様子をお伝えします♪

神事

例祭のはじまりは、神事から。参列者全員が裃(かみしも)を着用し、神様への感謝を申し上げます。歴史を感じさせる境内で、厳かな雰囲気に包まれます。

「浦安の舞」奉納

神事のあとは、無病息災を祈願する巫女神楽「浦安の舞」の奉納です。浦安には「こころ安らぐ」という意味があり、平和への願いが込められているのだそうです。

「浦安の舞」は勿来第一小学校5年生が1ヶ月間の稽古を重ねて、舞を奉納。華やかな衣装に身を包み扇や鈴を手にして優雅な舞を披露し、参拝客を魅了していました。

神輿渡御

華やかな「浦安の舞」のあとは「神輿渡御」です。国魂神社から稲荷神社まで、神輿を運ぶ大行列は迫力があります。稲荷神社からは勿来町の各子ども会が子ども神輿として参加し、保護者とともに街なかを歩きました。

地域の方々が見守るなか、華を添える稚児たちのハレの日を嬉しそうに歩く姿がとても可愛らしかったです♪

粕掴み神事

神輿渡御が終わると、いよいよ粕掴み神事です。
神社内で醸造されたどぶろくの酒粕と、お供えされた鮭の身を和えたものを参列者でとり合いました。初穂の鮭を和えた粕鮭を食した人は、その年は無病息災になると言い伝えられているのだそう。出来上がったどぶろくも振る舞われました。

長持ち奉納

「酒井郷の会」による長持の奉納では、祝い唄と共に長持が境内を練り歩き、千本杵による餅付き餅まきも行われました。郷の会会長は、なんと御歳93才。威勢のよい粋な唄いと長持の振込みに、祭り全体が活気づきます!

和太鼓奉納演奏

次は「一打の会」による和太鼓の奉納演奏です。心と体に染み渡る太鼓の音に、観客も一体となって楽みました。アンコールが起きるほど素晴らしい演奏でした!

福引大会

さて、お楽しみの福引大会です。窪田地区振興会による福引大会には、協賛各社からの豪華景品が…!500名以上もの方が参加し、今か今かと当選を祈る姿が印象的でした。

奉納剣道大会

お祭りのトリを飾るのは、奉納剣道大会です。神様の前で日頃鍛えられた心技体を精一杯発揮し、氏子チームと招待チームの団体戦が繰り広げられました。松明の灯のもと、熱がこもった剣道大会にこちらの胸まで熱くなるようでした。

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たくさんの方で賑わったどぶろくまつり、親子3世代で来られている方も多くいらっしゃいました!「地元のお祭りはこういうものなんだよ!って、知ってもらいたくて連れてきました。この子はお祭りに参加するのがはじめてなんです」と、小さな子の手を引き歩くご家族の声。代々受け継がれ、地域の方々と共に作り上げてきた「どぶろくまつり」は、とても温かい雰囲気で、参加された皆さんの笑顔が印象的でした。

4年ぶりの開催となった國魂神社例祭は、この翌日の取り納めで終了しました。この町の誇りとも言える「どぶろくまつり」。改めて、地域のお祭りのよさを体感した1日でした。


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