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岡本太郎から久高島へ|第1話

3ヶ月前まで久高島のことを知らなかった

岡本太郎と久高島

2023年9月。父の誕生日会のためJR羽犬塚駅で降りた。待ち合わせまでちょっと早い。待合室で時間を潰すことにした。そこに「九州芸文館」*九州新幹線筑後船小屋駅前 でやっている岡本太郎展のチラシがあった。

この人のことよく知らんけど、行ってみたいな。

2023年11月、父と岡本太郎展へ。母は、岡本太郎が好きではないと言い、店番をしてくれた。芸術の感性がないもんで、美術館に行くときは毎回、学芸員さんの説明を聞きながら回る。そこで見たのが岡本太郎が撮った久高島の写真だった。

学芸員さんの話しによると、岡本太郎は神行事に興味を持ち、日本中の神行事の写真を撮っていた。中でも一番神聖で彼の評価が高かったのが久高島での神行事、イザイホーだった。

イザイホーは、沖縄県南城市にある久高島で12年に一度行われる、久高島で生まれ育った30歳以上の既婚女性が神女(神職者)となるための就任儀礼。基本的にその要件を満たす全ての女性がこの儀礼を通過する。

Wikipedia

あまりも強烈過ぎて、あまりにも神聖な雰囲気で、写真を撮るのをためらった。

軽々しくスマホに収めるような作品じゃない。

そう思った。

岡本太郎が撮った写真
岡本太郎の沖縄より
岡本太郎が撮った久高ノロ

島の最高神女の一人、久高ノロ。ノロとは役職名のようなものだ(最初は名前かと思った)。岡本太郎になかなか心を許さなかった彼女が少しはにかんだような表情をしている。彼女が彼に心を開いた瞬間だろう、と後にお孫さんが語ったそうだ。しかし、ものすごい迫力がある。

岡本太郎に関する島の人の話し

岡本太郎から久高島のことを初めて知った、と島の人に話した。

「最初は、彼はおばぁたちに嫌われてたんだよ。でも、彼がおばぁたちを説得したんだ。こんなに素晴らしい伝統があるのに、このまま消えていくのはもったいない。ぜひ、後世に伝えたい。そうやって何度も何度もおばぁたちを説得し、遂におばぁたちの許可を得たんだ。岡本太郎が久高島を有名にしてくれたさ。」

ビールを飲みながらそう話してくれた

彼は芸術的才能だけやなくて、相当な情熱と忍耐ももってたんやな、そうじゃないとあれだけ大成できんよな。彼の別の一面を見れたような気がした。

神様に呼ばれないと行けない島?

この島に行ってみたい!早速情報収集が始まった。ネットで検索すると、神様に呼ばれないと行けない島って出てくる。

どういうこと?

情報を集めるたびに謎が深まる、そんな感じだった。

(続く)

#久高島 #岡本太郎 #直感に従う #神行事

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