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「君には届かない。」が私に届きすぎている話。

毎週火曜日24:58~放送中のドラマ
「君には届かない。」が私には
届きすぎて困っている。


【「君には届かない。」とは】

そもそも「君には届かない。」とは
幼馴染の相反する2人が、互いに
惹かれ合いながらも伝えられない
もどかしさ、切なさ、葛藤を繊細に
描いたボーイズラブストーリーで、
累計発行部数75万部を突破している
人気コミックス。

あらすじ:
幼馴染のヤマトとカケル。
ヤマトは容姿端麗、成績抜群でよく
呼び出されては告白されていた。
一方のカケルは、成績はいまいちで
明るく平凡。クラスの友達からも
どうして一緒にいるのか不思議だと
言われるが、2人は小さな頃から
一緒で、ヤマトはカケルを心配して
補修にも律儀に付き合っている。
確かにヤマトは不愛想で人見知りで
口下手で話しにくく見えるけど、
本当は優しくて頭が良くて、何でも
できることを皆に知ってほしいと
カケルは日々思っていた。
ある日、告白を断ってばかりの
ヤマトに好きな人でもいるのかと
カケルが聞くと、ヤマトはただ一言
「…カケル」とだけつぶやき…!?
カケルはまさか自分のことではない
だろうと返事をするが、ヤマトから
すればそれは精一杯の告白だった。
そんなカケルには届かないヤマトの
気持ちが向かう先はー?
正反対な幼馴染のじれったい関係を
描くピュアキュンストーリー。

ホームページから引用

今回、この作品の実写ドラマ化に
踏み切ったのはTBSの深夜ドラマ枠

「ドラマストリーム」

何を隠そう私はこの枠をこよなく
愛している。1作目「村井の恋」
以来この枠を守ると決めている。

基本的にこの枠は恋愛作品が多い。
恋愛をしたときの、些細なことで
感情が高ぶったり、落ち込んだり
切なくなったりするあの雰囲気を、
見るだけで体感できるあの淡い
映像のタッチが本当に好きで、
なんかもうありがとうの気持ちが
止まらないのである。

もう本当にね、見て?見たら多分
伝わるの、本当にね、良いの。
こう、何か、胸がぎゅーん!って
ぐわー!ってなるんです、本当に。
どのドラマ枠とでも友達になれる
って言われたら私は絶対に迷わず
ドラマストリームを選ぶ。
この説明よく分かんないけど。

そのぎゅーん!とぐわー!が、
今作でも安定に楽しめるので、
このnoteでは、そのぎゅーん!
ぐわー!ポイントを綴ろうと思う。

【主演二人の空気感】

ここが好きだよ「君ないドラマ」
まず1つ目は、もちろん主演2人。

個人的な見解だけど、BLドラマに
最も欠かせないのは、主演2人の
演技力だと思っている。

ここ数年、多様性という言葉が
浸透し始めているものの、いまだ
恋愛は男女でするものだという
認識を持つ人は多いと思う。

そこの認識についてはそれぞれの
価値観があるから言及はしないけど
だからこそ同性同士の恋愛を描く
作品に「不自然さ」を感じる部分が
あると、視聴者も邪推してしまう
可能性がある。その点、この作品は
すべてが「自然」なのである。

〇自然さの根源・柏木悠

柏木悠くんは、昨年の8月に超特急に
加入したばかりのグループ最年少。
福岡恋愛白書には出演していたが、
俳優としてのイメージがそこまで
強かったわけではないため、どんな
雰囲気になるのか楽しみにしていた。

結果、キャスティング担当さん優勝。
ハルくん持ち前の愛嬌がこれでもか
というくらいに大炸裂している。

超特急のMVを見ていると分かるが、
ハルくんは格好良いにも振り切れる
ポテンシャルが間違いなくある。
しかし、このドラマのハルくんは
間違いなく「平凡」な高校生。
確かにモテるタイプではないか~…
と思わされてしまうのが凄い。

女子生徒たちの恋バナで、誰かが
「カケルくん良くない?」と言えば
「え、何でカケル?」と即答される
ところまで想像がつく。だけど、
「ヤマトがいないと生きてけない!」
という無意識の人たらし感がもう
絶妙にハマっているのだ。大抵、
ドラマを見ていると、この役どころ
この俳優さんでも見てみたいな~と
考えたりするけど、カケル役はもう
ハルくん以外考えられない。

ヤマトの一挙手一投足に翻弄されて
色々勘ぐってしまったことを

「もう変な勘違いもしないし、
 自意識過剰もやめる!」

と全部自分から言っちゃう素直さも
ナチュラルヒロインすぎて可愛い。
ハルくんこれからドラマで見られる
機会がかなり増えそうだなと思う。

〇余白見せ俳優・前田拳太郎

ヤマトを演じるのは
「仮面ライダーリバイス」で連ドラ
初主演、その後「劇場版 美しい彼」
「女神の教室」「わたしのお嫁くん」
など人気作にも出演し、その幅が
話題の若手俳優・前田拳太郎。
前田拳太郎くんもハルくんに負けず
可愛いも格好良いも熟せてしまう。

「女神の教室」では、ロースクール
屈指のクールキャラ水沢を演じたが
「わたしのお嫁くん」では突然、
あざとかわいい(自覚済み)花妻役を
演じ始めるんだからびっくりする。

今作で何よりも凄いなと思うのは、
イケメンさにのびしろが見えること。

もちろん女子の憧れの的という
役どころなのだから格好良いのは
当然なんだけど(前田拳太郎だし)、
前田拳太郎の格好良さをフルでは
出し切っていないというか、
大学生になったらきっとレベルが
もう一段上がるな…ってところまで
予想できてしまう余白があるのだ。

そして、ヤマトは口下手だからこそ
表情で感情が伝わる描写が多い。
例えば、第2話で後輩の女の子に
ラブレターを貰うシーン。
せめて気持ちを知ってもらわないと
どうすることもできなくて…と言う
言葉を聞いて、一度は断った手紙を
受け取るヤマトの表情が絶妙すぎる。

「届くことはないから」と自分の中で
割り切ったはずの気持ちの蓋が一瞬
揺らぐそのシーンがあったからこそ
第3話で感情が零れたヤマトの

「言えなかったこの想いはいつか
消えてなくなってくれるんだろうか」


というセリフが沁みた。
それなのにカケルのことを「俺の」
って言ってみたり、「俺じゃダメ?」
とか言ってみたりするもんだから、

そう!カケルはヤマトの!!!!!
ヤマトで良い!!!全然良い!!!

と勝手に返事をしてしまう。

柏木悠くんの愛嬌と前田拳太郎くんの
溢れ出る安心感が絶妙に合わさって
この作品の自然さを作り上げてると
思う。天才キャスティング。

もう1人、ズバ抜けて天才的な
キャスティングがあるのだけど、
これに関しては最後に綴りたい。

【主題歌のフィット感】

ここが好きだよ「君ないドラマ」
二つ目は主題歌のフィット感!!

主題歌を歌うのはTBS×韓国放送局
FNC ENTERTAINMENTによる
日韓合同大型プロジェクトから
デビューしたボーイズバンド
「Hi-Fi Un!corn」である。

ボーカルである福嶌崇人がドラマに
出演していることも相まって、
注目度が高まっていた。

この主題歌「U&I」の歌詞が凄い。
とにかく冒頭一文を見て欲しい。

 叶うならどうか一秒だけ
 何も聞かないで 隣に立って
 他に何も望みはしない
 これ以上は言えない
 U&I U&I

U&I歌詞より抜粋

もうヤマトやんけ!!!!!!

好きだと伝えて幼馴染の距離が
壊れてしまうくらいなら、変化は
望まないと気持ちに蓋をする。
だけど、叶うなら一秒だけ、
何も聞かずに隣に立って欲しい。

ヤマトやんけ!!!!!!!!!
本当にそれでいいんかヤマト!!
その蓋した気持ちはどこにいって
しまうんだよヤマト!!!!!!
自分が我慢すればとか思うな!!


…と勝手に主題歌を通してヤマトに
思いの丈をぶつけてしまいそうに
なる程、ピッタリすぎる。
言えないとU&Iが掛かってる
作り込みとかもかなり好き。

主題歌が流れてくるタイミングが
毎回完璧すぎて、この時ヤマトは
こんなことを思ってるのかなと
考えては切なくなる。

主題歌を聞いて、勝手に名場面集を
脳内再生してしまうタイプのドラマ
オタクである私には、この時点で
感謝なのだが、TBSさんはさらに
至れり尽くせりで、私の脳内再生に
注ぐ熱量を本編用に温存してねと
言わんばかりの動画をくださった。

もう!本当に!ありがとう!!!
ドラマストリーム大好き!!!!!

【松本怜生】

ここが好きだよ「君ないドラマ」
3つ目はシンプルに松本怜生。

もうただひたすら素晴らしすぎる。
毎回ヤマトとカケルの恋を辿ろうと
ドラマを見始めても、終わる頃には
松本怜生くん演じる保坂のこと
ばっかり考えてしまっている。

松本怜生くんは、大人びた役を
演じたときのハマり具合が凄い。
何かもう、オーラから違う。度肝を
抜かれたのは「夫婦円満レシピ」の
女性たちを虜にするセラピスト役。

その前に演じていた
「パパとムスメの7日間」の役柄と
あまりに雰囲気が違って、正直最初
同じ人だと認識できていなかった。

ただ大人びているだけではなくて、
儚げと言うか、底知れない何かを
抱えていそうな掴めない雰囲気に
包まれていて、とても23歳とは
思えない。本当に4年後辺りの
松本怜生くんを見るのが怖い。

そんな松本怜生くんが今回演じる
のは金髪でチャラけて見えるけど
周りをめちゃめちゃ見ている保坂。

ヤマトがカケルをよく見ていること
何だか2人が気まずそうなこと
そういう些細な変化を見逃さず、
誰より早くヤマトの想いに気付く。

そして人生何週目?ってくらいに
2人を後押しする言葉が深い。

・人の気持ちなんていくら考えても
 答えなんて出ない
・何もしないからってその人との
 関係が変わらないとは限らない
・気付かないフリとか、何かを
 誤魔化してる時点で既にもう
 変わり始めてる
・後悔するかしないかは自分で
 選択できる
・不甲斐なさをぶつけるのは相手
 じゃなくて自分なんじゃない?

本編から引用

多分軽く3週はしてると思う。

だけど修学旅行の見学ルートを
決める班活動のとき、

「大原くんと仲良くなりたいな~
 って常々思ってたからさ、
 同じ班でラッキー」

とあえてカケルの前で言って2人の
反応を伺ってみたり、修学旅行中、
好きな人に受け取って貰うと恋が
実ると噂のお守りを見ている
ヤマトにおもむろに近付いて

「それ、あの人にあげちゃう?」

とニヤニヤ煽ってみたりする姿には
高校生らしい無邪気さも感じる。

こんなのみんな好きだろうよ!!!
保坂くん視線ちょうだいのうちわ
掲げながら登校しちゃうだろうよ!

と、毎話毎話頭を抱えてしまう。
私が特に保坂~~~!となったのは
修学旅行の大部屋でのシーンだ。

カケルが女子から呼び出されて
周りの男子が「告白!?」と
騒いでいるとき、保坂は1人だけ
ニヤニヤしながらヤマトを見た。

セリフはなかったけど、あの視線は
「大原くんどうすんのかな~」
少し楽しんでるみたいに見えた。
そういうところを絶妙に表現する
松本怜生くんの演技が最高!!!
優勝!!!金メダル!!!!!

高校生らしさはありつつも、少し
大人びている保坂と、大人びた役を
演じると光りまくる松本怜生くんの
親和性がかなり高くて、毎話保坂の
虜になっている。キャスティングに
感謝。お歳暮を贈りたい。

という感じで「君には届かない。」
が私にはかなり届いている。
ドラマストリーム枠は全8話。
「君には届かない。」は今、丁度
折り返し地点。ヤマトの想いが、
カケルに届きますように。
そして私のこの想いがドラマ
ストリームに届きますように(?)

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