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良いものは後に!

イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちは、かめの縁まで水を満たした。イエスは、「さあ、それをくんで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」と言われた。召し使いたちは運んで行った。世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした。このぶどう酒がどこから来たのか、水をくんだ召し使いたちは知っていたが、世話役は知らなかったので、花婿を呼んで、言った。「だれでも初めに良いぶどう酒を出し、酔いがまわったころに劣ったものを出すものですが、あなたは良いぶどう酒を今まで取って置かれました。」

新約聖書 ヨハネによる福音書2章7-10節 (新共同訳)

こんにちは、くどちんです。キリスト教学校で聖書科教員をしている、牧師です。

夏ですね! 夏といえば! ビール!!!

いや「違うだろ」とおっしゃる方も多数いらっしゃることとは思いますが、何を隠そう私はビールが大好きです(別に隠していない)。日本酒も焼酎もワインも好きですが、一番日常的に手軽に気持ち良く飲んでいるのはビールです。否、ビール「でした」。

……なぜ過去形なのか? それは私が3月頃から節制生活を始め、ビールを飲む機会と量が激減したからです!

きっかけはこれまたBTSの皆さんでして。「V LIVE」というアプリを通じてメンバー自身がいろいろおしゃべりしてくれることがあるのですが、2~3月頃、「最近サラダばっかり食べている」という発言が複数聞かれたのです。

こんなワールドワイドなスターさんたちがここまでストイックに節制して体作りをしているというのに、私は何なんだ……!! そのように猛省した私(彼らと自分を並列に置いて比べるんじゃないよ、という自虐クドウの声も聞こえますが、まあそちらはスルーで)。以来、職場に持って行くお弁当をサラダ中心にして、夜は炭水化物を控えると共に、ビールを糖質ゼロのノンアルコールに変えてみたのでした。

私は本当に炭水化物が大好きです。好きな食べ物を聞かれると「米」と答えて来た人生。麺類も大好き。サツマイモは食べないのですが、じゃがいもは大好き。大阪人だからか「粉もん」も愛して止みません。甘い物も大好きだし、前述の通りお酒も好き。……糖質祭りや~!!

体重が年々増えているのは糖質過多であるせいだと頭では分かっていたのですが、好きだからこそ控えることが難しく、「仕方ないよね~」でずるずるきていたのでした。

が! 推しへの敬愛は生活習慣をも変える!

不思議なくらい今回は「糖質を減らす」ということがストレスにならず、「ジョングク氏も頑張ってるし~」などと思うだけでむしろ前向きな気持ちになれて、無理なく続けられたのでした。結果、この数年かけて増え続けていた体重が徐々に減って行き、昨年パツパツで着ていた服がゆとりを持って着られるようにもなりました。わーい。

とはいえ、ビールを嫌いになったわけではありません。「今日はOK(・∀・)☆」という日も作って、たまには飲んでいます。

先日ノンアルコールビールを飲もうと思ったら、間違えて本当のビール(「ノンアル」に対して我が家では「本アル」と呼んでいます(笑))を開けてしまいました。「あ、これ本アルやん! まあええか~、今日はご褒美ってことやな!」と言いつつ飲む。……久々に飲むと、やっぱりうまい!! 暑い日だったこともあって、オットと分け合ってすぐ飲み干してしまったのですが……ちょっと物足りない。うーん、もう一本開けちゃう? でもさすがに2本目はよろしくない……。よし、2本目はノンアルに戻そう。と、今度はノンアルコールビールを開けたところ……おいしくない(´;ω;`)

最近のノンアルコールビールは大層よくできていて、普段ビール代わりに飲む分にはさほど抵抗を感じません。「いやー、安いし体への負担も無いし、これならノンアルでええやーん」とうそぶいているのですが、「本アルからノンアル」の順で立て続けにを飲んでみると、当たり前ですが全然違う!! ノンアル後に本アルへ変えるのならいいけれど、逆はあかんな……!! と、しみじみ感じ入ったのでありました。

冒頭の聖書箇所は、イエスさまが最初に行った「奇跡」の物語。婚礼の祝いの場でぶどう酒を切らしてしまうというピンチの状態の中で、イエスさまが命じた通りにすると水がめの水がぶどう酒に変わった、それも素晴らしく良いぶどう酒に変わった、という物語です。

ビールだけでなくぶどう酒だって、良いものの後に劣ったものを飲むのは感じ悪いよね~、良いものを後で飲む方がいいんだね~……、なんて、自分のしょうもない経験と照らして思い起こされたのがこの聖句でした。我ながらほんとしょうもないな(笑)

でもね、お酒に留まらず、何かにつけて私たちは「尻すぼみ」を経験することがあります。私の体重もそうですが、加齢と共にやっぱり代謝は落ちるし、体は衰えるし……。「だんだん劣っていく」ということが多くある中で、私たちは加齢ひとつとっても「未来への希望」を持ちにくかったりするかもしれません。

ですが、「あーダメだ、もう良いものはなくなっちゃった。あとは劣ったものが残るだけだ」と思うような局面でも、イエスさまの言葉に従って行けば、思いもかけない素晴らしいものを味わえるのかもしれない。この「ぶどう酒の奇跡」は、そんな希望を感じられる物語でもあります。

「良いものはまだまだ、これからこれから!」と、わくわくしながら前を向いて、イエスさまと共に歩んでいけたらいいな、と思います。

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