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【双子生活】双子子育てとキャリアについて。生活と仕事は両立し得るのか。

ワークライフバランスという言葉が一般化して久しいですが、双子子育てとキャリア、生活と仕事は両立し得るのかという問いは、あまりにニッチ過ぎて誰も論じないと思います。

ただ、結論から言えば、両立し得るかどうかではなく、何とかして両立するしかない、に尽きます。それは双子子育て家庭に限らず、社会がどうあるべきかという話の次元を越えて、僕の場合は双子と長男次男を何とかしなければならないと、妻とともに目の前のこと仕事のことをやりくりしなければなりません。

そうはいっても、なかなか双子子育てとキャリアについてイメージを共有したくても簡単ではないため、僕は『れんげ*たんぽぽ』という漫画をおススメしています。

僕は漫画が大好きで、分析や抽象化をできるレベルではありませんが、移動中や自宅にいるときはよく漫画を読んでいます。いまは、「マンガ新聞」という漫画のキュレーションサイトでレビュアーもさせていただいており、今月は『れんげ*たんぽぽ』についてのレビューを書きました。

双子の家庭が社会から排除されていく『れんげ*たんぽぽ』が指摘する家庭と仕事の両立の困難性  (マンガ新聞)

『れんげ*たんぽぽ』についてはぜひ上記のレビューを読んでいただけたらと思うのですが、主人公と同じ双子家庭として、主人公の夫の働き方は一般的な日本企業の姿のように見えますが、僕自身の家庭を振り返ると、これでは回らないだろうというのが所感です。

いや、回らないというのは言い過ぎで、完全分業をしたらできるのかもしれませんけど、誰もが病気や怪我のリスクがあり、どうしてもお金で解決できない瞬間があるとなると、やっぱり完全分業は、完全に分業できる部分において成立するものかなとも思います。

生活と仕事について、工藤家は大まかにどうなっているかと言えば、夫婦のどちらも双子子育てにおいて、「できないこと(直接授乳を除く)」と「知らないこと」をなくし、どちらが(長期)不在でも(大変だけど)途方に暮れるということがないようにしました。

また、1歳、2歳はほとんど保育園にまともに登園できない時期が必ずあります。そもそも子どもはたくさん病気にかかりますので、それはどこの家庭でも同じだと思いますが、双子の片方がインフルエンザにかかれば、元気な方も登園できず、自宅で一緒になれば基本感染します。

Aがインフルエンザにかかって罹患証明書をもらうまで1週間かかるとすれば、BはAの感染後数日して感染して、そこから一週間となるので、最大2週間は①Aがインフル(B元気)②両方インフル③Bがインフル(A元気)となり、ミニマムでも3回は、①②③のどれかの状況で病院に行くことになります。

※罹患証明書の発行について、証明書いただくのにお金がかかります。双子だと二倍でちょっとつらいです。

インフル、ヘルパンギーナ、胃腸炎、手足口病、溶連菌感染症など、次から次へ、双子から双子へ(最大四人が保育園児でした)、終わりのないケアと働けない環境は、誰もが当たりますし、双子家庭だと期間が延びます。

そうなると、夫婦の二人とも働いているけれども、どちらかひとりは確実に休まなければならなくても仕方がない、双子優先というスケジュールを組むことになります。

僕らは一日単位と半日単位を組み合わせ、スケジュールを共有し、今日何かあったら、明日何かあったら、一週間後の火曜日に何かあったら、どっちが仕事を、どっちが双子を、ということを徹底しました。

そんなことはできないと思われるかもしれませんが、事前に決めておくか、決められなくて突発的な対応をどちらが取るかを瞬時に検討するの二択しかないので、前者にしたということです。

特に夫婦が同時に一定距離以上の電車に乗る、同じ路線を使わないようにもしました。ある路線が止まったとき、どちらも保育園の呼び出しに対応できないというのをなくすためです。

それでも、どうしてもうまくいかないときがあり、そのときには家族以外の他者の力をお借りするようにしてました。

ここまでしているのはすごいとか、できないということも言われたりしますが、ここまでしないと生活が回りませんし、できないという選択肢を取ることはできないので、結果としてそうなったというのが正しいかもしれません。

夫婦という言葉で僕と妻を対等のように書いてしまいましたが、双子を出産した後の妻の身体の回復は、長男次男のときと比べようもないほどきついものでした。きついといっても、僕は観察と想像しかできませんが、回復のための体力すら授乳で吸い取られるイメージです。

だから、僕と妻は全然対等ではなく、妻には身体の回復をしてもらいたいのに、授乳だけでも消耗してしまうなか、夫である僕にできることは、回復のために心身を使えるように最大限の努力をすることしかできず、不十分だったと思いますが、生活と仕事の優先順位のTOPにそれを持っていくようにしました。

社会的な制度やサポートの不備があるのはわかっていましたが、当事者ど真ん中ではそこに着手する余裕もなく、不備があっても目の前の子育てを放り出すこともできませんので、双子が4歳になって少しできた余裕を、これから双子家庭になる方々、なるかもしれないひとたちのために使いたいと思ってます。

心配しているのは経済面で、米の消費量、必要備品(特に成長に応じる者)の獲得など、先々の悩みはあるのですが、まずは夫婦ともども仕事と生活を二人で、家族や親族、友人知人の力を借りで何とかできるようにする、を継続できるようにしています。


▶いま、双子の子育てについて書籍にまとめて残していくための協力を募っています。こちらのクラウドファンディングサイトに想いを綴っておりますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!

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