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詐欺メールの向こうの誰かについて考える

いわゆる詐欺メールというものが知らないメールアドレスからきたことがある。

滅多に使わない携帯メールの方で、アドレス登録漏れでもしたのだろうかと思って返信したのだけれど、内容がどうにも妙な感じ。

なので、ネット検索をかけてみたら次のサイトの文言そのままでほぼ同じの下記記事が出てきたという訳である。

▼間違いメールが届いたら、心を鬼にして無視しましょう。なりすまし詐欺は、優しいあなたの心を食い物にします。 http://kenkougaichiban.com/machigaime-rugatodoitara-henshin/

詐欺メールとしても、変に恨みを買う必要もないだろうと騙してもうまみのない人間のプロフィールをでっちあげて返信したのだけれど、返答がどうにもズレていたので、おそらくコピペである程度の返答例があったのだろうと推測している。

普段だったらそれで忘れていたのだろうけど、最近幡野広志さん(https://note.mu/hatanohiroshi)という方の質問箱に過去詐欺をしていた方から懺悔が届いているのを見て、ふと思い出した次第。

たぶん、『騙してやろう』という悪意を持った彼だか彼女だかが居て、私が返したメールに対してマニュアルからコピペして返信をしていたのだろうけれど、それがなんとも不思議だった。

明確な悪意があって自分にメールを送っている相手がいる、というのはどうにも胸の底がざわついたけれど、怒りとか悲しみよりは困惑が近い。

僕が何を言いたいかというと“人は相手の立場に立たなければ理解ができない。”ということだ。

と幡野さんは記事中でおっしゃっているけれど、他人を騙してまでお金を得ようとしているその人の気持ちは当然私にはわからない。

罪悪感を感じないのか、実は罪悪感で胃が痛くなっているのかもその詐欺メール文面から窺い知ることはできないのだけれど、なんというかやりとりをしていた感じ、途中から『騙してやろう』感のない文面が返って来るようになっていた。

騙してもうまみがなさそうだけど、マニュアルで連絡を絶ってはいけないという決まりがあったりしたのかも知れない。

そうだとすると、詐欺をしている人も会社員とさして変わらない環境で仕事をしているのではないかという気がしている。環境が変わらないのであれば、普通のまっとうな会社に就職しなかった理由がまたわからないのだけれど。

まず、リスクとリターンが釣り合っている気がしない。

とはいえ、私もものすごく切羽詰まってどうしようもなくなったら、するっと彼だか彼女だかの方にドロップする可能性はあるのかも知れない。当然その立場にならないと実際にどうするかはわからない。

実害は特に出なかったので恨むとかそういう気持ちもないのだけれど、いつかの未来、私に詐欺メールを送っていた人も後悔する日が来たりするのかなあ、とかそんなことを思ったのだった。

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