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白票は与党有利になるよ。選挙に行かない事も。

白票が意思表示であるかのような風潮があったね。
誰が広めたのだろうか。

僕は随分昔に聞いたよ。
白票には意味があって白票としての主張になるから、投票しなくていいんだって。
今もそんな風潮あるのかな。

でもね、それはデマだよ。
白票は無効票になるだけ。

しかも無効票が影響がないかというとそうではないんだ。

白票や無効票が増えれば与党が有利になるんだよ。
選挙に行かない事も同様。
支持率の差が顕著になるんだ。

だからそれがわかってて敢えて流されたデマだったのだろうと思う。


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A党、B党、C党があるとするよ。
支持率は、A党30%、B党10%、C党5%、支持なしが55%、とするよ。
支持なし55%のうち、5%は白票または無効票、50%は選挙に行かないとするよ。

支持している政党がある人は全員投票に行く、
支持なしは白票または無効票または選挙に行かないと仮定して、
支持なしの人がそのままの場合と、有効な投票をする場合で比較してみるよ。

この場合の本当の支持率はこのグラフ。

グラフABC_本当の支持率


支持なしを含まずに報道されるのはこの支持率。

グラフABC_報道される支持率


このまま選挙当日になったとして、

①白票と無効票と選挙に行かない人がそのままの場合

   票の獲得率 支持率
A党 66.7%   30.0%
B党 22.2%   10.0%
C党 11.1%     5.0%
白票または無効票   5.0%
行かない     50.0%
※有効票の合計 45.0%(選挙に行く人、ABC党の支持率合計)

グラフABC_①白票と無効票と選挙に行かない人がそのままの場合

表ABC_①白票と無効票と選挙に行かない人がそのままの場合

外側の円が獲得率で、内側の円が本当の支持率になってるよ。

この場合、票の獲得率と支持率の割合は同じになるね。
実際の選挙でも世論調査の支持率と票の獲得率はだいたい同じ位だね。

本当の支持率が30%でも、支持なしで報道されてしまうと66.7%だから、報道される数字が本当の値かと思ってしまう事もあるけど、実際はその半分以下だ。
投票率と有効票の割合にもよるけど、実際に近い値にしているから、
だいたいこの位だ。

そして、この場合、AとBの獲得の差は3倍だ。

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次は、

②白票か無効票を入れている人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

  票の獲得率 支持率   均等割り追加分
A党 63.3%   30.0%   1.7%
B党 23.3%    10.0%   1.7%
C党 13.3%     5.0%    1.7%
白票または無効票 5.0%
行かない     50.0%
※有効票の合計 50.0%(選挙に行く人、ABC党の支持率と白票と無効票の合計)

グラフABC_②白票か無効票を入れている人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

表ABC_②白票か無効票を入れている人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

この場合は、AとBの獲得の差は2.72倍だ。

①のそのままは3倍だったから、少しではあるけど②の方が差が縮まっている。

このような違いが出て、白票の方が与党有利になるんだ。

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また、意味があって白票にしたい人は、与党支持ではないのだと思う。
そこで与党を抜いてあみだにするとどうなるか。

③白票か無効票を入れている人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

  票の獲得率 支持率  均等割り追加分
A党 60.0%   30.0%
B党 25.0%   10.0%  2.5%
C党 15.0%      5.0%   2.5%
白票または無効票 5.0%
行かない     50.0%
※有効票の合計 50.0%(選挙に行く人、ABC党の支持率と白票と無効票の合計)

グラフABC_③白票か無効票を入れている人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

表ABC_③白票か無効票を入れている人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

この場合のAとBの獲得の差は2.4倍だ。


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次は選挙に行かない人も行く、投票率100%として、

④白票と無効票と選挙に行かない人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

  票の獲得率 支持率  均等割り追加分
A党 48.3%   30.0%  18.3%
B党 28.3%   10.0%  18.3%
C党 23.3%   10.0%  18.3%
白票または無効票 5.0%
行かない     50.0%
※有効票の合計 100.0%(全員の合計)

グラフABC_④白票と無効票と選挙に行かない人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

表ABC_④白票と無効票と選挙に行かない人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合

そうすると、AとBの獲得の差は1.71倍だ。

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次は、

⑤白票と無効票と選挙に行かない人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

  票の獲得率 支持率 均等割り追加分
A党 30.0%   30.0%
B党 37.5%   10.0%  27.5%
C党 32.5%      5.0% 27.5%
白票または無効票 5.0%
行かない     50.0%
※有効票の合計 100.0%(全員の合計)

グラフABC_⑤白票と無効票と選挙に行かない人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

表ABC_⑤白票と無効票と選挙に行かない人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合

AとBの獲得の差は0.8倍だ。やっと逆転だ。

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A党とB党の獲得率の差は、

表ABC2_獲得差

となっているよ。

B党が単独で逆転するには、⑤の「白票と無効票と選挙に行かない人が与党を除いてあみだくじで選んでBCに均等に投票した場合」以外にない。
支持なし全員が野党に協力してBかCに投票しないと勝てないという事だね。


しかし、B党とC党が協力して「B+C党」となった場合には、

表ABC2_獲得差-BC協力

となっているよ。

勝てるパターンが⑤に加えて④の「白票と無効票と選挙に行かない人があみだくじで選んでABCに均等に投票した場合」でも逆転するよ。

だけど、このように例え野党が結束した場合でも、支持なし全員が投票に行かないと、現状では勝てないと言う事なんだ。

支持率に差がある事に加えて、白票または無効票または選挙に行かなければ多ければ多いほど、政党や候補者が増えて分散すればするほど、与党は安泰で逆転は難しい、という事だね。


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ここでは支持なしを均等割りにしたけど、
均等割りになるのではなく支持率と同じに分けるべきかとも思ったけど、
でもそうはならないと思うんだ。
政党を支持している人の多くは、利害関係やコネが関係あると思うからだ。
利害関係やコネがない場合には、支持率と比例はしないと思う。
支持なしは支持なしなのだから、全員あみだで決めたの同じ均等割りが近いと思って計算したよ。

ただし、「支持なし」が知名度で選ぶ場合には均等にはならないね。
知名度でだけで選ぶのはよくないと思うけど、でもそういう人が多く存在するのは確かで、選挙演説も名前を連呼するのがお馴染みだ。
だからタレントが当選しやすいね。
タレント時代が好きだったからとかで政治家を選ぶ人もいる。

そしてこれが資本民主主義だ。
テレビにより重大な関心事から別の事に関心を持つように、
スポンサーである大企業の都合のよいようにイメージ操作されているのだから気を付けなきゃね。


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そもそも無効票を除いてしまう数え方がおかしいよね。
本当であれば、獲得票は、A党30%、B党10%、C党5%、無効票55%、として数えられるのが正しい数字だよ。

なのに、そうなっていないのは、
与党がより有利になるためにこういう数え方になっているのだと思う。
加えて白票に意味があるようなデマを流したのだと思うよ。
事実と異なる数え方をやめるべきと思うけど現状はそうだし、
今後も与党が続く限りはそうならないだろう。

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これらの事から思う事は、テレビ、与党、現職が、いかに選挙に関心持ってほしくないか。

でも、だからこそ行くべきだし、有効票を投じるべきなんだ。


白票や無効票や選挙に行かない事は、無効じゃなく与党を有利にする事だ。
決められない場合には、あみだくじで決めたとしても、白票や行かないより意味がある。

特に意味を込めたくて白票にしたり行かない人はなおさら有効票を投じた方がいいよ。


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