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「一時的に評価の下がっている学校」は狙い目になる【中学受験・算数】

今年度の高校別東大合格者ランキングが公開されていますが、駒場東邦の結果に目を引かれた方も多かったのではないでしょうか。
合格者数(72名)だけでなく、現役合格率24%(卒業生の4人に1人が東大現役合格)、理科三類の合格者5名といった点でも際立っています。

東大入試の合格実績は、翌年の中学入試に影響する傾向があります。
校風などを気に入り、こだわりを持って志望している受験生もいますが、雰囲気に影響されて志望する、選挙の浮動票のような受験生も多いものです。
そして後者の受験生や親御様にとって、東大入試の結果は有力な判断材料になっています。

もともと駒場東邦は根強い人気があり、これまでも大学入試で高水準の結果を残していましたが、中学受験では過小評価されている印象を受けます。
例えば昨年度(2022年12月)のサピックス予想偏差値(合格可能性50%偏差値)では、次のような評価になっていました。

海城:1回56、2回58
渋谷渋谷:1回56、2回59、3回61
本郷:2回53、3回54
広尾学園:1回53、2回56、3回53、医進57
駒場東邦:54

偏差値54というのは決して低い数値ではありませんが、他校との比較で意外な印象を持たれた方も多いのではないでしょうか。
駒場東邦は直近10数年間で評価が上がっていた時期もあり、来年度も再び上がる可能性はありますが、特に直近2年間は(本来の難易度からすれば)合格しやすい状況でした。

他の難関校についても評価が1年単位で変動することは多く、特に東大合格実績が大きく減少した翌年は、志望者数は減少する傾向があります。
また、合格実績は例年通りでも同一日程の競合校の評価が上がれば、結果的にその学校の評価が下がるケースもあります。

人気が集中している学校を志望することも決して間違いではありませんが、難関校に合格することを重視するのであれば、一時的に評価の下がっている学校は狙い目となります。
多少の好き嫌いはあっても強いこだわりがないのであれば、受験する年度に評価の下がった学校を選択するというのも正しい戦略だと思います。


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https://www.kumano-takaya.com/


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