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カモ井加工紙のmt を #マーケティングトレース

久しぶりの投稿、、
毎日noteを仕事に追われ呟きに変えてしまい、そのまま体調不良で止めてしまい、復帰できず、、の状態だったのですが、再度マーケティングトレースをもくもくしたので、noteはそのアウトプットの場としても使えれば、と思い、再開します。

そして、再開1回目は、mtのマーケティングトレースです。

mtについて

mt、みなさんご存知ですか?
LOFTや東急ハンズなどの文具エリアで堂々と陳列しているマスキングテープのメーカーです。
(”mt”というワードでググったら、バイクばっかり出てきました。バイクでなく、マスキングテープです。)
岡山県にあるカモ井加工紙株式会社が製造・販売する、文具・雑貨用マスキングテープで、ここ10年物凄い勢いで認知度を高めています。
今回はそのmtについて、初のマーケティングトレースnoteを書いてみたいと思います。

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会社概要

会社名:カモ井加工紙株式会社
所在地:
▼本社・工場
〒710-8611 岡山県倉敷市片島町236
TEL 086-465-5811(代) FAX 086-465-5815
▼矢掛工場
〒714-1215 岡山県小田郡矢掛町中808
TEL 0866-83-1151(代) FAX 0866-83-1153
▼東京支店
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町4-3-9 華山ビル
TEL 03-3271-3888(代) FAX 03-3271-3601
▼大阪営業所
〒532-0011 大阪市淀川区西中島4-9-28 TAIYOセンタービル202号
TEL 06-6305-0868(代) FAX 06-6305-0867
創立:大正12年2月15日(1923年)
資本金:2,400万円
従業員数:390名

そして、カモ井加工紙株式会社の歴史はもうすぐ100年だそう。
私の場合、mtから会社を知ったので、てっきりマスキングテープばかり売っている会社かと思っていたのですが、元々は全然想像がつかない商品を展開していました。
公式サイトの情報からですが、以下の様な歴史があるようです。

<1923年>
 ハエトリ用の紙として売り出して会社発足。
 殺虫剤など、虫取り用品を中心に販売を拡大。
<1960年代>
 商用マスキングテープの原型となる、紙粘着テープの製造を開始。
 高度経済成長に沿って、商用のマスキングテープも急速に需要が高まる。
 虫取りに限らず、ねずみ取り用の商品も改良、販売を展開。
<2008年>
 文具・雑貨向けマスキングテープ「mt」をギフトショーにて発表。
「mt」発売開始、グッドデザイン賞を受賞。

ちなみに、2000年代後半は他にも、今もなお売れ続けるヒット商品が数多く誕生しました。
フリクションボールペンやテープのりがその例です。

PEST分析と4P分析してみた

上記のように誕生し、ここ10年で知名度をあげ、人気となったmtの背景にあるPEST分析を行ってみました。

Politics:プラ袋の削減推奨、有償化
 Economy:文房具の市場規模は好調
Society:DIYの活性化
Technology:デジタルツールの台頭

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近年、デジタルデバイスにより、従来の紙文化は変わりつつありますが、文具市場は好調という結果が意外でもありました。
ですが、言われてみればノートや鉛筆を買う機会は減りましたが、プレゼントに添えるカードは未だに強く残っているのではないかな、と消費者目線でも確かに感じます。
今回、私が特に注目したのが社会におけるDIYの活性化。これは主に、2011年の震災を気に、「自分の家のことは自分たちでなんとかする」という思考が一般化してきたようで、今までのリフォーム会社への依頼からシフトしてきたのだそう。
mtはこの流れにうまく乗って、DIYをやってみたいという消費者にぴったりの商品を生み出してきていると感じました。

ここまでを踏まえて、4Pをまとめてみます。

Product:マスキングテープ(文具用、壁用、床用など幅広い展開)
Price:100〜3,000円
Place:百貨店、イベント販売、自社EC
Promotion:単体での販売ではなく、エリア全体をコーディネートして世界観を見せながらの販売(イベント開催なども多数あり)

ちなみに、イベントについては私もよく行くのですが、まずinvitationとして送られてくるDMからもう世界観が作られています。
以下のように、イベント限定のマスキングテープを見せつつ、イベントの告知をしてくれます。こういったファン作りも人気の1つではないかと感じています。

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成功要因は何か

ここまでの調査、分析を踏まえて、私なりにmtの成功要因を考察してみました。
1つ目としては、商用として用いられていたマスキングテープを”彩るもの”として一般受けされる商品へと転換させたアイデアがあります。

そして、PEST分析でも触れましたが、外部環境の変化に応じた、商品の応用活用がしっかりとできている(DIYの流れに乗れた)という点が2つ目。

3つ目は、ターゲットを一般消費者、として広く置いていることなのではとl感じます。
もちろん、文具好き、となると相対的に女性の方が多くはなるのですが、低価格という点から小学生くらいの子供でも購入できる、そしてDIYという視点ではその親にあたる世代が楽しむことができる。さらに今では、アートを楽しむ、という視点から教育や介護の現場でも活躍の場を広げていて、年代に囚われず、コンセプトである「暮らしを彩るマスキングテープ」を体現している点が大きな成功要因と感じました。

自分がCMOだったら

もっともっとイベントに行ってみたいし、世界観を作ってみたい!
というのは個人的な思いなのですが、改善&更なる拡大、という点で考えると、男性に受け入れられるよう転換してみたいと感じました。
先述したように、必然的に女性のパイが多くなっている分野です。ただ、男性は女性より「趣味にお金をかけたい」という結果が出ているようで、そこに着目したいと思います。

釣り、キャンプ、バイクなどを想像した時、屋外の趣味となるので、mtの多彩なデザインと防水機能をかけあわせれば、ターゲットを男性としたマスキングテープの新たな分野が誕生するのでは、と考えました。
その場合、販売方法についても、今のような百貨店ではなく、ホームセンターやバイク専門店などの専門ショップでレジ横とかに並べてみると良さそうですよね。

おわりに

初めてここまで深く(と言ってもまだまだ浅いですが)マーケティングトレースをして、それをnoteにアウトプットしてみました。
なんだかこじつけのようになってしまった気もするし、私のmtが好き!という感情が入りすぎてしまった気もするのですが、楽しかったです。笑
とはいえ初めてだったので、マーケティングトレース熟練の方、添削、コメントいただければたいへん励みになりますので、いただければ幸いです。

引き続き、他分野の勉強と並行してやっていきたいと思うので、その時は自分が特段興味を持ってこなかった商品やブランドを調査して、どこまで好きになれるか、という裏目標を持ちながらトライしたいと思います。

※表紙の写真は私のコレクションです。柄があるのがお気に入り♡

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