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(4)chatGPTに季節感を持たせたい

だいぶいい感じになってきた自然ガイドボットのJIROくん。いろいろ質問を投げてみると気になるクセがわかってきました。
その一つが「季節感のなさ」です。シリコンバレーはそれでいいかもしれないけど、季節の移ろいを大切にする日本人にはちょっと耐えられないので、今回は季節感を教えたいと思います。

アップデート前のJIROの答え

いつものように漠然とした質問を投げかけてみます。

(chatGPTを使いこなすには、なるべく具体的な質問を投げるといいのですが、ボクが想定しているユーザーはこのくらい漠然とした質問をしてくるだろうと考えているので、漠然とした質問にも答えられるように調整を続けています)

おーい。1月にアオダイショウはさすがにないっしょ?(あと、ここ最近GPTの挙動が不安定で肝であるknowledgeの検索に失敗しているし…)

ちなみに日にちの理解はあるようです

JIROの回答からもわかるように、質問日が1月であることは理解しているようです。しかし、1月の日本は冬であることの認識がないのでしょうか。ちょっとトンチンカンにもほどがあります。これだからカリフォルニア育ちは困ります。

対策①プロンプトの調整

季節感まるでゼロの子にどのように伝えたらいいか悩みましたが、プロンプトには単刀直入に「季節感を認識してください」を加えました。質問日が冬なら冬に関する動植物を回答するようにするためです。

対策②knowledgeの調整

カリフォルニア育ちであるとするなら、日本の1月が冬で寒いという認識がそもそもないのかもしれません。なので、knowledgeの方にこんな記述を加えてみました。

そして、この下に冬に開設してほしい動植物の豆知識テキストを入れていくわけです。

ボクの予想

ボクとしてはJIROにこのように動いてもらいたいのです。
①季節感を認識しなきゃいけないんだって〜(プロンプトでの指示)
②今日は1月だから冬なんだね〜(knowledgeからの読み込み)
③じゃあ冬の項目を読み込もう(knowledgeからの読み込み)

果たして、うまく動いてくれるでしょうか!テストしてみます。

おお!ちゃんと季節感を認識してくれています。特に最初の文で「今月は1月なので」と入っているのが素晴らしいですね。
ただ、やはり不安定なようでknowledgeの検索に失敗をしています。ちょっと質問を追加して効いてみましょう。

「知識の中から検索して」を加えます。すると…

おおー!1月のおすすめはシジュウカラとマガモ。そうそう。そうだよ!合格!

こうしてJIROは季節感を学んだ

これで無事にJIROは季節感を学ぶことができました。

でも、実はこれはテストでknowledgeには冬のデータしか入れていなかったので、オールシーズン網羅した場合に同じように動いてくれるか確認が必要です。いかんせん20万字もある資料なので、これを季節別に整理するのがかなり大変!

加えて20万字のknowledgeがこの挙動の不安定さの原因になっているのかもしれない?と思ったので、あまり関係ない情報は削ぎ落としていこうと思います。これで無事に動くようになったら、みなさんにもお使いいただこうかと考えています。

これまでのアップデート(新機能)

季節感を認識するようになりました
日本の季節感を全然わかっていなかったので、しっかり学びました(1/7)

外国語にも対応しています
英語でしか試してませんが、ちゃんと返答しています。そして英語の方が饒舌です(1/6)

口調がくますけになりました
ガイド内容が大幅にアップデートされました。ほぼ口調がボクです(1/5)

脱まくし立て系ガイド
一方的に自分の知識をまくし立てるガイドから、対話型になりました。(12/28)

初号機完成
自然解説に特化したチャットボットができました。(12/26)

追加予定の機能

・機能的価値と意味的価値の理解(電化製品で言うと大きさや重さ、センサーの大きさが機能的価値。それでいったい何ができるのか、どんなに便利になるのかが意味的価値。今は主に機能的価値しか生成できていません)
・惹きつけの工夫(「それでそれで?」と思わせるようなフックをはじめに言ってほしい)
・絵や図表を用いた回答(より視覚的に)
・位置情報への対応(オナガは西日本にいないので、西日本からの質問には含めない)
・植物や昆虫への対応
・画像認識に対応
・音声認識に対応
・関連する情報の提供(ヒヨドリがいるということは、近くに花が咲いているかも?(花の蜜が好きなので)といった感じ)

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