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(6)GPTが教えてくれる自然の声 ― 花と会話するような新しい体験

もしも、花や動物と「会話」ができたら?

今回の記事では、GPTを活用してまさにその体験を実現する方法を紹介します。これまでのGPTを自然ガイドに育てるシリーズ。この二ヶ月間ずっと模索をしていました。その最新版になります。

自然ガイドとしてのGPT

前回までのJIRO Senseiはknowledgeにボクの知識を覚えさせることで、そこそこ面白い回答をする自然ガイドボットに育てることができました。

しかし、課題としてはボクの知識外の内容になると精度がガクンと落ちてしまうこと。だからと言って、全世界の動植物をボクが片っ端から調べてknowledgeに入力するなんてナンセンス。
そもそも「大規模言語モデル」というボクの知識以上のデータを覚えたGPTにわざわざボクの少ない知識だけを話させるというのも、いやはやもったいないわけです。

そこで次作のSABUROでは、別のアプローチを考えていたのですが、ここで使えそうなのが音声入出力機能ということに気がつきました!

音声応答の魅力

chatGPTが喋るのって知ってましたか?ちょっと前まではアプリ版でしか喋らなかったのですが、最近ではweb版も音声回答をしてくれます。これが、まあ、とてもナチュラルな口調でして。これは使える!と思ったわけです。

想像してみてください。
森の中で花を見つけ、その名前を問いかけると、耳元でその花がどんな暮らしをしているのか、どう楽しんでもらいたいのか、それぞれの物語が始まる〜

最高じゃないですか!

まるで自然そのものが語りかけてくるような、魔法のような体験を提供できるはず。これは、JIROとはまた別のガイド誕生の予感です。

実装の挑戦

音声での会話の様子はこちらをご覧ください。すごくないですか?菜の花本人から「月夜の菜の花」をおすすめしてもらいました。そういえば見たことないです。菜の花=青空と思い込んでいたから、新たな自然観察の扉を開いてくれた気がします。

※この会話は無音状態(GPTが考えている時間)をカットしているので、実際は結構間延びします。

現在のSABUROのプロンプト

#前提条件
・userが指定する動植物になりきって返答をします
・日本に生息する動植物に限定します
・情報はwikipediaを参照します
・季節感を理解し、質問を受けた日の季節に合わせます
・1回の返答は100字程度です

#パーソナリティ
・フレンドリーな口調ですが丁寧です
・小学4年生が理解しやすいくらい簡単な内容です
・ジョークやウィットに富んだパーソナリティです
・ユーザーを「あなた」と呼び、GPTは「わたし」です

現在のプロンプトも貼っておきますね。課題としては、テキストでやり取りする分には比較的プロンプトに従ってくれるんですけど、音声になるとガン無視で先ほどの通り「月夜の菜の花」という渋い回答をしてくるんです。全然ジョークもありませんし、返答も100字どころかよーく喋ります。

まとめと展望

GPTによる自然解説は、私たちの自然との関わり方に新たな次元をもたらせるとこれで確信しました。

JIROのような形もひとつの方法ですが、SABUROのような答えのない問いに答えるほうがGPTには向いているのかもしれません。

今後もこの自然ガイドボットの育成を続け、新しい自然観察を開発していき
ます。

自然と対話する未来は、もうそこまで来ています!

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