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美容に手間暇お金をかけないほうがうまくいく嘘のような本当の話

まつげ美容液を買った。
どこにでも溶け込めるステルス・モブ顔なので、せめてまつげくらいは存在感を出したかったのだ。
自分としては、美容にお金をかけるのは久しぶりのこと。
そもそも、巷でよく聞くお金のつかいかたを私はあまりしないらしい。

服はめったに買わない。下着はコットンなので安いし、同じのを十年近く使ってる。
化粧しない。スキンケアグッズあまり持ってない。あまり肌が荒れないのでハンドクリーム、リップクリームがほとんどいらない。先日、ン年ぶりに日焼け止めを無印で買った。
シャンプー、リンス、トリートメントみたいなヘアケア用品を使わない。
石鹸は手洗いにしか使わない。
手も足もネイルしない。
アクセサリーはごく少数のみ。
コンタクトレンズはせず、眼鏡一筋である。
コロナのおかげで飲みに行かなくなったし、友人とも会わなくなった。
バッグはトートバッグで事足りる。
推しがいないので推し活もしない。
お金がかかる趣味がない。
ギャンブル興味ない。
ゲーム課金しない。
美容院たまにしか行かない。うつになってからは一度も行かず、家の人に切ってもらってる。

石鹸、シャンプーから卒業して長い年月がたった。人には言ってない。
どんなシャンプーでも髪がべたべた、頭皮ぎらぎらになっていたのを、シャンプーなし生活になってからずいぶん救われた。
石鹸やボディソープを使わなくなったら乾燥しなくなったので、ハンドクリームやボディクリーム、リップクリームのたぐいもいらなくなった。
別に自慢できるほどの美髪でも美肌でもないけど、特にトラブルもなく調子がいいし、お金や手間暇をかけても美髪・美肌になれないならば、かけないほうがはるかにマシである。
どんなシャンプーならいいだろうと調べまくり探し求め買っては失敗するというお金と時間と体力とメンタル、貴重なリソースがごりごり削られる日々には戻れない。
お風呂場は、自分のものが何もなくスッキリしていて満足だ。

手間と時間とお金をかければ肌はきれいになるか?と聞かれるとそうではないとこたえたい。
せっかく肌にいる常在菌が健康できれいな肌にしてくれるのに、バリアのために皮脂も分泌しているのに、シャンプーや石鹸で洗ったら全部ごっそりと剥ぎ落とされてしまう。もったいない。
巷で流布しているスキンケアは、肌にいいものをわざわざ剥ぎ落とした後に、人工的なしっとり成分で覆っている状態にしていることが多い。
ズボラ美容は手間、時間、お金という大切な大切なリソースを使わずして勝手にコンディションのいい状態がキープできるんだからすばらしすぎる。
デメリットがあるとすれば、「これだけ頑張ってやってやった!」という充足感が味わえないことと、人と話が合わないことくらい。
やっぱり、人って、「こんなに努力した!だから結果が出た!!」感が欲しいと思うんですよ(主語デカ)。
逆をいく人はまあ、おおむねウケません。

誤解されないよう、まったくケアしてないわけじゃないことを説明しておく。
夏は、顔を自作のミョウバン水で洗う。
髪は基本、湯シャンだが、たまにインドハーブのパウダーをお湯に溶かしたもので洗う。さっぱりするのにしっとりする。
ヘナで染髪を兼ねてトリートメントするとハリとコシと艶が出る。
肌はインドの良質なオイルやクリームで保湿。
シャワーヘッドはミラブル。細かい泡が発生して汚れをよく落とすという商品である(効果のほどはよくわからない)。
肌にいいとおすすめされたので、牡蠣のサプリを飲み始めた。
髪と肌にいいと聞いたのでシルクの枕カバーを使っている。
このくらいの手間暇が、自分にとってはちょうどいい。

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