文字も文章も、綴ることがほんとうにほんとうに苦手だった
文字には魂がこもると、子供のころは信じていたと思います。
漢字の練習ノートや書き取りテストのときは、好きなものを表す漢字はことさら丁寧に書いていました。「犬」とか。
きれいに書けないと何度も何度も書き直していました。そうしないと、悪いことが起こりそうな気がしていました。
書いた文字や絵を人に見られることも苦手でした。自分の中身を、肉筆を通して全部見られるような気がしていたのです。
ある程度の年齢になるまでそういう感覚を持っていて、ずっと神経を尖らせていました。そりゃあ疲れるわ