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図解が求められる時代

はじめに

今年は1月末に初めての書籍「誰でも作れるセンスのいいパワポ」を出版させて頂いたのですが、8月にも「ヒト×AIでつくる未来のプレゼン」を出版できることになり、充実した日々を過ごすことができました。

書籍の出版は小さいころからの夢だったので出版講座に通ったこともありましたが、実際に本を書くとなると「10万字も書くことない…」と全く筆が進まず、あきらめていました(そういえば小学校のころ作文が大の苦手でした)。

こんな私が2冊も出版することができたのは、間違いなく「パワポ図解」のおかげです。世の中には「バーバルコミュニケーション(言語でのコミュニケーション)」が得意な人と「ビジュアルコミュニケーション(イメージでのコミュニケーション)」が得意な人の2種類がいます。

3年前に何気なくTwitterを始めた時には気づいていませんでしたが、私は「ビジュアルコミュニケーション」が得意な人間だったようで、パワポによって情報を伝達したり、パワポ図解やプレゼンの作り方に関する質問に答えることで、楽しんでSNSを続けることができました。

近年、情報の伝達手段が多様化し、デジタル技術の進化と共に、情報の消費スピードも速まっています。このような時代において、情報の伝達効率を最大化するための方法として「図解」が注目されています。今回は「図解が求められる時代」になってきた理由を探っていきたいと思います。

情報過多の現代

いまでは、PCやスマホのない生活は考えられませんが、これらは「Windows98」や「iPhone」の登場後、急速に普及してきました。それまでは、新聞、テレビ、ラジオ、読書などを通じて限られた量の情報しか得られませんでしたが、インターネットを通じて莫大な情報にアクセスできるようになりました。

PCやスマホの普及により、一日の中でどれだけの情報に触れることができるかを考えると驚くほどです。例えば、SNSのタイムライン、ニュースサイト、YouTubeなどから、大量の情報を得ることができます。しかし、その情報すべてを深く理解し、消化するのは容易ではありません。ここで、図解の力が求められるようになりました。

図解のメリット

図解には、①情報の整理がしやすくなる、②記憶に残りやすくなる、③興味を惹きつけやすくなる等のメリットがあります。それでは具体的に見ていきましょう。

①情報の整理がしやすくなる
図解を使うことで、複雑な情報やプロセスをステップバイステップで表示したり、関係を表すことができます。これにより論理的に複雑な内容でも、情報が整理され、一目で内容が理解しやすくなります。

②記憶に残りやすくなる
コミュニケーションにおいて、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%のウェイトで影響を与えるという、メラビアンの法則からも分かる通り、人間の脳は画像を文字よりも早く認識することができます。さらに、図解を使うことで情報を直感的に捉えることができ、記憶に残りやすくなります。

③興味を惹きつけやすくなる
色やデザインが工夫された図解によって、魅力的な資料を作ることができます。これにより読者や聴衆の興味を引き付け、エンゲージメントを高めます。

デザイン思考と図解

デザイン思考とは、ユーザー中心の考え方を基に、問題解決を目指す手法です。この手法の中で、アイデアやプロセスを可視化するために図解が頻繁に用いられます。

特にブレーンストーミングの際に、アイデアをスケッチやマインドマップで表現することで、参加者間のコミュニケーションが円滑になります(私も会議などで話が通じないときは、ノートに図解を書いて説明してました)。

図解が求められる理由

私の大学時代の特技は授業を図解化してノートをとることだったのですが、試験前には私のノートのコピーが欲しい学生が山のように集まっていました。SNSでも最初読書をした感想を文章でつぶやいていたころは、「1~3いいね」と、ほとんど反応がなかったのですが、パワポ図解で情報発信し始めた途端に、かなり多くの反響を頂けるようになりました。

図解が求められる理由としては、以下のことが考えられます。

①即時性: 忙しい現代で瞬時に情報を伝えるニーズが高まっている中、図解はその役割を果たす最良の方法となっている。

②多様性: 多様化が進む中、異なる背景や文化を持つ人々が共通の言語として図解を用いることで、情報の不均衡を解消できる。

③深い理解: 文字情報だけでなく図解情報を組み合わせることで、論理構成が分かりやすくなり、より深い理解を促すことができる。

図解づくりは、ビジュアルラーニングやビジュアルコミュニケーションが得意な人に、とてもおすすめの方法です。

結論

ますます情報過多になっていく現代において、私たちが情報を迅速に、かつ効率的に消化することが求められています。図解の力を最大限に活用することで、多様な背景を持つ人や、言葉の異なる世界中の人々と情報を共有してコミュニケーションすることが可能となり、お互いに理解を深めることができます。

パワポ図解を始めてから出版のお声がけを頂き、出版後は沢山お仕事のお話を頂けるようになりました。プレゼン制作の代行は以前からやっていましたが、4月に初めての講演会、8月に2冊目の出版と、今までやりたかった仕事どんどんできるようになったのも、全て図解をはじめビジュアルコミュニケーションの力を活かせるようになったおかげです。

10月には、尊敬するパワポクリエイターの吉藤さんのご協力を頂き、パワポ講座を開講する予定です。これからますますパワポ人口が増え、文字だけでなくイメージや図解を使って自由に表現できる人が増えると嬉しいです。


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