見出し画像

芸能人連続自死事件 参

*これは、あくまでも創作です。

「宗教ですか?」
「はい、宗教と言っても、太平洋戦争直後に結成された政治結社「神聖会」(しんせいかい)の会長、自眠神聖自眠塔(じみん・とう)が創設した“神聖異心の会(しんせいいしんのかい)”というカルト宗教ですよ」

異能が言う自眠塔の祖父は戦前戦後を代表する大物右翼・自眠神聖(じみんしんせい)だ。戦前は対アメリカのための化学兵器開発のために神聖製薬化学工業を立ち上げて、大勢の捕虜外国人を残酷な化学実験で虐殺した。しかし戦後は、愛国右翼から手のひらを返してGHQに取り入り、GHQを黒幕とする数々の迷宮事件の実行部隊として活動した。それによって神聖はアメリカ政府の信頼を得て、アメリカのスパイとして暗躍した。

同時に愛国右翼の看板を立てて政治結社を創設して、多くの国会議員を生み出した。しかし、看板の愛国右翼とは名ばかりで、実体はかつての敵国アメリカのための重要法案を結社所属の国会議員を使って押し通すことが役割だった。昭和32年に神聖が死んだあとも息子の自眠塔(じみんとう)によって引き継がれてきた。現在の日本は、神聖と党が作ったと言っても過言ではない。

「はあ、政治結社の宗教なんですか?」
「政治結社といってもアメリカの傀儡として動ける中身のない人現ばかりを量産しているんです。政治の真理なんて理解できない連中ばかりです。暴力団のようなものです」
「暴力団?」
「実体はそうですよ。さんざん人を殺したり食い物にしてきた85歳の爺さん、自眠塔が生き神様なんです。暴力団の副業というか、今は宗教の方が本業になってます。荒っぽい違法手段で金集めするよりも素人からお布施を巻き上げた方が儲かりますからね」
「簡単に騙せるんですか?」
「カルト宗教にお決まりの交流会、親睦会、お悩み相談とかに誘い出して“聖薬”と称する嚥下型覚醒剤を何度も飲ませて・・・まぁ、中毒にしちゃうんですよ」
「覚醒剤?」
「大きな宗教団体ですから、付属病院や化学研究所なんてのもあるんですよ。病院は三田にある神聖総合病院ですし、化学研究所は、あの神聖製薬化学工業ですよ。そこで合成麻薬を作っているようです。随分前に騒動を起したカルト宗教団体とは違って、政権政党と経済団体の息がかかった宗教団体ですからね、財力が違います。一応、公安が監視しているといっていますが、信用できません」
「覚醒剤浸けにして脱会できなくするんですか?」
「そうです。そうなるとしめたもので、“買わないとバチが当たる”とかバカな事を言って安物の壺とか仏像を高額で無理矢理押しつけて金を搾り取るんですよ」
「中村邑子をはじめ自殺した芸能人たちも宗教の信者だったんですか?」
「そうです。実はね、中村邑子の夫は、自眠塔の孫の自眠歩夢(じみんあゆむ)なんですよ」

「え、邑子さんの夫は清原渉(きよはらわたる)じゃないんですか?」
「それは芸名です。本名ではありません」
「・・・」
「それじゃあ、自殺した芸能人たちは、皆、神聖異心の会の信者で覚醒剤中毒者だったということですか?」
「間違いありません。自殺した芸能人たちは皆、神聖異心の会の広告塔であり、重度の覚醒剤中毒でした」

つづく・・・かもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?