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「好きに生きる」に踊らされた僕の結論。

弁護士になって、上場企業で働いて。

この道でまっすぐ生きていくのも十分楽しそうだなーって思ってた年末に謎の高熱で3日間ほど寝込んだ。

その時どうしても

「本当にやりたいことがあるんじゃないか?」

という考えが頭にこびりついて離れなくなった。
だから、めちゃくちゃめちゃくちゃ悩んで、会社をやめて地元に帰ってみることに。

もう二度と仲間と世界を変えるような挑戦はできないんじゃないか?

仕事も決まってないのに食べていけないんじゃないか?


そんなたくさーんの不安を抱えて、でもそれもよりも

「ここじゃないどこか」

に多くの可能性を感じて、その感じるがままに飛び込んでみた。


そんな僕です。

そんな僕ですが、この「好きに生きる」というものについて1つの結論に落ち着きました。
だからもう、このテーマについて今後、あまり考えることはなさそうです。

でもせっかくだから、今その気持ちや考えをしっかりと残しておきたいと思います。
感性の鋭い人は直感的にわかっていることを、ぐだぐだいろんな切り口で考えて考えて、そして納得しないとすっきりしない性分なのでくどいことがたっくさんありますが、もし少しでも誰かの参考になればと思います。

「好きに生きたい!」
「好きに生きるってなんだ?」
と考えている人いたら、ぜひとも読んでみてください。


<目次>
1.好きになる or 好きを探す
2.不満足感の解消
 (1)好きになる
 (2)好きを探す
3.「好きに生きる」方法論
4.sample 001


1.好きになる or 好きを探す

「好きに生きる」というとき、大きく2つの派閥がある。

1つは、「今やってることを好きになりなさい」派。
いわゆる、置かれた場所で咲きなさいである。

現状の仕事に感謝し、出会う人に感謝し、今生きている事自体に感謝をする。自分がいかに満たされているか、世の中に受け入れられているか、それらを存分に味わって、存分に発して生きていく。

ああ、この世は素晴らしい。

そんな「好きに生きる」方法。

スピリチュアル系の人がこっちは多いイメージ。それに伴って、宗教関係や生き方の達人とかこっちのことをよく言っているように感じる。



もう1つは、「好きなことはどこかにある」派。
いわゆる、自分探しである。

今自分がいる場所はベストの場所ではなくて、もっともっと輝くところはある。自分が夢中になって時間もエネルギーありったけ捧げられるものがある。捧げさえすれば、それは誰もが到達できないところにたどり着け、唯一無二の存在になる。そうなれば、お金もついてくる。

自分じゃなきゃだめなんだ。

そんな「好きに生きる」方法。

強い原体験を持った起業家とかはこちらが多いイメージ。






2.不満足感の解消

これら2つの派閥に共通するのは、現状に対する不満足感。
それの解消方法としての、「好きになる」or「好きを探す」がある。

ただ、どちらの派閥もちょっとした欠陥がある。


(1)好きになる

「好きになる」派の最大の欠陥は、現状が本当に悪い状態であり、それを変えることができるかもしれないことに気付けないことにある。

僕は基本的に現状を良いものとして受け取る姿勢はすごく素敵なことだと思ってるけど、「好きになる」派の人たちが、ただただ苦しい現状を好きになろうともがいているのを見るは辛かったし、本人たちは明言するわけじゃないけどやっぱりつらそうだった。

「自分の姿勢が変われば、世界は変わる」ってのは真実だけど、だからといって変えられるところを変えることをやめる必要はない。

そんなふうに僕は思います。
あなたがもっともっと活きるところはいっぱいある。
今の状況がベストじゃない、絶対に。



(2)好きを探す

「好きを探す」派の最大の欠陥は、「好き」「やりがい」「仕事」「お金」それらのものをすべて一体化してぐちゃぐちゃに語っていることにある。

ものすごく単純化して言うと、

好きなことをやっていたら、それが仕事になって、お金もついてくる

という話。

わかるよ?

おそらく、好きなことをやってたら、それが仕事になって、お金がついてきた人は沢山いたんだと思う。それは当たり前で、それだけ夢中になって時間とエネルギーかけたら、イヤイヤやっている人とは比べ物にならないくらいのものが出来上がっているはずで、そんなものはこの世のどこにもない。

つまり、レア。
レアなものに人は感動する。感動したらお金を払う。

全部わかるよ?


だけどさ、流石にそれは「好き」を狭く捉えすぎじゃなかろうか?

何かをやる、アウトプット出す、以外の好きがあっても良くない?


子どもが昨日できなかったことが今日できるようになった。
そんな時間を一緒に過ごしてることが「好き」


いい景色を見た。
特に口には出さなかったけど、隣の人も同じように感じていたみたいだ。
この感覚が「好き」


とかも「好き」でいいんじゃないかな。

もちろんこれらを現代においては、仕事にする方法(景色を共有するサービスを作る、子供との時間を思い出せるサービスを作るなど)あるけど、そんなふうにした瞬間に「好き」にすごく不純物が混ざる。

そんなにまでして「好き」を仕事にして稼がなきゃだめなのかな?


さらにこれ、時間軸を伸ばすとわかりやすくて、自分の天職がYouTuberだという人、明治時代だったらどうするんだろうね?

自分の「好き」で仕事にする方法は、時代も世界も何もかも超えて考えるとあるのかもしれないけど、それって今の人生しか持ってないだろう僕らに適切なのかはかなり疑問。



3.「好きに生きる」方法論

と、色々いってしまったのですが、ではどうするのが「好きに生きる」ことになるのか?

というか、そもそも「好きに生きる」ことが良いことなのか?

このあたりも考えてみたいと思います。


そこで、上記でも言ったのですが、そもそも「好きに生きる」ということが気になってたまらないときって、現状への不満足感がその端緒になってます。

では、「好きに生きる」ということを一回置いておいて、端的に現状への不満足感を消せばいいんじゃないでしょうか?

「好きに生きる」という抽象的な言葉を挟むせいでわかりにくくなっているような気がします。


そこでまず、自分が今抱えている「現状への不満足感」を正面から捉えます。
(ここ、しんどいですが、少し頑張ってみてください。)

それを深掘りしていくと、究極的には「やりたいと思ったことをやれてない」ことに気付きます。

誤解してほしくないのは、ここの「やりたい」というのは、壮大なビジョンなんかじゃなく、結構身近なことです。

ちょっと散歩したい、ちょっと一人になりたい、ちょっと漫画読みたい、ちょっと人と集まってわいわいしたい、ちょっと絵を描いてみたい、ちょっと踊ってみたい、ちょっとカメラをはじめてみたい、ちょっと旅行したい、、。
そんなちょっとしたこと。


それができないのは「仕事」のせいかもしれないし、「お金」のせいかもしれないし、「家族」のせいかもしれないし、「時間」のせいかもしれない..。


きっと何かのせいなんでしょう。

でも、その「何か」は全部変えることができます。


好きなことを、好きな人と、好きなタイミングで、好きにやることができたら、現状に対する不満足感は間違いなく消えます。


4.sample 001

僕は、弁護士になって、すっごくいい仲間と一緒に上場企業で働いてて、ほんとずっとこのままでもいいなーって思ってました。

だけど、もしかしたらどこかに僕が本当やるべき仕事があるんじゃないか?

そんな思いが日に日に強くなって、会社をやめて地元に帰りました。


当時30歳。
まだギリギリなんにでもなれる年齢。
そう思って、本当にやりたいことを探しました。

「人生の多くの時間が仕事なんだから、それをつまらなく過ごすのはもったいない。」

そんな風に思って。
だけど、多くの人に会って、いろんな価値観を知って、深く深く考えた結果気付きました。

あ、これ間違ってるわ、と。

そもそも、人生を楽しみ尽くすために仕事もあるのに、仕事のために人生を決めるなんてバカげてる。


僕は、起業家が好きです。
自分でリスクをとって、世の中に「問い」と「新しい一歩」を創る起業家をめちゃくちゃ格好いいと思っています。


でも、そのめちゃくちゃ格好いいビジョンでさえ、あくまで人生の充実のための手段です。

究極的には、「ちょっと散歩する」のと大差ありません。自分の「好き」を実現するのが難しかったから、起業して、仲間を集めてやってるだけです。


そんな風に気づいて、僕はちょっとずつ自分の「好き」なことをはじめました。


子どもと雪で一緒に遊ぶ。
地元の高校生に新しい世界を知ってもらう。
ハンタをみんなに薦める。
地域の起業家を応援する。
ブログで気づいたことを発信する。
自治体×ICOで資金調達する。
漫画喫茶をつくる。
田舎でも個人が稼げる仕組みを作る。
大きいお金の循環をつくる。
コーチングをする。
お金を借りて、お金を増やす。




簡単に実行できる「好き」なことから、ちょっとした工夫が必要な「好き」なもの、現状だとやり方さえもわからないけどどうにかやってみたい「好き」なこと、粒度はバラバラだけど、別にそれらに大きな違いはなくて、どれも単純に「好き」なだけ。

それらの「好き」をやっていくために、結果として起業することになったし、お金についても詳しくなったし、仲間も増えてきた。


これだ!

ということを見つけて、それ以外を見ないようにして、そこに集中的に時間とエネルギーをかけることで、尖ることができるんだと思う。

それが、いまの資本主義の中だと多くのお金を稼ぐことにつながるのかもしれない。
また、人は一貫性があるものに強い魅力を感じるから、応援してくれる人も増えるんだろう。


だけど、全部中途半端な僕が、ちょっと気になる「好き」なものを手当たり次第に手を出して味わっているのだって中々わるくない。

自分でなければできない使命を見つけてそれに殉じるのではなく、ちょっとした「好き」をすぐにやってみることができる状況で在り続ける。
それこそが「好きに生きてる」ってことだと今は思ってます。


そんな好きに生きてるうちに、
「最近、世界を平和にすることが好きなんだよね」
とか言って、世界平和に貢献するようになってる。

そんなこともあるかもしれないしね。





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