エッセー「加速と遠心力の狭間」

 かつてハヌー・ミコラはアウディの開発陣にこう言った。

 「ともかくまっすぐ走りクルマを作ってくれ。曲げるのは僕らの仕事だから。」

 その言葉を端的に表すようなヴァルター・レアルの走り。

 アウディ・クアトロは、" 点と点を線で繋ぐ " 典型的なオールドターボマシンの走りそのもの。

 直線は怒涛の加速。コーナーからコーナーへ、その走りはまるでワープ。

 Gr.Bという狂気の時代に君臨したティラノザウルス、それがアウディ・クアトロである。


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