エッセー「追憶のコリン・マクレー」

 偉大なる英雄ジミー・マクレーを父に持つコリン・マクレーは、ラリードライバーになるべくしてこの世に生を受けた生粋のサラブレッド、ラリーの申し子である。

 かつてコリンはこう語った「ペダルは何でも床まで踏むものだ。」

 コーナーは常に真横。その豪快な走りで常にマシンを限界まで攻め立てた。

 リタイアか優勝か、典型的な天才肌のドライバー。

 何事にも怯まず、果敢に挑戦していゆく姿勢はまさに"ハイランダー" 、スコットランドの誇り至宝であった。

 そのコリンが2007年9月15日、自家用ヘリを操縦中に自宅近くで墜落、39歳の若さで急逝した。

 突然の悲報に世界中が悲しみに包まれた。

 しかし、コリンの豪快な走りは今でも多くのラリーファンの脳裏に鮮明に焼き付いている。

 その英雄譚は永遠に語り継がれだろう、孫子の代まで。


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