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ショートエッセー 「1982年の追憶 連日連夜の箱根詣」

 22時頃に品川の自宅を出発。中原街道経由環八から第3京浜に入り横浜料金所まで全開。そのまま横浜新道に乗り保土ヶ谷料金所へ。国道1号線に降りて藤沢市内を抜け浜須賀のT字路を右折して国道134号線へ合流。平塚、大磯を経由して箱根の表玄関である小田原市街に到着するのは午前0時頃。有料道路の料金は第三京浜が200円、横浜新道が50円、締めて片道250円。

 国道1号線のバイパスである箱根新道には、料金所を過ぎるとしばらくの間長い上りの直線が続く。ここで前方をブロックするトラック軍団を一気にかわす。ほどよくアタリがついたG180WE型エンジンは5000回転からカムに乗り、心地よいDOHCサウンドを奏でる。

 長いストレートの後の右高速コーナー手前で軽いブレーキング。ヒール・アンド・トーで4速にシフトダウン。荷重が前に乗った状態でステアリングを軽く右に切り込み、じわりとスロットルを開ける。

 車体のロールはやや多めだが、リヤのスタビリティは高い。しっかりと前荷重にしてやれば、通常のスピード域ではコーナリングはオンザレール感覚でコーナーを抜けられる。

 気づけば大観山出口の指示。減速してステアリングを左に切り箱根新道を後にする。

 合流する県道を左折し、低・中速コーナーが連なるワインディングを楽しみながらゴールの大観山駐車場を目指す。大観山駐車場で一息入れた後は、テクニカルコーナーが連続する難コース"椿ライン"のヒルダウンを楽しみ、奥湯河原まで一気に下る。

 寝静まった湯河原温泉郷を経由し湯河原駅前を直進すると、海岸沿いの国道135号線のT字路に突き当たる。ドン突き信号を左折し、吉浜海岸を右手にみながら真鶴道路の山ルートを経由して再び小田原市内へ。早川から西湘バイパスに乗り終点の大磯で降り、そのまま国道134号線を東進。浜須賀の交差点を左折し、藤沢市内から横浜新道、第3京浜を経由して玉川料金所から環八に合流した頃にはそろそろ夜が白みかけていた。

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