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【ナポリの『食』】ナポリ長期滞在の第一印象

僕のパートナー(以下、モニちゃん)は父型の故郷がナポリなので、この度モニちゃんの帰郷にくっついてナポリに長期滞在することになりました。とりあえずナポリに到着してから1週間くらい経ったので、ナポリに対する第一印象を記憶が鮮明なうちに書いておきます。というかモニちゃんの叔父に「せっかくの初ナポリなんだから滞在記を書くべき」とせっつかれているので書きます。

すでに思い出がパンパンなので、ナポリの衣・食・住に分けて書いていきます。一発目「食」でいきます。

レストラン『パポッキオ』の原点であるノンナの味とは

モニちゃんとモニちゃんパパ(以下、エンツォ)は大阪でナポリの家庭料理レストラン『パポッキオ』を営んでいて、パポッキオの味の原点はエンツォが再現するノンナ(イタリア語でおばあちゃん)の味です。

ナポリ家庭料理の特徴はいろいろあるんですが、一言で表現すると“超シンプル”です。

僕はナポリ滞在中、ほとんどモニちゃんの親戚の家でご飯を食べています。つまり、ノンナの味で育った人が作る家庭料理をいただいています。
蛇足ですが今晩は外食で親戚と僕含め13人の大所帯でピッツェリアに行くらしいので楽しみですが、それは別のお話…

美味しかった家庭料理をいくつか紹介します。

スパゲッティポモドリーニ

見たまんまのフレッシュトマトのパスタ。イタリアのフレッシュトマトは、果肉多め、ワタ少なめ、酸味強めの三拍子で、甘くてみずみずしい日本のトマトとは全くの別物です。ベルミチェッリという太めのスパゲッティとよく合います。

ボンゴレビアンコ

こちらも太めのパスタで食べるのが定番のボンゴレビアンコ。トマト使ってるからビアンコ(白)じゃないのかな…わかんないですけど、フレッシュトマトを「え、そんだけ?」という少量入れます。調味料じゃなくてトマトで旨味を調節してるっぽいです。アサリは小ぶりですが味がめちゃくちゃ濃くて驚きました。日本や韓国で採れる安いアサリではこの味は出ない気がします。

パスタエパターテ

パスタエパターテはその名の通り「じゃがいものパスタ」なのですが、見た目が謎すぎますよね。ブロードをとってそこにじゃがいもを入れて、さらにその鍋にパスタを入れるスープパスタです。パスタはパスタミスタという、さまざまな形をしたショートパスタが混在しているなかなか日本では売っていないパスタを使います。仕上げに、ナポリ以外でなかなか買えない(とモニちゃんの叔母が言っていた)燻製したモッツアレラをさらに水抜きした
ようなナントカというチーズを入れて完成。いまのところ今回の旅で食べた料理でこれが一番美味しかったです。

ペパータディコッツェ

ペパータディコッツェ(胡椒味ムール貝)は僕の大好物。ナポリ料理を知る前の僕はムール貝といえば白ワインで酒蒸しにするものだと思っていましたが、ナポリではワインを入れるか入れないかはお好みで、むしろ親戚のみなさんはワインは入れずに水を入れる派のようです。というのも、ムール貝そのものは枝豆くらいの感覚でパクパク食べて、残った汁をパンにつけて食べるのが美味しいんです。

…と、家庭の味の話だけで1万字くらい書けちゃいそうなのでいったんこのくらいにしておきます。

【外食】ランチはパニーノや菓子パン、夜はトラットリア

カフェのショーケースにはパニーノや菓子パンが並ぶ

外食ももちろん充実しています。ランチは手軽に食べれるパニーノ(サンドイッチ的なの)や菓子パンが便利です。カフェによってはパニーノや菓子パンに力を入れているところがあって、食べてみるとなるほど美味い!と膝をたたきます。

逆にいい加減な食べ物を置いているカフェもあるので注意が必要です。今朝食べた揚げパスタ(名前わからん)は腐っているような舌触りで完食できませんでした。

夜は何度かトラットリア(レストランよりカジュアル)に連れて行ってもらいましたが、特に美味しかったのは海鮮系のお店です。

コッツェ(ムール貝)のパスタ
フリッタミスタ(海鮮からあげ)
海鮮リゾット

画像はおそらくいずれもナポリ料理では定番のものだと思います。イタリアン好きな方は「どんな味がするの!?」と興味を持つかもしれませんが、どの料理もこうやって応えるしかありません。

「素材の味と、あとは塩とレモン」

もしもナポリ料理で「甘味、苦味、旨味、酸味、塩味」みたいな味の五角形チャートっぽいものを作るとしたら塩味がダントツでとんがっていて、酸味と旨味がちょっと伸びてるとても不恰好なチャートになるはずです。そのくらい塩味が際立っています。もちろんいい意味で。

立ち飲みカフェ文化&アペルティーボ文化

ナポリに行くと決まったその日から、カフェとアペルティーボ(0次会)はとても楽しみにしていました。まあこれはナポリだけじゃなくイタリア全体の文化だと思いますが、なにせ僕は立ち飲みが好きなので勝手にワクワクしてしまうのです。

ローマのダヴィンチ空港で飲んだ人生初のカフェ

ナポリにはカフェがたくさんあります。あくまで体感ですが、日本のコンビニの4倍くらいの頻度でカフェを見かけます。カウンターで「ウノ カフェ」と言えば一瞬でエスプレッソが出てきます。日本のようなホットコーヒーはありません(あるかもしれないけど飲んでる人見たことない)。

そんでもって、カフェは1杯1ユーロ前後でむちゃくちゃ安いです。多くの客は立ち飲みカウンターでウダウダせずに2〜3口で平らげて出ていきます。

小さい惣菜パンやスナック、そして食前酒

カフェと並んで楽しいのがアペルティーボ(0次会)文化です。なぜこんな謎な文化が生まれたのか知りませんが、食事の前に食前酒と軽食をとります。

そういえば日本でエンツォの家でご飯をご馳走になるとき、だいたい予定よりも遅くご飯が出てくるので僕はポテチ食べて缶ビール飲んで待っているのですが、エンツォは特にイヤな顔はしません。エンツォは僕がアペルティーボしてると思ってたのかな?とイタリアに来て気がつきました。日本の一般的な家庭だと食事前にポテチと缶ビールは絶対怒られますよね。(しかもパートナーの親の手料理を目前に笑)

もちろん屋台とかドルチェも美味しいよ

やはり「食」をテーマにするとボリュームが多過ぎてくたびれてきました。屋台メシとかドルチェももちろん美味しいのですが、写真だけ見てなんとなく味を察してください。

大量の塩とレモンをかけたセンマイ刺
巨大なスフォリアテッラとババ
ジャンキーに魔改造されたジェラートとドーナツ

そろそろピッツェリア行く時間なので以上です!詳細希望してもらえれば追記するから言ってね!(雑なオチ

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