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Back to the late 90’s 【番外編】 第7話 当時の主要レコード店②大阪府下 京都 神戸

前回に引き続き、今回も主要レコード店で、予告通り大阪府下、京都、神戸にかつて存在したレコード店を取り上げたいと思う。

『EBONY』


大阪府守口市にあったレコード店。街中の住宅街にポツンとあったレコード店だが、HIPHOPやR&Bの中古盤の品揃えは、充実していた。現在もDJとして活躍している今井君(DJ IMAI)がスタッフで働いていた。一度DJ GEORGEとも店で遭遇した事があった。

DJ IMAI君。関西HIPHOP界で90年代から活動している実力派DJで、数々のMixCDをこれまでにリリース。現在も東心斎橋にあるクラブ『VOYAGER LOUNGE』をはじめ、様々なパーティーに出演中。IMAI君との出会いは、私が以前所属していた今は無きHIPHOPレーベル『Monster Music』のオーナーだったDJ NAN-JYOの紹介だったと記憶している。
1997年7月号『ブラック・ミュージック・リヴュー』に掲載された『EBONY』の広告。



『ミサワランド』


茨木市の阪急南茨木駅から中央環状線を南下する事約15分ぐらいにあったレコード店。HIPHOPを含めダンス・ミュージック全般を網羅しておりCD、レコードの量も郊外とは思えぬぐらい豊富だったが、全体的に割高だった。深夜遅くまで営業していて、ゲームコーナーも併設していた事から、深夜に行くとヤンキー達が多数いた思い出がある。1994年にジャパレゲ界の御大ランキンさん(RANKIN’ TAXI)プロデュースのクラブ『BIG UP』がミサワランド内に完成し、オープニング・パーティーにREGGAE DEEJAYのブギーさん(BOOGIE MAN)と、今は亡きREGGAE SINGERターボーさん(DRAGON TURBO)が招かれていた。私が頻繁に通い始めた1998~1999年頃には、すでに『BIG UP』は閉店していた。YouTubeにミサワランドを紹介した番組や、ミサワランドのオーナーのご子息で、ミュージシャンとしても活動してたKAZUHIKO氏のインタビュー、そしてミサワランドについて元スタッフだった方が記したブログがあったので、併せて貼り付けておく。

いつ行っても大音量のダンス・ミュージックが流れ(確かユーロビートがよくかかっていた)て、大量のレコードやCD、そして音楽雑誌やフリーペーパーもあった。同時毎月発刊していたオーバーヒート社のフリーペーパー『RIDDIM』をフリーペーパーにもかかわらず10円で売っていて、「セコい商売しているなあ」と思っていた(笑)。


『A-SIGN RECORDS』


京都三条にあった中古レコード店。HIPHOPやR&B、REGGAEと幅広く品揃えはあって、閉店した2010年頃まで個人的にも足繁く通ったお店。価格もリーズナブルでとても良心的だった。レア盤なんかの掘り出し物にも出会え、何かしらの収穫を得る事がよくあった。


高瀬川沿のビルのテナント1Fにあった『A-SIGN RECORDS』。眼鏡をかけた店主は、確か元々ロカビリーやパンク系が専門で、取り立てて愛想が良かった訳でもなかったが、店内の品揃えは、多ジャンルに渡り、全てリーズナブルだった。当時私がリリースしたMixCDも、売ってくれていた。



『SUPER MILK』


現在も京都にあるレコード店だが、今現在ある『SUPER MILK』には、元々『KIKUYA RECORD』があり、当時の『SUPER MILK』は河原町通り沿いのビルの5Fにあった。『KIKUYA』と『SUPER MILK』は2人のオーナーによる共同経営だったが、店舗をひとつに集約した後、共同経営者のお一人応治さんが退かれ、宇治市内で『山小屋』と言う食堂を始められた。

HIPHOPはもちろん、SOULやFUNK、JAZZ、ROCKまで幅広い品揃え、なかでもREGGAEの充実ぶりは半端なかった記憶がある。上記のオーナーのお一人応治さんがREGGAEを中心に担当され、応治さんが退かれた後は、店内のREGGAEレコードやCDの殆どが撤去されてしまった。
1993年12月に発刊された『レゲエ・マガジン』38号に掲載された『SUPER MILK』の広告記事。上記に写る男性が誰なのかは不明だが、インパクト大だ(笑)。確か私の記憶では、今は亡き大御所漫才師横山やすし師匠の写真を無断借用した広告も出していた記憶がある。



『three maximum R&B products』


神戸元町にあった中古アナログ店で、今現在『gapon records』がある場所に存在したレコード店。その名の通りR&Bの12インチやHIPHOP12インチを中心に取り扱っていて、オーナーは当時30歳ぐらいの女性だった記憶がある。



『Pits』


SOUL MUSIC全般を主軸として、R&BやHIPHOP、REGGAEなども取り扱ったお店。掘り出し物のレコードとも度々出会う事ができた。店主の安本さんは物腰が柔らかくてとても良い感じの人だった。2009年の新春早々に閉店された記憶がある。


と、以上6店舗をピックアップした。もちろんこれら以外にも、様々なレコード店が存在したが、自分の印象深い店舗を中心に述べさせて頂いた。これらのレコード店は、全て閉店してしまい、記憶の彼方に存在するのみと、なってしまった。

つづく……

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