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アニメ「ひぐらしのなく頃に解」【”祭囃し編”感想】ここまで見てこその「ひぐらし」大団円!

いよいよ「ひぐらしのなく頃に解」も完結編(「ひぐらしのなく頃に」全体としても)の「祭囃し編」だ。今まで本当に長かった。(原作ゲームは更に、更に長い)あまりにもな惨劇に、途中でリタイアした方もいるだろう。だが、ここまでついてこれたらもう最後まで駆け抜けるしかない。いや、きっと駆け抜けたくなるはずだ。

しかし、梨花たちの活躍はひとまずおあずけとなる。とてももどかしい気持ちになるが、この「祭囃し編」は「皆殺し編」ラストで判明した黒幕を中心とした過去の話から始まる。元から持っている性格もあっただろうが、最初から”あんな”人物ではなかったのなどいうことがわかる。最初から根っからの悪なんてそうそうはいないのだ。(たまにはいる)

とは言え、だ。少しずつ、少しずつ、歯車が狂っていき、あのような惨劇を引き起こすモンスターになり果ててしまった。境遇に同情こそすれど、悪は悪であり、決してその大罪を許してはいけない。だが最後になって、黒幕自身にも感染の疑いが出てきた。いつから関与しているのかがわからないだけに、より難しい問題となってくる。それがじぶんが何度見ても今でも嫌いになりきれない理由かもしれない。

さて、黒幕にスポットが当たっていながらも、梨花の両親の話も出てくる。娘を折檻する父親にやたらヒステリックな母親、という印象が強いがそれでも梨花を彼らなりに大事には思っていただろうことが伺える。沙都子の発症についての描写もある。原作には両親についてもう少し踏み込んで書かれてたので、そこまでは描かれてはいないのは少し残念だった。そして、ついに悟史の”失踪”の真相もここにきて明かされる。亡くなってこそはいなかったものの、あまりにもつらい現実がとてもショッキングだ。

ほかにも、圭一たち一家が雛見沢に引っ越すきっかけとなった梨花たちと圭一父の出会い、礼奈から生まれ変わったレナ、お魎の本当の気持ちを聞いた魅音。それから、やっと圭一が雛見沢分校に転校してきた…!!

ひとり足りなく惜しくも敗れた「皆殺し編」だが、「祭囃し編」でやっとでひとり加わり、メンバーがそろった。実体としての羽入の登場だ。出るなら最初から出てきやがれと思わなくはないが、本当に最後の切り札ということでということだろう。

そして、羽入がついに黒幕のことを思い出した。これからが本当の戦いの始まりである。今回もさらに熱い戦いが繰り広げられるが、実際のところはぜひ自らの目で見ていってほしい。ここでいくら語ったとて、かなうはずもないからだ。(「ひぐらし」に限らず、ほかの物語もだいたいそうだろう)

こうして、アニメ「ひぐらしのなく頃に」(平成版)は終わる。令和には「業」「卒」が放送されているが、これらはいったん置いてもいいだろう。いろんな意見があるだろうが、じぶんは大型・番外編のような位置づけをしていて、平成版だけでも十分だと思うからだ。もし、「解」まで見て、「業」「卒」を見ようと思ったとしても、できるならいったん原作ゲームで今までの世界を深めてほしい。(かつてじぶんがそうしたように)プレイステーション4などで「奏」をプレイするのもいい。(その場合、雛見沢外のキャラクター達の話もあるが個人的にはあまり重要視していない。南井警部は好き。)

今でも十分人気があるものの、それでも敬遠している方、見ていない方、途中で挫折していった方たちにも、もっと「ひぐらしのなく頃に」の物語がちゃんと届きますように…。


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