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アニメ「ひぐらしのなく頃に卒」【”鬼明し編”感想】ただただつらいレナとリナ

さて、今回は問題の「ひぐらしのなく頃に卒」。以前、放送していた時にも感想を書いていたが、卒の最後まで見た+約1年経って改めて見たということでまた書いてみようと思う。

以前書いた感想→ひぐらしのなく頃に卒 1,2話感想

「鬼明し編」は「鬼騙し編」の見えなかった部分を描いた話で、レナの「がんばり物語」が中心となっている。かつてのレナも「がんばって」はいた。だが、その時とは事情がまるで違う。沙都子が注射をしさえしなければ、きっと起きなかっただろう悲劇だ。それが視聴者視点では分かってるだけに余計にかなしく、やるせない。

レナの父が夢中になり過ぎて、入れあげてしまったリナ。かつては北条鉄平と共に組んで金を巻き上げようとしていたが、「業」以降のリナは少なくともそこまでの悪人ではなかった。レナ父から離れようとさえしていた。それなのに強制発症させられたレナはそんなリナの言葉を聞いてはいても(記憶はしていたようではある)、理解しようともしなかった。そしてついに、彼女をこの世から退場させてしまった。

さらに矛先はなぜか圭一にまで向けられてしまった。理由なんてほぼないに等しい。理屈なんてもう存在しなかった。しかも強制発症させられたレナは自然発症以上に冷静さを欠いているような描写もちらほら見られる。リナが竜宮の家に訪ねてきたとき、かつては逃げるようにゴミ捨て場に向かったのについてきたレナ。だが今回はレナから進んでゴミ捨て場に誘い込んでいた。

また、そんなリナの時はまだ証拠隠滅をしっかり(?)やってのけていたようだが、それ以降は思考が極めて短絡的になっているようだ。証拠隠滅グッズを買い漁っていたものの、直接圭一を彼の家で亡き者にしさえすればいいや、ぐらいの思考にまでになっているのが見て取れる。圭一を外に連れ出すのならまだしもだ。犯行後の後始末をいったいどうするつもりだったのだろうか。しかも、圭一の母もレナが前原宅へ来ることを知ってる上に、レナの父にも「圭一のうちに行く」と言ってしまっている。どう考えても無理だ。そこに強制発症ならではの恐さがあった。

そして、圭一のうちでレナによる新たな惨劇が繰り広げられていたにも関わらず、外からふたりの様子を見ていただけで勝手に安心して、ウキウキと帰ってしまう梨花の滑稽さ。笑うに笑えないシュールな場面だった。そして翌日にそのことを聞かされるという絶望を味わうという。それさえも、横でほくそ笑んでいただろう沙都子がほんとうに憎らしかった。そして、その世界を諦めた梨花は自宅で自害し、沙都子もそれを見届けて自害。あまりにものことに、見ていられなかった・・。

話そのものの感想はここまでだ。ただ、肝心な描写が雑に描かれているのが解せない。保健室のベッドで寝ているレナに沙都子が注射をした、だから発症した。それは分かった。だが、寝ているとはいえ、注射を勝手にされて果たして起きずにいられるものだろうか。

また、使用済みの注射もそのままゴミ箱に雑にポイ捨てられていた。それを見て誰も不審に思わなかったのだろうか。そのあたりの描写がなく、のちにも触れられもしないのが今もなお納得いかない・・。次に続く「綿明し編」にも”そういうの”があるんだよなぁ…と書くだけ書いて、「鬼明し編」の感想を終える。

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