私は、片付けられない。

私は、片付けが嫌いだ。
遡ること、幼稚園年中の夏休みの宿題(日記のようなもの)には『片付けが出来なくて〇〇という方法を試しました(うまく行きませんでした)』という母からコメントが毎日書かれているくらいだ。

片付けられない。

30代の今でさえ、職場では『片付けられない人』として認識されている。
もちろん、30代に入る前からずっと片付けはできない。

『だらしがない人だね』『ADHDじゃない?』『自己管理ができていないね』『片付けができていないから』『もう少し身の回りを綺麗に』

嫌というほど聞いてきた。わたしも、大人になると自動的に身の回りの整理整頓ができるようになると思っていた。でも、できない。

どんな情報やモノがいつまで必要かわからない。
『これはいつまで必要だ』
『残しておいたら、このあとも見返すかもしれない』
気づいたら必要ではなくなっている

そんな日々を重ねて重ねて重ねて重ねて、片付けられない私の出来上がりというわけだ。

しかし、そんな私もいよいよこの癖をどうにか改善しなければならなくなった。

家族以外の人間と、一緒に暮らすことになったからだ。
私が今まで出会った中で誰よりもきれい好きで頭も身の回りも整理されている人間だ。

しかも、ムカつくことに私が整理整頓ができないことも分かっていてなにもいわない。
『片付けなよ』
とも
『汚いよ』
ともいわないのである。ただ、自分の領域以外はいくら汚れていてもなにもいわない。たまに『〇〇どこ?』と聞くくらいだ。

そんな人間と一緒に暮せばせいぜい3年くらいでお互いに嫌気がさすというものだ。しかし、私の同居人は3年たっても5年たっても同じペースで一緒にいてくれるのである。

そして、いよいよまずいとおもったのは加害者側(つまり私)だ。このまま、一緒に暮らすのは申し訳ない。いい加減にしないとまずい。でも、どうやってどこから手を付けたらいいかわからない。

混乱もしたが、まずは自分の物の整理からだ。コロナだ、なんだといって結局家にいる時間が長いのだ。
自分の部屋くらいからならなんとかなるに違いない。しかも、5年たっても開かないダンボールなんて、つかっていないものなんて。全部捨てれば片付けおわりじゃないか。
いいじゃん、いいじゃん。早く全部すてて、らくになろう!

そんな軽い気持ちから私の片付けはスタートしたのである。

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