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#超福祉展 @2019に行ってきました。あるいは障害者とテクノロジーと機能美について。

最近は仕事は当然のことながら、買い物も大部分を通販に頼るようになり完全に引きこもりライフを送っている私としては珍しいことに、渋谷ヒカリエで開催されている超福祉展に行って参りました。

超福祉展とは?

超福祉展とは、読んで文字のごとくこれまでの福祉の枠組みを超えて、障害者をはじめとするマイノリティや福祉に対する心のバリアフリーを取り除こうと2014年から渋谷全体で開催されているイベントです。

超福祉展の正式名称は「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」というのですが、 展示やシンポジウムだけでなく、渋谷ヒカリエだけではなく渋谷駅やその他の渋谷全域を使って最先端の障害者福祉に関する体験ができるイベントになっています。

開催は明日(9日)までなので興味がありましたらぜひ渋谷に行ってみてください。

本日は主に仕事のために参加していて、残念ながらあまり企画や催しを見ることができなかったのですが、展示ブースでいくらか面白いプロジェクトを発見したのでそのことについて簡単に書きたいと思います。

写真についてはほとんど撮影し忘れたので何か使える画像があったらください。@各位

actcoin

今回一番面白かったのが、SOCIAL ACTION COMPANYの「ブロックチェーンで独自のコインを発行して社会貢献の見える化する」というコンセプトで作られた「actcoin」(アクトコイン) でした。"愛と勇気とお金の等価交換" というのが実現したい社会だそうですね。

ソーシャルアクションと仮想通貨と言うと「VALU」を思い出す方もいると思いますが、アクトコインは今のところ今まで自分がどんな活動をしたかというところのログ機能がメインだそうです。将来的にはコインが様々なサービスで使えるようにしたいとのことでした。

ブロックチェーン系のサービスは割と爆死が相次いでいるのですが、ブロックチェーンは本来こういう使い方をするのが正しいと思うんですけどね。あと、スマホアプリのUXがかなり作りこまれているのが印象的でした。

このサービスの良いところ何かと考えると、やっぱり自分のやったことがブロックチェーン上に残るってことが面白い。この先どんどん自分のやってることが評価されていく社会になってくと思うんですけど自分の社会貢献が記録されるというのはとても大事なことだと思います。

そういう意味でソーシャルグッドの最先端という気もしますが最先端過ぎて社会的貢献度の高いボランティアの方々の方がなかなか理解できんじゃないかなという危惧もありますので、啓発頑張って欲しいです。

あとちょうどクラウドファンディングの最中だそうです。

コンセプトはとても面白いので、あとはどのように使うと便利なのか、どうして使わなければいけないとかというところが広まったら普及していくのではないかと思いました。

&HAND

つぎはPLAYERSの&HANDというプロジェクト。私はテクノロジーで社会問題を解決するという話が大好きなんですが、このプロジェクトもまさにそんな感じです。

&HANDは身体障害者など外出に不安や困難を抱えた人と、周囲の手助けをする意思のある人をLINEでつなぐサービスなんですが、電子版のヘルプマークと言うべきか…。発信器のスイッチを押すと周りにいるサポーターに LINE メッセージが届くそうです。

·よく困っている時には自分から助けを求めなさいと言いますけれども、実際のところ声をあげるというのは難しくて、スマホとかで簡単にヘルプを出せるといいよねというのは妻と話していてまさにそれが具現化したような装置ですね。

ヘルプマークなども少しずつ普及していますが、どうすればいいのかというところで助けたいと思う人も悩んでしまうことが多いので、具体的にヘルプを送ることができるというのは双方にとってメリットしかないと思います。

一方で、スマホだけで完結できないから僕は思うんですけれども、セキュリティーとかいたずら防止とかそういうことを考えると専用の機器があった方がいいんだろうなとも思いました。この手のサービスはセキュリティやプライバシーと便利さの兼ね合いが難しいなと思いました。

a.ladonna.+

最後にa.ladonna.+というブランドを展開するアラドナ合同会社について。

私が服のブランドと言うとかなり場違いな感じがしますけど、様々な壁を取り払ったバリアフリーなファッションを展開しています。

服装に関する語彙力は本当に少ないのでホームページを見て頂きたいのですが、NASA向けに開発された特別な生地を使うことで障害者だけではなくどのような方々でも快適かつお洒落に着こなせるようにデザインされています。

超福祉展で展示されていた新しい服は今年末に商品化をスタートするそうです。かなり着心地が良さそうで私も欲しくなったくらいなので、ファッションに興味ある方はぜひ一度ホームページを見てみてください。

まとめ

超福祉展はテクノロジーと福祉の融合したプロジェクトも多いためガジェットマニアの私としてもかなり楽しめました。本当にこの手の分野はもっと広がってほしいんですけど、あまり広まっていってないのが実情かと思います。(もしくはどんどんぶっ倒れている)

福祉と言うと、どうしても親切とか思いやりとかそういう言葉が出てきてしまいますけど、障害者だって一人でできることが多ければ多いほど生活や仕事の自由度が上がります。ですからテクノロジーでできることが増えることはとても良いことですよね。

私は聴覚障害がありますが、音声文字認識機能を使ってライター的な仕事をしていますし、指先がかなり過敏であまりキーボードを打つのが好きではないので、この記事も全部音声入力で書いています。テクノロジーによる自立というのはもっと話題になっていいと思います。自分でも研究してきたいですね。

もう一つ私が重視したいのは、障害者だからといっておしゃれやかっこよさを諦める必要はないということです。私はファッションセンスがないというのはさておくとして、かっこいいものはかっこいいし可愛いものは可愛い。そういう当たり前を障害や年齢を理由に諦めてほしくないな、と思いますし、障害者らしいとか高齢者らしいという服装を強要されればこれ自体が障害や老いを強調するものになってしまいます。

ですから、どんな状態であろうと「良いものを選ぶ」という選択肢はいくらあっても足りるということはないので、いろんな分野の人がどんどん参入してくるといいな、と思っています。

今日は、仕事も含めて私が障害者福祉で興味のある分野が「仕事」「テクノロジー」「ファッション(機能美)」というところなんだろうな、と改めて感じた1日でした。

最後に。このような素晴らしい超福祉展を運営している「ピープルデザイン研究所」の皆様(特に代表理事の須藤シンジさん)にお礼申し上げます。あと1日頑張ってください。

今回はこのくらいで。では。

おまけ

私の勤務先である障害者専門クラウドソーシングサービス「サニーバンク」について紹介させてください。

サニーバンクは仕事をしたい障害者と、障害者だからこそできる仕事を発注したい企業などを結ぶことを目的としたクラウドソーシングサービスです。

障害のある方のご登録及び発注のご相談をお待ちしております!

妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。