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【バリ島一人旅の足跡_#1】すべてはここから。

旅は、人生を変える。
僕の経験は人によってはとても面倒だったり、
そもそも意味不明であったり、
ちょっぴり恐ろしかったりするかもしれない。

そのことも十分理解しているから、
あんまり旅の話はしない。

でも、この思いを共感できる人がどこかにいることも知っているから、
あの鮮烈な体験から4年が経とうとしている今、
改めてその記憶を辿っていきたいと思う。

コトのはじまりは2018年。

四国のとあるまちでコピーライターという怪しい仕事をしている僕は、
ひょんなことから地元の先輩デザイナーやカメラマンと一緒に
3泊4日のバリ島旅行に出掛けることに。
平均年齢が50歳をゆうに超える男4人の旅行だが、
(ちなみに僕だけが唯一の40代で最年少)
この時の体験が、本ブログのタイトルにもなっている
10日間の「バリ島一人旅」につながることになる。

ちなみに今回の宿の予約や現地での行程は、
昔、バリ島でウエディングフォトの仕事をしていたこともある
カメラマン(Iさん)におんぶに抱っこ状態。
「バリ島なら任せとけ」という彼の言葉を大いに信じ、
自分は余分な労力を使わない、という気持ちで旅行に出発したのだった。

2018年4月18日(木)。
いよいよ関西国際空港からの直行便でバリ島のデンパサール国際空港へ。
ちなみに前日までほぼ徹夜で仕事をしていたから、
現地に着くまでのワクワク感についてはほとんど思い出せない。
約7時間というフライトを経て空港に着いた時、
日本から約5,500km離れたバリ島はすでに暗くなり始めていた。
旅行代理店が用意した小さなワゴンに乗り、
トゥバンと呼ばれる下町を抜けてホテルに向かう。

パー!パパパー!
道いっぱいに群がるバイクが鳴らし続けるクラクションの音。
雑多で薄暗い街の中に古びたお店が建ち並ぶ風景は
仕事と長旅で疲れていた僕の脳裏にもはっきりと残っている。
その時間帯、その地域のトゥバンには
一昔前に「最後の楽園」と詠われたリゾート地の面影はなく、
東南アジア特有の暑苦しいエネルギーが漂っていた。

ああ、バリ島に来たんだな。

僕の疲れた脳みそが、かすかに動き始めた。

#2に続く


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