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スマホ依存はドーパミン依存??

私たちにとってドーパミンという神経物質は非常に重要なものです。今ではよく聞くようにもなったドーパミンは一体何かというと、分泌されることで快楽を感じられる神経物質です。何故ドーパミンが必要なのかというと、我々祖先の生存闘争にまで話は及びます。

まずドーパミンはどのような場合に分泌されるのかというと、「期待しているとき」です。何かを成し遂げたりした場合に分泌されるのではなく、何かができそうだったり叶いそうだったりした場合に分泌されるのです。祖先たちにとってこの機能は非常に重要なものでした。何故ならば現代のように「いつでも食べ物がある」時代ではなかったからです。世界にはまだまだ貧しく食べ物が不足している国もありますが、少なくとも先進国においては食べ物を手に入れることは難しいことではありません。しかし祖先たちにとっては食べ物は貴重品だったのです。生き残るためには食べ物を手に入れる必要があったのです。その時に必要なのが「食べ物を食べたい」という欲求だったのです。そのため空腹になると食べたくて仕方がなくなるのです。その食べたいという欲求こそドーパミンが分泌されているため感じるものです。

つまりドーパミンは「必要なものを必要と感じるために必要」ということであり、分泌されると快楽を得ることができます。快楽があるからこそどんどん欲しくなるという単純な理屈です。このドーパミンを今私たちは簡単に出すことができるようになりました。しかも大半の日本人が可能なんです。それはスマホの存在です。スマホの依存性は最早私たちの生活や人生に悪影響を与えるほどのものです。スマホの「ながら運転」などは典型です。スマホを操作しながら車を運転することにより交通事故は近年急速に増えています。比例して罰則も強化されてきてはいますが、それでもスマホのながら運転は起き続けています。それも全ては依存性の高さ故です。

スマホに依存していくのは個人の責任ではないということも言えます。スマホやインターネット、SNSに依存する人間が急増した現在、得をしているのはこれらを開発した人間です。彼らは大衆の意識を奪うことに成功し、その結果莫大な富を得ることに至りました。私たちはコントロールされていると言っても過言ではない状況なのです。スマホやネットの依存性は作った人間すら危惧するものであり警鐘を鳴らす開発者すらいます。

依存性は確実に人生を狂わせます。そのために一度スマホやインターネットから離れることを考えてみてはいかがでしょうか。ネットやゲームがしたいならスマホからではなくパソコンから操作するだけでも大幅な時間を作ることができます。今や当たり前のようにラインが連絡手段になりましたが、本来はラインもパソコンからでも操作できます。

スマホの問題はその利便性なんです。あまりにも手軽にあらゆることができてしまうため、どんどんのめり込んでいくのです。現代の若い世代の人間からするとスマホがあってアプリを使うことは至極当然のことだと思いますが、元々存在しなかったものが手離せなくなること自体大きな問題があります。私は今の若い方たちが精神的にバランスを崩しやすいのはスマホの影響が大きいと考えています。本来感じる必要のない孤独感や欲求を持ち、それを埋めるためにスマホを触る、それでもスマホでは埋められないものを何とかしようとどんどん依存していくという流れのように感じてなりません。

人生の全てをスマホで得ることはできません。得られるものは一時のドーパミンであり、すぐに無くなる快楽です。そして離れようとすると離脱症状が表れ、不安感や恐怖を感じるようにもなるかもしれません。その辛さはスマホを触っている以上続くことになります。

私たちはスマホやインターネットが無くても生きていくことはできます。今一度私たちにとってのスマホは「どのような存在か」を考えてみましょう。きっともっと大切にしたいものがあるはずです。

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