僕ヤバ@Karte2考察
僕は憤怒した
市川は怒る、という触れ込みの回。……実際はちょっと卑猥な言い回しから始まるのだが。市川は年頃の少年でもある。
暗殺する隙は与えず
山田は市川の席を知っていた。正負の感情は不明だが、市川はクラスメイトとして山田に認識されていたことがわかる(あるいは誰かに教えてもらったか)。
研究発表をしてもらうぞーー
事件の始まり。市川は山田が一生懸命レジュメを作っていた事を知っている。ちなみに、Karte1ではえらいぞ山田と誉めており、好意的に感じている節が見受けられる。のだが。
あれっ ねぇこれ…
萌子、やらかす。山田のレジュメは汚すぎて清書されてしまうのだった。これについては、実際お菓子の染みもあり、致し方ないのだが……。当人の山田、山田の一生懸命な姿を見ていた市川にとってはちょっと傷つく展開に。
糞ビッチ!!!!
感嘆符4つ。怒りフォントも合わさって、萌子は女子妄想殺害第1号となってしまう(足立がのっけに殺られている)。市川にとって、字が汚い程度で済まされたくない事だったのだ。
なお、この時の山田の目は乱れている。おそらく山田の動揺はこの目になる模様。
でも結構頑張ったよ…
女子3人のレスポンスは無い。
本人はあまり気にしてないな…
が、そんなことはなかった。市川は発表の席で山田の目が死んでいることに気がついてしまう。やっぱり気にしていたのだ。
どうにも市川しか気が付いていないのだが、これは市川がネガティブな感情に非常に敏感だからだと思われる。後述する。
人前キツい……
お前は可愛いヤツだよ市川……。キチンと模造紙を書いており、役割分担でキッチリ避けているのは真面目。なお、この発表の際は足立・神崎・市川が同じグループになっていたようだ。
足立とは腐れ縁なのかもしれない。
えっ
死んだ顔をしていた山田だったが……。市川は山田が泣いていることに気がついてしまう。「そんなちょっとしたことで」と市川自身は思うが「いや、ちょっとしたことじゃないんだろうな」即座に考えを改める。
山田の悲しみに寄り添えたのは、市川が弱い人間だからだろう。孤独な市川はこういう感情を常に抱えているのかも。だからこそ、他人の悲しみに敏感になっているのか。
なお、Karte15にも繋がるが、山田は周囲に認められないことで心乱れてしまうようだ。一生懸命に取り組んだ研究発表は捨てられてしまった。
山田にとっては、やはりちょっとしたことではなかったのだ。
泣いてる山田の方を見るな!!
市川は行動を起こした。泣いている山田を人知れず守ろうとしたのだ。まあ、市川の献身は山田に知られることは無く終わるのだが。
山田ってホントに自由で、ことごとく市川の予想を覆す、真の破壊者だよね。
あぁいいさ… 僕は頭がおかしいんだ
この言葉は嘘。市川のおかしさとは、自身の意図しない異常妄想と発言(Karte11)。そして自身の理性を振り切った情動(Karte6など)だ。
つまり、意図的な凶行はまともな市川なのだ。
注目を浴びた行動は、明らかに意図的であり、市川の持つ病ではない。だから、この言葉は山田に対する献身はあくまで頭がおかしい結果だ、という言い訳なのだ。(頭がおかしいのは神崎に切り返した言葉だと思う)。
また、底辺の自分の評価を意に介さない言葉でもある。頭がおかしいと思われても気にしない。そういう意味だ。
ここ、Karte2の山場だと思う。市川……。
余談。サイコパスとは社会的評価を意に介さないものだ。Karte2の市川は、自己評価を底辺と見ていたことで環境的に形作られたサイコパスっぽい。(個人の見解です)
まとめ
市川は山田の内面に触れていく。人知れず、遠い場所から。そして、市川の弱さに対する共感性の高さ、実は高い行動力が示される。そして、哀しい自己評価も。
山田の方はちょっとしたことで泣く子供であると示される。Karte15への伏線とも取れる。
今回は小林の絡みは無く、山田と市川の距離は縮まらない。が、山田と市川の一面がしっかり読み取れる回でもあったのだ。
などなど。
一読者からの報告は、以上です。
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