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所感 ”サッカーシステム大全” #1

サッカーの戦術を一から学び直しているのですが、読んだ本の所感を自分の勉強がてら記載します。

今回は、現鹿島アントラーズコーチの岩政大樹氏の『サッカーシステム大全』です。

本書はその名のとおりシステムに特化した本になっており、システムを大きく以下の4つに分けてそれぞれの特徴を説明しています。
①4-4-2 4バック2ボランチ
②4-3-3 4バック1ボランチ
③3-4-3 3バック2ボランチ
④3-1-4-2 3バック1ボラン
                  (目次では3-4-3となっているが実際には3-1-4-2の解説)

もちろん上記以外にもシステムはありますし、試合の瞬間を切り取ればシステムは無数にあげられると思いますが、ベーシックなシステムとして上記の4つについて記載していると思われます。

それぞれのシステムの特徴を結構細かく記載していますし、「相手がこう来た場合はこう対応する」といった内容も詳細に記載されており、かなり勉強になる内容が多い印象です。
更に、そのシステムを使用している実例も近年のJリーグや海外のチームから取り上げており、実際どうなのかといったことも確認しやすくなっています。

海外(知っているところではオランダとか)では、まずこういったシステムの特徴を勉強することから監督業やコーチ業が始まるとも言いますし、個人的には体系的にまとめられているような本を読んだことがなかったこともあり、とても勉強になりました。
実際の戦術を考える人の参考にもなりますし、サッカーを見る人にも新たな視点を加えてくれる本だなとも感じています。

ここでは、各システムの特徴を簡単にまとめて行こうと考えていますが、その前に、その前提となる用語の解説というか整理をまず実施します。


守備のエリア分け
ピッチを縦に3分割し、自陣からZONE1、ZONE2、ZONE3と定義しています。
それぞれ、ディフェンシブサード、ミドルサード、アタッキングサードに該当します。
(個人的には、○○サードという呼び方は知っていましたが、ZONEと呼ぶことはしらなかったです。)

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5人目原則
ZONE1において、4バックの4人だけでは横幅は守りきることができず、すき間を埋めるために5人目が必要なことを5人目原則と呼んでいます。
1人が守れる横幅は十数メートルと言われることもありますし、攻撃側が5レーンを採用してくる場合は守備側も5人で対応した方が効果的ということなどは知っていましたが、現代のサッカー(といってもプロレベル)では守りきるためにはディフェンスラインに基本的には5人が必要になるのだな、と改めて思い知りました。

斜めの立ち位置
こちらは守備ではなく攻撃についてですが、選手の立ち位置が斜めの関係になっていると、ボールを受ける際に角度があるため視野が確保しやすく、また見方選手のパスコースも多くなり、攻撃面で有利になるということです。
4-4-2で3ラインを形成しているような場合はこの位置関係が取りずらいですが、4-3-3でインサイドハーフがいるような場合(下図参照)はこの位置関係を取りやすいようです。
言われてみればそうだなと思いましたが、このことを自発的に意識したことはなく勉強になりました。

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今回は以上になります。

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