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竹久夢二の形見

倉敷本通り商店街の「ギャラリー・メリーノ」は、岡山県出身の画家・詩人である竹久夢二(1884〜1934)に関わるコレクションを展示販売しています。当時の本物の版画や月刊誌は高価ですが、複製された絵葉書は、手軽に買い求めることができます。お店の前を通りかかると、竹久夢二の描いた猫の絵葉書が展示されていました。

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竹久夢二の猫 

ひとつ店舗を挟んで、商店街の並びにある喫茶ウエダでは、猫のまやさんが暮らしています。絵葉書の猫と見比べてみると、まやさんは、80年の時を隔てて降臨した竹久夢二の形見なのかもしれない・・と、ふと、想わせられました。時空を越える間に、ちょっとだけ体の模様が変わったようです。

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喫茶ウエダの「まや」さん


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手前がギャラリー・メリーノ(倉敷市阿知2丁目25-44)

向こう側に喫茶ウエダの看板が見える 


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喫茶ウエダ (倉敷市阿知2丁目25-43)


追伸

ギャラリーメリーノのマダム、清水重子さんに、竹久夢二作品の絵葉書やポスターのもとになっている原本を見せてもらいました。

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竹久夢二の子息により編集された、貴重な赤い箱付きの「豆本」です。名刺よりもちょっと小さいサイズです。本の各ページは、絵葉書やポスターに印刷するときに拡大しますが、それでも劣化が感じられない、すばらしいクオリティです。

清水さんの亡くなったお父様のコレクションで、絵葉書やポスターとして出版する版権も取得されているそうです。全国に欲しがっているコレクターが多くいるそうですが、竹久夢二が愛した女性や猫たちは、当分、倉敷にいます。これぞ、正真正銘の形見です。


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