塚本芳久

リハビリテーション科専門医  追求テーマ:身近なさりげない美、身体感覚  主な著書:塚…

塚本芳久

リハビリテーション科専門医  追求テーマ:身近なさりげない美、身体感覚  主な著書:塚本芳久・著 運動の生物学.協同医書出版    滋賀県大津市出身

マガジン

  • 陶猫作家ヤマイチアツコさんの作品紹介

    陶猫作家・ヤマイチアツコさんの作品をまとめてみました。

  • 多重世界(異界、他界、別世界)について

    多重世界(異界、他界、別世界)についてまとめてみました。

  • 三宅智之さんの彫刻作品

    三宅智之さんの作品紹介記事をまとめてみました。

  • 小橋順明さんとクアイエットハウスのメンバーによる作品の紹介

    クアイエットハウスは、小橋順明さんをリーダーとして、藤原加寿子さん、山村富貴子さん、植山黄世さんの4人の陶芸作家から成ります。4人それぞれ独立した工房を持ちながら、定期的に備前市香登本の本拠地に集まって、芸術性の追求と商品開発を行っています。そんなメンバーの活躍をまとめてみました。

  • 川月清志・紅ご夫妻による美術工芸作品の紹介

    岡山県・成羽町の工房川月の川月清志・紅ご夫妻は、手作りの美術工芸品がふつうの人々の日常に潤いを与えるようにと、日夜、まごころを込めてアイデアに富んだ作品作りに励まれています。そんなお二人の作品を紹介します。

最近の記事

もしも、円空仏の世界がヤマイチアツコ・ワールドだったら・・

過日、2024年2月2日から4月7日まで、大阪・あべのハルカス美術館で開館10周年記念の特別展「円空ー旅して、彫って、祈って」が開催されたので、出かけて来ました。 僧・円空(1632ー1695)は、江戸時代中期に諸国を旅し、貧困や病苦に苦悶する庶民のために円空仏(明治以前は神仏習合だったので神像も含まれる)といわれる、ナタやノミの彫り跡を残した、簡素で、優しさとたくましさを秘めた多数の仏像を彫り続けました。 さて、別界であるヤマイチアツコ・ワアールドの陶猫達は、愛嬌があっ

    • ヨシダコウブンさんと仲間達13〜広島県尾道市のカフェ「ありたや」にて〜

      「ありたや」は、2023年3月に広島県尾道市の郊外で、古民家を改装してオープンしたカフェです。古きよき田舎の風情に包まれて、現代的・都会的なオリジナルのカレーとピザが楽しめる非日常空間です。店内のゆったりとしたスペースでは、しばしば芸術家や工芸家の展示会が企画されています。 今回は、ヨシダコウブンさんをはじめとする、12名の作家による開店1周年記念展「ソレゾレのシゴト」が開催されました(2024年3月23日~31日)。 画像は、最終日に作家のみなさんが揃って記念撮影をされ

      • ZARD 坂井泉水の楽曲「Oh my love」における言葉の意味の創造的ゆらぎ

        詩とは、感情や情動を言語形式で表現した芸術です。前回に引き続き、坂井泉水・作「Oh my love」をさらに深く鑑賞しました。 「Oh my love」は、故・坂井泉水が作詞し、1994年にリリースされた楽曲で、「ゆるい坂道 自転車押しながら・・」のフレーズで始まる恋の歌です。 詩人は、新しい表現を求め、言葉の意味に揺らぎを与えます。 この曲のサビの部分に「胸騒ぎ」というフレーズが出てきます。 ・・週末まで待ちきれない そんな胸騒ぎ揺れる午後・・の部分です。 文脈から考

        • ヨシダコウブンさんと仲間達12〜アトリエ1/F にて〜

          ヨシダコウブンさんと造形作家のお仲間達は、倉敷市加須山のアトリエ1/F(えふ ぶんのいち)で 2024年3月12日〜3月17日まで、グループ展「テーブルを彩る器展」を開催されました。 アトリエ1/Fは、宝飾作家の丸山昌子さんが、アートクレイシルバーと七宝の教室として開設された工房で、ギャラリーを併設して、アーティストの発表の機会をサポートされています。 画像は展示会の最終日の様子です。 展示会は盛況に終わり、ヨシダコウブンさんとお仲間達は、自信と喜びに満ちた表情で記念撮

        もしも、円空仏の世界がヤマイチアツコ・ワールドだったら・・

        マガジン

        • 陶猫作家ヤマイチアツコさんの作品紹介
          21本
        • 多重世界(異界、他界、別世界)について
          18本
        • 三宅智之さんの彫刻作品
          11本
        • 小橋順明さんとクアイエットハウスのメンバーによる作品の紹介
          23本
        • 川月清志・紅ご夫妻による美術工芸作品の紹介
          20本
        • テディベア作家、石原路子さん
          38本

        記事

          ヨシダコウブンさんと仲間達11〜ポートアート&デザイン津山にて〜

          2024年3月10日、ヨシダコウブンさんとお仲間達は、岡山県津山市のポートアート&デザイン津山にて、金属板を使った版画の技法のひとつであるドライポイントのワークショップに参加されました。 ポートアート&デザイン津山は、和洋折衷で、ノスタルジックな赤煉瓦が映える建築群です。大正時代に銀行の支店として建てられた施設で、現在は、津山市が買い取って、芸術文化の創造・発信拠点として保存・活用しています。 会場では、2024年2月10日から3月24日まで、イ・ユンギョンさん、丸山智代

          ヨシダコウブンさんと仲間達11〜ポートアート&デザイン津山にて〜

          ZARD 坂井泉水の楽曲「Oh my love」における芸術性の探究

          詩とは、感情や情動を言語形式で表現した芸術です。今回は、坂井泉水・作「Oh my love」を鑑賞しました。 「Oh my love」は、故・坂井泉水が作詞し、1994年にリリースされた楽曲で、「ゆるい坂道 自転車押しながら・・」のフレーズで始まる恋の歌です。 詩は、自然や人事を描写し、そこから惹起される感情を味わいます。描写の多くは、視覚や聴覚といった遠隔感覚が用いられます。例えば、俳聖・松尾芭蕉の俳句、「山路来てなにやらゆかしすみれ草」や「古池や蛙飛こむ水のをと」のよ

          ZARD 坂井泉水の楽曲「Oh my love」における芸術性の探究

          神崎勝典さん作ヴィオラを弾くコルク人形です。人形は水平面よりも大分傾けて楽器を構えています。ネットで調べると奏者はヴァイオリンよりも傾けて構えていました。サイズが大きいのと弓を弦に強く当てるために合目的な姿勢と考えられます。簡略・変形された造形ですが、神は細部に宿っていました。

          神崎勝典さん作ヴィオラを弾くコルク人形です。人形は水平面よりも大分傾けて楽器を構えています。ネットで調べると奏者はヴァイオリンよりも傾けて構えていました。サイズが大きいのと弓を弦に強く当てるために合目的な姿勢と考えられます。簡略・変形された造形ですが、神は細部に宿っていました。

          倉敷一陽窯2階カフェの抹茶・生菓子セット〜移ろう春の時候の表現〜

          長かった感染禍を乗り越えて、倉敷美観地区では3月9日から倉敷の春を告げる恒例のイベント、「倉敷春宵あかり」が始まりました。 画像は、倉敷美観地区の備前焼ギャラリー、倉敷一陽窯・2階カフェの「季節の抹茶生菓子セット」です。 生菓子には、紅梅とウグイスが図案化され、早春が表現されています。 薄茶は、いつものように、細かい泡が均一になるように超絶技巧で仕上げられています。・・抹茶茶碗には、いつもと違って、口が広くて浅い器が用いられているではないですか!・・浅い茶碗の縁と広い緑

          倉敷一陽窯2階カフェの抹茶・生菓子セット〜移ろう春の時候の表現〜

          ヨシダコウブンさんと仲間達10〜珈琲とレコードを愉しむ会〜

          ヨシダコウブンさんとお仲間達は、福山市とおり町交流会館で、本日、3月9日、珈琲とレコードを愉しむ会を開催されました。 会は、いつものように、とても盛況でした。 さて、それでは、シンクロしている異界のヨシダコウブン・ワールドを覗いてみましょう。 ヨシダコウブン・ワールドは、こちら。 ヨシダコウブン・ワールドでも、珈琲とレコードを愉しむ会に、多くの異界の住人達が集まっていました。 こんな平和なひとときが、とても貴重です。 シリーズ全作は、こちら。 出演 ケモノ:制作

          ヨシダコウブンさんと仲間達10〜珈琲とレコードを愉しむ会〜

          もしも入川家がヤマイチアツコ・ワールドだったら・・・

          広島県福山市の入川家では、多くの苦難を乗り越えて、一家そろって喜びに満ちた令和6年の新年を迎えています。 それでは、パラレルワールドであるヤマイチアツコ・ワールドを覗いてみましょう。 ヤマイチアツコ・ワールドの入川家は、こちら。 ヤマイチアツコ・ワールドでも、入川家がみんなそろって幸せに満ちた新年を迎えていました。 入川家のしあわせにあやかって、みんな仲良く過ごしたいものです(^_^)。 入川家に関する詳しいお話は、こちら。 陶猫制作:ヤマイチアツコ 陶ミカン制作

          もしも入川家がヤマイチアツコ・ワールドだったら・・・

          イワン・クラムスコイ・作「忘れえぬ女(ひと)」からの発想

          ロシア・ウクライナ戦争が始まり2年が経過しました。展覧会の図録を見返していて、開戦前だったころを振り返りました。 岡山県立美術館で2019年4月27日ー6月16日に開催された、国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティックロシア~ロシアのモナリザ岡山初公開 あなたの視線が離れない~です。 この展覧会の目玉になっていたのが、クラムスコイが1883年に描いた「忘れえぬ女(ひと)」でした。 19世紀のロシア美術における代表作です。作品は今回を含めて8度来日し、日本で親しまれてきま

          イワン・クラムスコイ・作「忘れえぬ女(ひと)」からの発想

          造形作家、山本薫さんによるマグダラのマリア像

          マグダラのマリアは、キリスト教の聖典、新約聖書において重要な局面で登場する聖女です。彼女は、イエスと出会い、我が身を悔い改めます。後に、イエスが十字架に掛けられるのを見届けます。さらに、復活したイエスに最初に出会ったのが彼女でした。 マグダラのマリアをモチーフにして多くの絵画が描かれましたが、今、最も有名なのは、カラヴァッジョによる「法悦のマグダラのマリア(1606年)」でしょう。 筆者はこの作品と2度出会っています。最初は、2016年3月に東京国立西洋美術館で開催された

          造形作家、山本薫さんによるマグダラのマリア像

          ヨシダコウブンさんと仲間達9〜さわら新年句会〜

          ヨシダコウブンさんとお仲間達は、去る令和6年1月28日、岡山市南区のカフェ・アトリエ・ギャラリー「カフェZ」で、さわら新年句会を開催されました。 皆さん、にこやかで、新春の慶びに溢れています。 さてそれでは、シンクロしている異界のヨシダコウブン・ワールドを覗いてみましょう。 ヨシダコウブン・ワールドは、こちら。 こちらでも、慶びに溢れ、活気に満ちた句会が開かれていました。 この空気感はいかがでしょうか? 今年は、どうか皆が幸せで希望に満ちた一年にしたいと念じました

          ヨシダコウブンさんと仲間達9〜さわら新年句会〜

          ヨシダコウブンさんと仲間達8〜いしかべり初句会〜

          ヨシダコウブンさんは、過日、広島県府中市の「味噌蔵」で、お仲間達と、いしかべり句会の新春・初句会を開催されました。お店自慢のきのこ料理に舌鼓を鳴らしながらの句会でした。 とても楽しそうで和やかな雰囲気です。 きっと幸せに溢れた多くの句が詠まれたことでしょう。 さてそれでは、シンクロしている異界のヨシダコウブン・ワールドを覗いてみましょう。 ヨシダコウブン・ワールドは、こちら。 こちらでも、のどかに穏やかな雰囲気で句会が開かれていました。 この空気感はいかがでしょうか

          ヨシダコウブンさんと仲間達8〜いしかべり初句会〜

          ヨシダコウブンさんと仲間達7〜八代亜紀追悼の会〜

          ヨシダコウブンさんとお仲間達は、福山市とおり町交流会館で令和6年・第1回のレコードを聴く会を開催されました。今回は、去る12月30日に亡くなった歌手の八代亜紀を偲ぶ「八代亜紀追悼の会」でした。 コウブンさんと八代亜紀さんとは、共に九州・熊本出身で、同郷のよしみがあったので、なおさら敬愛の想いが強かったことでしょう。紙ジャケを掲げるコウブンさんとお仲間達が、ほこらしげです。 さて、それでは、シンクロしている異界のヨシダコウブン・ワールドを覗いてみましょう。 ヨシダコウブン

          ヨシダコウブンさんと仲間達7〜八代亜紀追悼の会〜

          久保田寛子・肖像画展~作品をしあわせにする展覧会~を振り返って

          久保田寛子さんは、これまでに国内外で数多くの受賞歴があり、インスタグラムのフォロワー数が1万6千人を超える有力作家です。現在は、主に動物のキャラクターが活躍するユーモラスな作品を描かれています。 筆者は、2022年9月に岡山市のネイロ堂で開催された個展ではじめて久保田さんの存在を知りました。それきっかけに、インスタグラムで過去に描きためられた作品群も閲覧し、少数ながら人物の肖像画があるのを見出しました。 久保田さんは美術の専門教育を受けた後に、イラストレーターとして勤務さ

          久保田寛子・肖像画展~作品をしあわせにする展覧会~を振り返って