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ツツジ

ツツジが咲く季節になりました。

私にとって「椿」は祖母、

そして「ツツジ」は祖父の花。


ツツジが咲く頃に体を脱いだ祖父。

全てが終わりお寺の縁側に出た瞬間、雨上がりの庭に咲いたツツジの息を飲むような美しさ。

隣の従兄弟と目を見合せ、言葉にならない感動を無言で共有したあの瞬間が忘れられません。


祖母が体を脱いだのは桜が咲く頃。

その妻の命日に倒れ、皆がお別れを伝える時間を待ってくれているようにゆっくりと、ツツジが美しい頃に旅立った祖父。

毎年ツツジを目にする度に、あたたかい気持ちに包まれます。



今日、若葉がすっかり生え揃った桜の木に
初夏の輝きさえ感じました。

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