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ソーシャルインクルージョン

こんにちは。くらし活き活きアドバイザーの晴兵衛です。

プライベートな話で恐縮ですが、私の長女は双子を出産し2年経過しました。その間に、今まで気づかなかった世の中の不便さが、幾つか目につきました。まず、ベビーカーが大きいので、外出時にいくつか制約を受けることです。コンパクトなものでも、電動車椅子より少し幅がありますので、電車に乗ることは出来ますがバスは難しいです。また、駅のホームからの移動はエレベーターになりますが、これも中が狭く、他の乗客がいると次まで待たなくてはなりません。電車で出掛ける場合は、乗り継ぎ駅の構造を事前に調べどこにエレベーターがあるか確認しておかなくてはなりません。
そんな不便さを新聞のコラム欄に投稿されているのを読みました。やはり、
双子用のベビーカーで新幹線で移動した時の話です。新幹線のドアで、電動
車椅子やベビーカーに対応した入口は13号車にしかないのだそうです。

車椅子生活の青年がアメリカを旅行したときの話を人伝に聞きました。「こ
んなに自由に食べたいものが選べる世界があるんだ!」というコメントでし
た。最初、何を言っているのか意味がわかりませんでしたが、アメリカでは、車椅子でどんなレストランにも入店できるのだそうです。そのようにバリアフリーにしないと営業許可が下りないのです。そう言われてみると、日本では、レストランへ入るのに階段はあるし、入口は狭いところも多いです。今まで、レストランなどで車椅子の方を見かけた事がありません。
このように、気になりだしたらそのような場面がやたらと目につきます。先
日も、買い物に来ているご夫婦で奥様が車椅子でしたが、入店できずにご主
人に買うものを伝えて、そのお店の前で待っているという光景でした。
日本ではソーシャルインクルージョンという概念が乏しく、海外から大きく
遅れをとっています。

それでも、最近では少しづつ芽生えてきています。
ごく一部ですが、それを支えるのがスマホの支援アプリです。私は、3年前
から、視覚障がいの方を支援する「Be My Eyes」を愛用していま
す。直訳すると、「私の目になって!」となりますが、実はこのアプリもア
メリカ製です。
登録すると、練習用のソフトも組み込まれており、誰でも無料で利用できます。支援を必要とする方から、登録者にランダムにコールが有ります。応答
するとビデオ通話機能が立ち上がり、交信相手と画面越しにやり取りして、
要望に答えるというものです。支援を求める方は、対象物にカメラを向けて、文字を読む、それが何であるか(何がみえるか)が大半になります。こちらとしては、スマホのカメラが正しく対象物を捉えるように指示を出します。このようなやり取りをしながらコミュニケーションを成立させなければ
なりません。こちらも相手の状況が正確に見えない中での会話です。ある意
味、目が見えない状態に近いので相手と対等の立場だという事に気づきまし
た。これは、ソーシャルインクルージョンを意識させるには十分です。この
アプリが、そこまで意識して開発されたのかどうかわかりませんが、すばらしいところです。
是非皆さまも試してみてください。

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