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小さな羽虫

お疲れ様です。
堀田です。

下半身の代謝って身体の7割を占めるらしいですね。
確かに単純に考えて、腰から下が身長の7割分ぐらいかと考えれば想像に難くないと言えます。

だからといってドラムは身体全体使うから激しい新陳代謝が見込めて高コスパなのかと思えば実はそうでもないらしく、
叩き終えた後の柔軟体操を除いてはね...

見てごらんn
一人一人が抱えるドラマに終止符を打つときの寂しさたるや、色んな表情があるけど君のそれも唯一無二、人の数だけ悟りがある。故に無限、数えるの辛いから無限。
見てごらんとかぬかすけど己の顔を拝むための鏡を渡していなかったね。
丁度SEIKOマートに着いたから姿見がてら寄って行こうか。

イチゴが安い。

さて、暑くなったり寒くなったりを急ピッチで繰り返す気候の無駄な俊敏性をどうにかしたい中ではありますが、さっきのより更に寒暖差の激しい話を始めたいと思います。

キノコバエってご存知ですか。
汚くなった水回りやベランダの植木鉢など、湿度が高く有機物のあるところに突如として羽虫が大量発生することがあります。
しかし我々が見つける頃にはその多くは弱っており仕舞いには死に絶え、死骸がそこらじゅうに散らばっており元気に飛び回る彼らを見ることはあまりないかもしれません。

キノコバエは多くの環境に適応し、その上で他の動植物とは並外れた繁殖力で爆発的に増殖することができる生存競争における強みを手に入れた羽虫連中です。
しかしそんな彼らに神は二物を与えるわけではありません。

適応力と繁殖力の代わりに彼らは情弱性を抱える羽目になったのです。
キノコバエは10日に満たない成虫寿命の中、ほんのちょっとの空気圧で死に絶えてしまうのです。雨など降ってごらんなさい。小雨の重みですら命取りです。

そして幼虫は成虫になるのに1ヶ月未満とはいえ20日以上の時間を要します。
日本の昨今の気候変動の前ではとても太刀打ちできるような体制ではありません。
雨風凌げる場所に卵が埋めたと思えば急な温度差により孵化すらままならない。
適応力と即戦力は似て非なるものであることが痛感されます。

だから都会の彼らは自然界から逸脱し、我々人間の住宅、特に水回りの換気扇や中庭の植木鉢や畑を現状の本拠地としたのです。

殺虫成分には今となっては慣れっこで、温度管理も人間が生存の過程で賄ってくれるため急な環境変化に怯える必要は薄くなり、

天敵も一部を除いては人間に排除されるため見つからなければ何のことはなく、人知れず持ち前の繁殖力を活かせるのです。

そして成虫一族が死に絶えるとき、繁殖の儀は終わり更なる新世代の誕生、生命のサイクルが動き出す、これを延々繰り返します。

我々が見てきた羽の生えたゴマ粒どもは事を終えた戦士たちの勇姿の証であり、勝利宣言なのでしょう。

余談
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昨今指名手配だった桐島Sの死もまた、敢えて病室に呼び出した国家権力の前で胸の内を明かすことなく旅立つことにこれまでの素行終結の意を噛み締めたのだろうか。
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何にせよキノコバエは懸命に生きることの意味を皆に伝えるかの如く民家によなよなコロニーを作り、小さな身体で作り上げた生の成果を人間共に屍を刮目させることで見せつけるという雑草精神を謳歌しているのです。

さあ人間、我々をどうとする、と。

キノコバエにとどまらず、短い命と引き換えに一度に多くの新世代を生み出す者は多く存在します。
が、その多くは屈強な幼虫の食欲と成虫の規則正しい繁殖儀式の下で成り立っていることが多く、比較的環境に左右されるキノコバエなどが強く出れるものではないでしょう。
それでも確立した生存形式を誇りに、彼らはこれからも歴史を紡いでいくのです。

てなわけで、こんな羽虫だって未来に思いを馳せるのです。
僕はどんな形で世界の一部になれようか。
今宵の雨降りし切る中、外廊下の水路に溜まる羽虫をペヤングの湯切りでしめるのでした。

人の数だけ意味がある。
社会の歯車も使いようです。
一緒に頑張りましょう。

水回りで羽虫を見つけたら処理する前にどこに密集してるかを確認し、換気扇であれば消してる間に侵入されてる可能性を危惧し、常時つけっぱなしにする。また台所なら熱湯の湯気を満遍なく吸わせましょう。
排水弁であれば水で死骸を流せばOK
上記をするだけで卵も殲滅できるのでこれからのぼんやりとした知識にどぞ。
まあ水回りにしてもベランダにしても清潔に保つことこそが1番の近道ですがね。
菜園開かれてる方もきっと管理してるだろうし。

お読みいただきありがとうございました。
いたずらに過ぎゆく時間を何に費やすかはあなた次第です。
また時間ください。

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