見出し画像

恋愛できない私たち

 『獣になれない私たち』というドラマをご存知だろうか。2018年ごろに日テレ系で放送されていた、ガッキーと松田龍平主演のドラマである。あんまりに人気はなかった。賛否両論がっつり分かれるドラマで、このドラマが好きだという人も割といた。私もそんなひとりである。確かにこのドラマはものすごくウザい。周りの人達は自分勝手で非常識でありえないような奴らばっかりだし、そんな人たちに対して主人公の二人は正しい対処ができない。でもそういう人もいるよねってわかる人には刺さるドラマだった。彼らは決して獣になれない人たちで逆に周りの人達はみんな獣として描かれているのだ。獣になれば、どんなに楽に生きられるだろうか。この方の重荷を全部おろして自由になれるのに、どうしてもそうは生きられない。そんな二人が獣になれないものとして自分を受け入れて生きていく話だった気がする。(ちゃんとは覚えていない)

 そんな彼らはもちろん恋愛においても獣になれない。相手の浮気を許してしまうし、本能で行動なんてできない。でも、この世の中には恋愛すらできない人もいる。そんなことを思うとき、いつも私は『獣になれない私たち』を思い出す。彼らが獣になれないように私もまた、恋愛ができないのだ。その感覚は少し似ていると思う。獣のように生きられたら、と思うのにどうしてもそうは生きられない人がいるように、恋愛できたらと望むのにその一歩がどうしても踏み出せない。恋愛してみたい、という願望はあるし、恋愛がどんなものかを知ってみたいし、きっと恋愛したら楽しいのだろうとも思う。けれど、きっとそれと同時に傷つくことへの怖さ、そしてそれ以上にめんどくさいが勝ってしまう。恋愛は心のエネルギー消費が尋常じゃない。省エネに生きていきたいと思ってしまう。獣ほど欲に実直にはなれない。獣になれない彼らも人間関係において、自分が背負ってしまった方が楽だ、と思っているから他人に頼ったり、正直になったりできないように、一人の方が楽だと思う恋愛できない人たちもまたそういう現代の病なんだと思う。

なんだが話のオチが見つからないけど、こんな私でもいつか恋愛できたらなと思う。

よろしければサポートお願いいたします! くださったお金はyoutubeの撮影や、普段のバイトを減らしてより有効的に時間を使うために使わせていただきます!