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JR乗りつぶしの記録 2021/7/22 岩国~徳山~益田~長門市~小野田~長門本山~長門市

18きっぷのシーズンになったので乗りつぶし再開です。

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羽田空港でテレワークをしていて夕方の便で岩国へ。割と普通にオリンピックで来日する選手たちと接触する機会があるのが、まぁおもしろいなと。私が作業している横を通って待合スペースの端を規制線で囲って待たせてるのね。

岩国空港(正式には岩国飛行場)は岩国錦帯橋空港という愛称がついてる。米海兵隊ベースを間借りしている空港で管制も米軍がしてるみたいで、離着陸時の撮影ができないとのこと。瀬戸内海側から大回りするのでDASH島とかも見えました。

岩国空港は山口県の東端にあるし岩国市自体が広島の都市圏なので、広島市へ行くときは広島空港よりも便利。福山・三原・尾道は広島空港が便利。
岩国市内は典型的な小規模な地方の港湾工業都市って感じで、米軍関係者が利用するのか、飲み屋街はアメリカンダイナーだったり、パブだったり、ラテン系やフィリピン系のクラブが多かった。夜はお好み焼き。普通に店員もマスクしてないのが自然でいいし、夜食事できるのはうれしいよね。

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岩徳線 岩国 5:00~櫛ケ浜 6:20

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1~2時間に1本、非電化単線、途中駅はすべて無人駅、山間の農村地帯を抜ける18きっぱーと高校生しかいない典型的ローカル線。徳山の隣の櫛ケ浜で海側を通っている山陽本線と合流する。山陽本線より距離は短いけど時間では山陽本線のほうが早い。ただ新幹線の料金は岩徳線基準で少しお得?岩国から錦川渓谷鉄道も途中まで並走していて、岩国から2駅で分岐し新幹線の新岩国駅へのアクセスもできる(本数は岩徳線より少ない)。
相変わらずのキハ40。ちなみに道路のほうの国道2号線山陽道は岩徳線に沿っている。

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徳山は新幹線ののぞみも停まる山口県東部の主要都市。町の名前を冠したトクヤマと東ソーを中核に、ソーダ工業と石油コンビナートが立地する。ソーダ工業は製紙やガラスには欠かせない基幹産業(むしろ塩化ナトリウムからナトリウムと塩素を分離するので塩素から塩ビの製造も付随して重要)。ここだけでなく山口県の瀬戸内側は基本的に各主要都市に大企業の拠点があって、宇部市の宇部興産なんかもまさに地名を冠する世界的大企業。

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櫛ケ浜 6:30~光 6:39

時間調整もかねて櫛ケ浜で逆方向に下松、光を無駄に往復。例にもれず下松市の笠島は日本軍工廠を始まりとする、日立の鉄道車両部門の工場があるので、代表的ものだと副都心線の車両なんかもここで製造されている。日立マークだけは見えた。

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岩国から徳山方面にも一昨年ぐらいから広島地区に導入されている新型227系が来くることもあるようだけど、基本は瀬戸内の太陽と柑橘をイメージした黄色い115系がほとんど現役ですね。顔が扁平なのは都会で余りがちな中間車両を改造して片側に運転席を無理やり付けたからこうなっている。

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山陽本線 光 6:50~防府 7:34・8:33~新山口 8:49

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防府市は周防国府の名の通り山口市の海の玄関としての歴史ある都市。時間が限られているので、防府天満宮を参拝。日本三大天神様で、一番古くから菅原道真公を祀っているとのこと。徒歩で15分ほど、片道はバスが丁度良かったので利用。

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境内にキリル文字の旗が立ってて何かと思ったら、オリンピックのセルビアのバレーボールチーム(強豪国です)の事前合宿地になっていたようでセルビアをアピールしていた。ただセルビアってどこ?って人が99%なんだろうなと。

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山口線 新山口 9:13~山口 9:36・9:39~益田 11:49

この区間は昨年末に制覇済みだけどルート上必要なので経由。途中の津和野、前回は雪降ってましたね。益田では昔行ったことのある海鮮居酒屋で昼飯を食べたかったんだけど、予約でいっぱいだった。

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益田の田吾作ってところ。したのは5年前に食べた漁師飯的な。

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山陰本線 益田 13:11~長門市 15:02

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山陰本線の未乗区間を攻める。山陰本線は京都から下関(正確には1つ手前の幡生で山陽本線へ合流)へ至る673.8㎞、東北新幹線で分断された東北本線を抜いて現日本最長の路線。といっても通しで乗れる列車は基本ないし、乗り継ぎで行こうにも特急使っても1日かかる。山陰本線は(京都方面は別として)松江や出雲へ至る「やくも」があり、鳥取始発で益田から山口線に入って新山口を結ぶ「スーパーおき」があったりするけど、益田から下関間は定期運航の特急が無い区間で、特に益田~萩~長門市は普通列車のみで朝夕が1時~2時間に1本ペース、9時台~14時台まで5時間待ちが発生する最閑散区間。特に萩は歴史的には表舞台に名前も出る都市だし世界遺産にもなって注目されているところだけど、現代においては鉄道のアクセスは絶望的に悪い。

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ただその分景色は絶景で(これは山陰本線なら益田~長門市間に限らないんだけど)、日本海を見ながら険しい海岸線を縫うように走る。ちなみにここもキハ40が主流。

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島根県東部~山口の日本海側のエリアは赤褐色の瓦、石見地方で生産される石州瓦が使われる。

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美祢線 長門市 15:20~厚狭 16:25

美祢線は文字通り山口県内陸部の美祢を通る山口県を南北に貫く陰陽連絡路線。長門市からは長門奥座敷と呼ばれる長門湯本を通り、美祢から山陽新幹線とも接続する厚狭へ至る。厚狭から長門市まで1時間ちょっとなので陰陽連絡路線では一番短いけど、新幹線から連絡する主要都市もないので普通列車のみ。ちなみに西日本の内陸路線でおなじみのキハ120。

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美祢は日本最大のカルストである秋吉台や、最大級の鍾乳洞である秋芳洞もある町(鉄道だけではいけないけど)。その通りで石灰岩一大産地(石灰の産出量が日本2位、1位は大分県で津久見が著名)。美祢の石灰岩は瀬戸内側の小野田や宇部へ、この美祢線で運ばれていたわけだけど、国鉄貨物が融通効かないのに嫌気がさした宇部興産が自前で宇部興産専用道路を作ってしまったので残念ながら現代では貨物列車は走っていない。この宇部興産専用道路は日本最長の私道で40km超もある。

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山陽本線 厚狭 16:28~小野田 16:33

厚狭から一駅の小野田へ。小野田駅のある山陽小野田市は小野田市と山陽町が合併してできた。小野田は前述の通りセメントの町で、セメント町という町名があるほど。市の紹介に樽がモチーフになっているのは何かと思ったけど、昔はセメント輸送に樽が使われていたので、樽の生産も盛んだったらしい。

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小野田線・宇部線 小野田 17:42~長門本山 18:17・18:37~宇部 19:08

かなりややこしいけど正確にはこういう感じでひたすら乗り換えてます。
小野田 17:42
長門長沢 18:00・18:07
長門本山 18:17・18:37
雀田18:42・18:49
居能 18:58・19:01
宇部 19:08

小野田線は隣の宇部線とともに港湾地区の軽便鉄道をベースに、工業化の貨物輸送のため国鉄が整備した路線。高度経済成長期は工業都市で貨物や労働者の輸送が活発だったけど、今では朝夕が1時間に1本、昼間は2時間以上あく時間帯もあるローカル線。宇部線のほうが本数も多い。意外と山口東京理科大学があるからなのか若者や、労働者であろうアジア系の利用は多かった。工業的に重要だったので電化されていて、都市部から回ってきた電車を改造した、1両編成の電車が走るのは日本中でここくらいだと思う。性格的には鶴見線なんかに似ているかも。

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旧小野田セメントのセメントを作っていた徳利窯、現太平洋セメント(のグループ会社)の敷地の端にあるよう。

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小野田線の中でも雀田から分岐する長門本山方面は日本屈指の本数の少なさで界隈では有名。なんとも1日3本、今回乗ったのが終電にあたる1往復ということ。ルーツは長門本山で取れる石炭の輸送。もちろん今ではそれもなく、18きっぷのシーズンには鉄オタが集うだけで、日々は学生がちょこちょこ利用しているんだと思われる。

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本当は雀田が分岐駅なんだけど時間が許したので一駅隣の宇部興産専用道路の真下の長門長沢駅まで行って折り返しました。奥の高架道路が宇部興産専用道路。

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山陽本線・美祢線 宇部 19:12~厚狭 19:21・19:31~長門市 20:39

翌日の工程を考えて長門市へ戻って泊まることにした。夜の帳が降りる厚狭駅。

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長門市駅前は申し訳ないけどかなり気合の入った過疎化が進んで辛うじて市が維持されている幹線から外れた町の象徴たる感じ。駅としては山陰本線と美祢線、あと明朝乗る仙崎支線の交わる一応は交通の要衝。止まったのは駅前のステーションホテル、トレインビューの1泊3800円。なかなかの昭和で止まった風呂トイレ共同の安宿。大阪なら新しい綺麗なビジネスホテルが2500円で泊まれる昨今の情勢だと思うところがあるけど、泊まれる場所があるだけでも御の字、しかもネットで予約できる。駅そばの10店舗くらいで構成される真っ暗な飲み屋街だけは、コロナとは無縁で10時過ぎても普通にやっているみせがあったのが良かった。

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本日の成果(新規乗車区間)

岩徳線 岩国~櫛ケ浜 43.7㎞
山陰本線 益田~長門市 85.1㎞
美祢線 長門市~厚狭 46.0㎞
小野田線 山陽小野田~居能 11.6㎞
小野田線本山支線 雀田~長門本山 2.3㎞







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