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カブで工業都市巡り 四日市・四国中央

四日市市

四日市市は三重県北部、県庁所在地の津より大きい三重県最大の都市としても有名。日本四大公害病でも名前が知られる負の側面があるものの、現代では意識が改革され技術革新や規制により周辺で生活するには支障がないレベルで公害はかなり緩和されている。

四日市は中京地区で唯一の石油コンビナートがある。石油コンビナートは石油を沸点で分解して、燃料や石油化学製品(プラスチック、ゴム、化学繊維、塗料、接着剤とかあらゆる工業製品)の原料を作っていく場所。厳しく言えばリソースを輸入する石油に頼り、付加価値が低く、薄利多売で、巨大な設備が必要なので参入障壁が高いだけ頭でっかち産業。ただ日本を代表する自動車を構成するタイヤや塗料やプラスチックや繊維製品などの礎。

コスモ石油の製油所
液体輸送用バルクコンテナ
ドラム缶があまりに綺麗に積んであったので
末広橋梁は1931年製の片側跳開式の可動橋。重要文化財に登録されている。
中核をなす三菱ケミカル四日市事業所
塩浜からは長野方面へ貨物列車でガソリンが出荷される、この区間は非電化なのでディーゼル機関車のRED BEARがけん引
昭和四日市石油は出光興産の子会社でガソリンの出荷をしているところ
入り口の線路、なかなか原始的な手動踏切
石油を蒸留している


四国中央市

四国中央市は愛媛県の東端、名前の通り四国4県の県庁所在地を十字で結んだ中央に位置する町。隣り合った川之江市と伊予三島市を中心に合併して2004年に誕生。両市ともに製紙の町として栄え、合併後は静岡県富士市を抜いて日本一の製紙の町となった。中心は大王製紙。紙おむつのユニ・チャーム、紙袋やレジ袋の最大手の福助工業などの創業地でもある。

特に大王製紙は四国中央市に立地する製紙工場で日本全体の8%、210万トンの紙を生産している。大王製紙の敷地を合わせると日本一どころか世界一の製紙の町。

でもやっぱり製紙工場の臭いからは避けられない、パルプを煮るときに使う薬剤に入った硫黄成分が臭うので温泉というか独特の生臭いにおいがする。だから排気を浄化してなお高い煙突を建てて人が生活していないところへ逃がす必要がある。

チップを輸入してくるバルク船、全長199m。
アメリカやオーストラリアから輸入してきたチップ溜めるヤード
大王製紙新三島工場はフラッグシップ工場。製紙業は熱を作るのに膨大な電力が必要なため自家発電で50万kW(四国電力の10%相当)を発電をしてる(右の四角い部分
白い方が高さ207mのエリエールタワーとのこと(非公式?
配管こそ正義。大王製紙の社章は創業者の井川氏から
大王製紙創業者の弟の会社、エルモアはカミ商事グループの愛媛製紙の商標
市街地を見下ろす



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