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ウクライナ訪問記② キエフとかオデッサとか(2014年12月) ※写真大量

キエフ

ウクライナの首都。ウクライナ最大の都市、旧ソ連としてみればモスクワ、サンクトペテルブルクに次ぐ第3の都市、ワルシャワを入れても第4の都市。キエフがロシアにおける京都と言われるゆえんは、東スラブ地域最古の都市のため。そもそも「ルーシ」という現ロシアやウクライナ一帯の東スラブ民族居住地域の地理的概念の中心地であり、「ルーシ」は何を隠そうロシアの語源となった場所。東スラブ地域で最初の王政国家体が成立したのもキエフで、キリスト教が広がりとともにスラブ民族の言語や文字を体系化したのもキエフ。というか古代ギリシャからローマの時代に、黒海交易の繋がりで有史として存在しているのが現ウクライナ地域。

ドニエプル川右岸(西岸)の丘上に市街地が広がっている。旧市街は程よくヨーロッパ的で、程よくソ連的な無骨スタイルの共存するいい雰囲気。

キエフ中央駅
聖ソフィア大聖堂の塔から
聖ソフィア大聖堂の塔から
Майдан Незалежності 独立広場。

地下鉄はニュースでシェルターに使われているというようにTheソ連的なスタイル。

ドニエプル川は巨大運河として内陸への航路になっており、総合商社の知り合いがベラルーシに大きな機械を輸出するのにこの運河を使ったとか。

ドニエプル川

ウクライナ正教の教会群も見ごたえある。世界遺産にもなっているキエフ・ペチェールシク大修道院は1000年の歴史があり、聖職者たちの埋葬される地下墓地は正教徒の巡礼地となっている。

ペチェールシク大修道院

旧市街南部にはナチスからの勝利を記念した高さ100mにもなる巨大女神像がある。その下はソ連時代の戦車や戦闘機が展示されているので。

T34 85㎜砲 WW2期ソ連戦車の代名詞
ミグ21 東側の戦闘機の代名詞でありベストセラー

ちなみにウクライナはウクライナ語が公用語でぱっと見キリル文字だし私のような素人には区別がつかないだろうけど、ロシア語とはきつい方言くらいの差しかない上に、ソ連時代に影響を受けているのでロシア語は普通に通じる。英語は観光地ならなんとかってレベル。

食べ物はロシア料理ですと言われてもポーランド料理ですと言われても区別つかないですごめんなさい。

キエフのファミレス
ブリヌイもおいしそう。ブリンチキってウクライナ語?それとも別名?
これ系のスープは定番ですね


モルドバからオデッサへ

モルドバはヨーロッパ最貧国の一つ。隣のルーマニアとともに飛び地のように存在するラテン系民族の国家。東部を南北に流れるドニエストル川とウクライナの国境方面の間には国際的にはモルドバの一部とされながら、モルドバ政府の統治の及ばない沿ドニエストルという地域がある。その説明は別途。

モルドバからオデッサへはローカル国境越えの列車が4時間ほどかけて結んでいる。ソ連製の車両、木の椅子という4時間座るにはつらい。上述の通り途中沿ドニエストル地域を横断するんだけど、何もなくティラスポル駅に停車して、何事もなく出発。モルドバからの出国とウクライナへの入国は沿ドニエストルとウクライナの間のクチャーハン駅で行われた。この辺りどうなってるんだろう。

モルドバの首都、キシナウ中央駅
車窓
キシナウーオデッサ

オデッサはウクライナ西南部、黒海に面した丘上に広がるウクライナ最大の港湾都市。黒海の影響でウクライナの中では温暖で、不凍港でもあり、ロシア帝国時代以降もサンクトペテルブルクに次ぐ港湾都市として軍事的にも経済的にも重要な都市。ガンダム1stでオデッサ作戦の名で知られてるけど富野氏がなぜ選んだかは知らない、ベルファストといいオタク心をくすぐる渋い町選ぶよね。

丁度クリスマスシーズン
オデッサ客船ターミナル 目の前の階段が戦艦ポチョムキンの階段

オデッサからキエフへは500km弱ほどの距離でちょうど一晩の距離の夜行列車を利用。一晩で2000円くらいという破格。日本では夜行列車はどんどん姿を消してるけど、ヨーロッパではまだまだ第一線です。

オデッサ中央駅
寝具
9時間くらいだったよう

ちなみに

2014年のウクライナは親露派政権が倒される市民革命からの、対抗するロシアのクリミア半島・ドンパス侵攻と荒れていた年だったんだなと。ここから2022年2月の戦争へ突き進んでいると、改めて思い出された。

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