見出し画像

化粧に隠されていたコンプレックス

 私はミュージシャンなので、化粧とは切っても切れない縁で結ばれています。幸い、お肌のトラブルがないのでそんなに厚塗りにしなくても済んでいたのですが、目はかなりたくさんアイシャドウを塗りたくっていました。NY時代はそれに香水まで振りかけてかなりの仮装ぶり。

 10数年前、NYで友人に誘われていったメイクアップクラスで覚えてきてからずっとアップデートされてこなかった私の化粧。

 ひと昔前に男友達からなんで化粧なんてつけるの?なんて聞かれたこともあったけど、あんたには乙女心はわかんないわ!って突っぱねていました。

 そして母になり、子供が話し始めるようになると、「お母さんはお化粧するとこわ〜い。いつもの方がかわいくてすきー」というではありませんか。流石に子供から怖いと言われるとちょっと改善の余地があるのかな、と思い始めました。

 そんなある日、自分のアルバムのための写真撮影がありました。今回は主役なのでちゃんとスタイリストさんにスタイリングとヘアメイクもしてもらいました。担当してくれた方のメイクがとても自然で素敵で、聞いてみたら、ただマスカラを付けているだけと。私に施してもらったメイクも素敵なナチュラルメイク。最初は見慣れない顔に少しだけ違和感を感じてたけど、これもありかも?と気づくことができました。

 それから始まった最低限化粧。日焼け止め兼下地にふんわり粉ファンデを乗せて、チークを少しだけ頬の出たところに乗せて、マスカラするだけ。なんか気分まで軽くなったのはなぜだろう?

 それがある時判明したのです。

中学の時の同級生がしょっちゅう私にちょっかいを出していました。私も「幼い男よのぉ」と心の中で思いつつ、うまいぐあいにかわしていた毎日。よく思春期の男女にあるあぁいうやつです。いじるために彼は「お前、目ちっちぇーな」って言っていたのです。その時は彼の戯言だと思って「どうせ、私のこと好きなんでしょ?ふん」って程度にしか思ってなかったのですが、きっと心の奥底で私は目が小さいんだって思っちゃってたんでしょうね。それが隠れコンプレックスとなって、目にはたくさんアイシャドウを塗って目を少しでも大きくしようとしていたのだと思います。

 自分でもあんなことがきっかけで?と思ったけど、それ以来、何もつけないと眠そうに見えないか?とか気にしていました。昔は今よりも厚ぼったい顔もしていましたから。

 今回は自分でも気づかずにコンプレックスを持っていたことにビックリしました。でもそんな思いもどんな思いも全て放ってあげるといいんですね。もちろん、今後も時と場合に応じて化粧を濃くするときもあるかもですが、今は化粧も薄くして心も軽くなりました。

 みなさんもこんな隠れコンプレックスあるかもしれません。これを読んでドキッとした人は、そんな思いなんて持っている必要全くないから解き放してみてくださいね。

 なんて今日のひとりごとでした。


サポート大歓迎!あなたのサポートで今日も美味しいご飯が食べられるわ!なんてね(笑)音楽制作、作品制作の資金にさせていただきます。よろしくお願いします!