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【J2第33節 vs東京V レビュー】長所を以て相手の弱点をつく

大宮 2-0(1-0/1-0) 東京V 得点者:イッペイ、酒井

皆様お久しぶりですね。約1ヶ月ぶりの投稿となってしまいました。私の事を覚えてくださっていますでしょうか?そうです。レオナルド・ディカプリオです。
何故これ程までに投稿の間隔が空いてしまったかと言いますと、シンプルに実生活が忙しかったのが7割、ただ単にサボったというのが3割です。
まぁ、そんなことはさておき今節の振り返り行ってみましょ~

両チームのスカッド

〈大宮〉
・前節からの変更点は2点。石川⇋小島、フアンマ⇋シモヴィッチ
・65分シモヴィッチ⇋フアンマ、78分奥抜⇋石川

〈東京V〉
・前節からの変更点は1点。佐藤⇋小池
・SB小池、IHクレビーニョ、WG井上は前半途中からSBクレビーニョ、IH井上、WG小池へとポジションチェンジ。
・36分レアンドロ⇋新井、74分井上⇋森田、84分小池⇋カン スイル​

東京Vの守備

東京のベースのフォーメーションは4-3-3でした。ですが、守備時には前の3枚の内1人が下がって、4-4-2の様な形でブロックを敷いていました。
前からハイプレスをかけていくといったものではなく、ある程度引き込んでからプレッシングを開始していきました。

CK時の守備

ここでは、75分頃の大宮の2点目のシーンをとりあげます。

動画の0:03のところあたりで止めてもらうと分かるかと思いますが、守備の並びは下図の様なゾーンディフェンスになっていました。

連続した3枚の図中にも書いてある通り、ゴール前で東京Vは基本的には数的優位を保っています。
しかし、CKをゾーンディフェンスで守る時に必ずと言っていいほど起きる事故みたいな物なのですが、この時の東京はマークの受け渡しが曖昧になってしまいました。ですので、必要以上にマークに行ってしまったり、逆にマークが欲しい所に人がいなかったりするという現象が起きてしまいました。

こうして、東京は2失点目を喫しました。
東京は試合全部を通してセットプレーで押され気味でしたので、東京の次節以降の課題にはこういったセットプレー時の守備も含まれるのかなと思います。

東京Vの攻撃

永井監督率いる東京Vは丁寧にパスを繋いで崩す、ポゼッションサッカーを志向しています。

ビルドアップ時には、最終ラインの4人とDHの山本とでボールを繋いでいきました。
ビルドアップ隊が主に狙っていたのは大宮のHV・WB・CH間に顔を出したIHでした。

これは大宮の守備陣形にも関わる話なのですが、大宮の守備時の形[5-3-2]だとどうしてもDHの山本が余ってしまいます。そこに大宮のCH(この図の場合は三門)がプレスをかけにいきます。

するとギャップに顔を出していた東京IH(この図の場合はクレビーニョ)へのマークがおろそかになってしまいます。
そこへのケアは大宮HV(河面)が行きますが、今度はその背後のスペースが空いてしまいます。
そこをWG(井上)が大外を回るなりチャンネルランをするなりして利用しようと試みていました。

後半の攻撃は、大宮が5-4-1でブロックを敷いたため、中央への侵入が困難になり、ブロックの外でボールを回す時間が増えました。
その中でも勿論得点を取りに行かないといけないので、中央ではなくサイドから崩そうと試みました。
その方法として1つにはWGの単騎突破、もう1つはIHがサイドに流れてからの攻略がありました。
本来ハーフスペース付近でプレーする事が多いIHがサイドに流れることで、サイドに数的優位を作り出せることや大宮CHを大外のレーンに釣り出せるといったメリットがありました。
IHがサイドに流れたあと、SB・IH・WGで"3 on line"を形成したり(あまりサイの動きは見られなかった)、偽SBの動きをしているSBとポジションチェンジをしたり等試行錯誤していましたが(特に東京から見て右サイド)得点に結びつくようなシーンは殆ど産まれませんでした。

大宮の守備

前半の大宮は、後ろから丁寧に繋いでいく東京に対して5-2-3の形でハイプレスを下図のようにかけに行きました。

先ほど述べた東京Vの攻撃の内容と重なってしまいますが、大宮のプレッシングの形[5-2-3]と東京Vの形[4-3-3]とでは東京のDHが余ってしまう形になります。
そこに対してはCHの2人がバランスをとりながら寄せに行きました。CHが前に出て空いてしまった東京IHへのマークはHVが出足良く前に出ることでカバーリングしていました。

後半に入ってからの大宮はリードしている事や体力との兼ね合いもあるのか、プレスをかけることよりも5-4-1のブロックを敷いて中央への侵入を拒むことにより重きを置きました。
5-4-1のブロックを敷いている時は東京の4バックがボールを回していても食いつく訳ではなく、全体的にスライドをしていました。

大宮の攻撃

ビルドアップは三門が降りてきて、HVの2選手がSB化し、その4人+CHの小島で4-1の形を作ってボールを回していました。
しかし、東京は守備時には4-3-3の基本陣形を4-4-2のような形にして守り、ハイプレスをかけては来ませんでした。つまり、ビルドアップの阻害をするのは実質2トップの2人のみでしたので、三門は完全に最終ラインに降りるのではなく3-2のような形でビルドアップをしてもよかったかもしれません。

大宮のメインの攻撃はシモヴィッチを狙いとしたロングボール主体の攻撃でした。当然、東京守備陣もそれを警戒していました。
しかし、東京の2CBは近藤直也(182cm)と内田達也(177cm)の2人でCBにしてはあまり背は高くない2人だったため、空中戦の勝率は大宮がかなり上回りました。
シモヴィッチにボールをあてたあと、STの2人でセカンドボールを回収して攻撃へと繋いでいきました。

〜ちょっと気になったシーン〜

カウンターからの攻撃シーンになります。
サイドで高い位置をとった酒井からクロスがあがります。そのクロスは流れてファーサイドにいた茨田が大外のレーンへと回収にいきます。
それの対応をするのは勿論東京左SBの奈良輪であり、対応に行きます。
この時CB2人はシモヴィッチとゴール前へと進入してきた石川を気にしなければならなくなり、迂闊にサイドへのフォローに行けません。
そう、つまりこの時点で意図的か否かは分かりませんがチャンネル(SB-CB間)を大きく開けることに成功しました。
茨田からパスを引き取った小島は、すかさず中央へと走り込むイッペイにスルーパス。
イッペイのシュートは外れてしまいましたが、イッペイが左利きだったら入っていたかもしれないような惜しいチャンスシーンでした。

最後に

いや〜本当に久しぶりになってしまいました。今回は割と探り探りやりました。これからまた投稿頻度を上げられるように頑張ります。

大宮の方はというと、4試合勝利なしから抜け出してようやく勝ちました。今は内容よりも勝点3です。
大混戦となっているJ2ですが、要するに全部勝てば多分昇格出来るので(脳筋理論)、引き続き応援頑張りましょう!!

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