セクハラの基準と秋の空

最近セクハラの話がツイッターでも(そして多分テレビのニュースでも)話題で、まぁ既にTwitterで見すぎて嫌になってきました。

セクハラ報道が白熱し始めたときの私のツイートを2つ御覧ください。
この男…随分と怯えておるぞ…

女性の後輩ができた時に、セクハラにならず、適切な関係性を築けるように、そして日々漠然とセクハラに悩みたくもないので、腰を据えてじっくり考えてみました。その結果がタイトルです。

つまりセクハラの基準=女心。

何が言いたいかというと、セクハラの基準は、それぞれの人で違うだけではないし、その人の気分やら状況によっても変動しやすいものなんじゃないか?ってこと。どういうメカニズムで変動するかが分かれば、対策もできそうだ。

困難は分割せよ

ルロイ修道士も「困難は分割せよ」とおっしゃっているので、分割して考える。
まず、大まかには

・発言内容
・発言時の状況
・受け手のキャパシティ

の3要素に左右されそう。
発言内容が大したことなくても、状況が悪くて、キャパがないときだったらセクハラになりそう。でもキャパシティも日によって変わりそうだよな…

で、受け手のキャパシティは

・受け手個人のセクハラ基準
・受け手の抱いている発し手の印象
・受け手とあなたの関係性
・受け手の本日のキャパシティ
・発し手の過去の言動

という、5つの要素で変動すると思われる。
セクハラに強い、下ネタイケるクチの人でも、嫌いで疎遠な人間から、仕事でしんどい時期に、頻度高くセクハラ発言繰り返してたら、セクハラ認定したくなるよね…

項目ごとの軽重はあれど、概ねこの要素に点数をつけ、掛け算した結果がある閾値を超えたら、セクハラとなるのではなかろうか。
とりあえずそれぞれの要素について見ていこう。

▼発言内容

セクハラというと、「キミええオッパイしとるなぁ…」「なぁ…スケベしようや…」みたいなティピカルスケベオヤジを想像してしまいますが、実際そういう意図がなくてもセクハラになるというときもある。
発言のパターンはわかりやすく2つ。

・明確に性的な話題
胸、尻とか、行為そのものの話題
・暗示的に性的な話題
容姿、結婚、出産など、間接的に性的なことと結びつきそうなこと

前者をセクハラと思わずにやっている人は流石にいないと思うんだけど、後者は知らず知らずの人にダメージを与えているんじゃないか?と思うので気をつけたほうが良さそう。

あともう一つの文脈としては、「受け手本人の話か、そうでないか」というのもありそう。性的な話に限らず、よく知らん人間からプライベートの話聞かれるとムカつくよね…
でもこれはTwitterの受け売りなのであんまり書かない。

▼発言時の状況 −コンボが決まると危険性大

・1対1のとき
正直、大多数の男の人はあまり恐れる必要はないかと思う。
この場合は発言・行動そのものが過激なために、即セクハラ判定を受けているだけで、「えっそれアウトなん!?」みたいな案件はないと思います。
強いて言えば…就業後に酒の席に連行する、とか、不自然に一緒に帰るとかで、女性と1対1で対する状況を作っていることがそもそもセクハラ認定になる可能性はありますが…。

まぁ業務上の理由で2人になる、とか、何かの理由で1回だけ飲みに行った、とかならそんなに気にする必要はないかと思う。理由は後述しますが、セクハラはイベントではなく状況なので。

・1対多数のとき
大多数の男性はむしろこっちを意識しましょう。俺もこれは当てはまりそうで怖い。

ダメージ=発言内容×その場の人数×その場の無自覚加害者の人数

受け手からすると、性的な眼で相手に見られているというだけではなく、他の人にも性的な目で見られている、という認識になるために、発言自体が大したことなくても、ダメージが甚大になる。
しかも、話の流れで第二第三が同調して更にセクハラ発言が連鎖すると、どんどんダメージが累積加算されていきます。

ちょっと考えてみてほしいけど、普通に1対1でいじられたら笑える話でも、飲み会の場でされたらめちゃくちゃ恥ずかしくない?そういうことです。

マジで飲み会の発言は気をつけような…!気緩むしな…!!

▼受け手のキャパシティ

・相手の個人のセクハラ基準
いちばん係数が大きいのは、普通にその人の耐性そのもの。ある程度性的な話にオープンな人であればちょっとの猥談ぐらいで問題にはならないだろうし、すごく潔癖な人なら、ちょっとした猥談でも引っかかる可能性はある。

ぶっちゃけ、よほどのことがない限りは性にまつわる話をする事自体を控えるのが一番いいんだけど、
耐性がある人でもセクハラ認定されることがあるのが怖いところなんですよね。乗算・累積なんでね…

・相手の抱いているあなたの印象
イケメンだったり、ものすごく仕事ができるなど、その人から見て全般的に評価の高い人間だったら、そもそもの好感度の貯蓄があるので、ちょっとやそっとのセクハラ発言をされても許される。
逆だったら?即セクハラになりそう。

・相手とあなたの関係性
まぁ別にイケメンじゃなくても、ものすごく仲のいい人間だったら、あまり互いを知らない人と比較して、
セクハラ認定はされにくいとは思います。どういう理由でそういうこと言っているかの背景がある程度わかるから…
「分からない」は怖いんだよ…

・相手の本日のキャパシティ
みんな、機嫌の悪い日だってあるでしょ?そういうことです。
「昨日オッケーだったから、今日オッケーとは限らない」ってことなんだよな。

・あなたの過去の言動
1回「いやぁ、オッパイ大きいよね…」って言っただけでセクハラで問題になることはないでしょうが、
何回も継続して言ってたら、我慢の限界に達する、ということです。

しかもこの点が一番やばいところで、
セクハラ発言カウントは累積式で、リセットされない、ということ。
しかも、セクハラ発言カウントがあると、他のゲージが下がる。
相手のあなたへの印象や関係性によってセクハラ認定の基準が上下するのは先述したとおりだし、
直感的にわかりますよね?それが更に認定されやすい状態を作るということ。

よく「えっ、その発言ってセクハラなの!?」というしかない実例を眼にしますが、そういうのは、
「たまたま爆発した契機がその発言」だっただけで、「その発言一発でセクハラ認定されてしまうよ」というわけではない。
逆に言えば、単体では「それってセクハラ発言かな?」みたいな発言でも、1回限りだったり、関係性がよかったら別にセクハラ発言にはならないと思われる。

▼なんかわかってきた…みなさんはどう?

わかりませんか、すみません。具体例書くか。

「飲み会での発言がセクハラ!!」と後輩から言われたと、上司から指摘されたが、自分は容姿を褒めたつもりだったのに…と思うパターン。
こういうパターンに一番世の男性は怯えているのかな?と思う。

表にしてみたよ。

(テーブル作る機能がnoteになさそうなので画像に…)
確からしいギリギリのラインを認定する根拠にするには、各項目ごとの重み付けを厳密に定義したりする必要はありそうですが、「発言の内容だけがセクハラ認定の基準ではない」ということはわかってもらえるかと思います。

類題

2つほどお題を考えてみたので、みなさんも考えてみてください。

傍から見るとめっちゃセクハラ発言をしている男がいるが、どうにもその女性との関係は悪くなさそう。
すぐに女性社員のケツを触る部長だけど、何か許されている

いろんなケースを想定して、この場合はセクハラになるかな?ならないかな?と考えることが一番自分の身を守ることにつながるんじゃないかと思います。

まとめ

・飲み会の場での発言はマジで気をつけろ
・その人の状況とかに気を配れ
・そもそも疎遠な人間に対しては適切な距離の詰め方をしろ

(※なんか竜頭蛇尾な感じになった…)

・本を買います。読んだ本はnoteの記事になります。 ・ゴリゴリ文を書くために左右分離式キーボードを買います