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[DIY][鍛金]真鍮のランプシェードを手作りで作る方法


こんにちは。クロコです。

私は家具をDIYで作るのが好きなのですが、ずっと作ってみたくても難易度が高くて挑戦できずにいるものがありました。

それが照明です。
木材やプラスチックで作るランプシェードは紹介されていたのですが、金属のランプシェードを自作している例はなかなかありませんでした。

そこで私が出会ったのが「鍛金」という技術。

鍛金とは

鍛金は、金属のもつ「叩くと割れることなく薄く広がる性質(展性、延性)」を利用して成形していく伝統的な金属加工技術の一つです。
鉄や銅、真鍮などの金属を熱で熱して柔らかくしてから、ハンマーで叩いて成形するというのを何度も繰り返して形を作っていきます。

準備するもの

鍛金では以下のものが必要です。
今回は真鍮のランプシェードを作りたいので真鍮板を使用します。

【ランプシェード】
・真鍮板0.8mm×365mm×400mm ¥2700
・芋槌 ¥2700
・木槌 ¥500
・叩き台(アンビル)幅100mm ¥2400
・研磨剤 ¥1100
・バーナー ¥1400
・ガス ¥400
・やすり ¥500
・金切りばさみ ¥1600
・酸洗い材(ディクセル ピックリングコンパウンド) ¥1600
・成形するための型 ※事前に丸太等を使って作っておく必要があります。

【照明本体】
・ペンダントソケット
・電球

結構準備するものは多かったです。一からそろえるとなると、ランプシェードを作るための材料と機材の値段だけでも大体15000円くらいかかってしまいます。

Step1:真鍮の板を切り出す

真鍮板を金切りばさみを使って円形に切り出していきます。筆者は小ぶりのランプシェードを作りたかったため、直径350mmで切り出し、E26のソケットを取り付ける穴を直径4.5mmでくり抜きました。

Step2:円盤の縁をやすりで削る

金切りばさみでついてしまった傷や円からずれてしまった部分をやすりで削っていきます。この後の槌目をつけてから傷を取ろうとすると槌目が取れてしまったり、作業がしにくくなってしまうので、この段階で縁をきれいにしてしまうのが以下と思います!

Step3:槌目をつける

芋槌を使って槌目をつけていきます。
ハンマーが当たる部分の下にアンビルを敷いて、中心から広がるように叩いていきます。
この時が鍛金で一番楽しい時かもしれません!真鍮をたたく音が広がり、知らず知らずのうちに没頭してしまいました。

[事前準備]
Step3を行う前に、芋槌の表面を番手の細い紙やすりや研磨材を使って綺麗にしておくといいです!
きれいで曇りのない槌目が付きます!!

全体に槌目がついたら終了です。
縁の部分は強くたたきすぎると輪郭がデコボコしてしまうので、好みに合わせて調節してください!

Step4:焼きなましをする

次に叩いて硬くなった鉄を再度柔らかくするためにバーナーを使って焼きなましをします。
一か所に当て続けると真鍮板が溶けてしまう恐れがあるので、円を描くようにまんべんなく加熱するようにするといいです。
全体がパールのような色になるまで熱して下さい。
筆者は少し橙色になる程度で止めてしまったところ、柔らかくならずにもう一度加熱し直しました(泣)

熱したらすぐに水につけて冷まします。

Step5:型に叩きつけて成型する

次に、湾曲した真鍮板を木槌を使って叩きつけて成型します。

この時に、槌目がをつけた側が内側になるように成形します。
内側にすることで照明をつけた時に電球からの光によって槌目がきれいに見えます。

納得のいく形に成型できたら完了です!
左右対称にするのがとても難しかったです。。。
真鍮板を回しながら、同じ場所で叩くするようにすると左右対称のきれいなシェードにすることができます。

前準備編:型を作る

この照明作成で最も難しかったところは型を作成するところでした。
私は偶然家にあった松の切り株を彫刻刀とディスクグラインダーを使ってくりぬいて作りました。

切り株を使わなくても、コンクリートを四角い枠の中に流し込んで、その上からお皿のようなものを押し付けて硬化させて型を作る方法もできるんじゃないかと思いました。次はそのバージョンでチャレンジしようと思います!

切り株をくりぬいた後はバーナーで表面を焼いて滑らかにします。

Step6:酸洗いをする

次に酸洗いをしていきます。
温かいお湯に酸洗い材(ピックリングコンパウンド)を溶かして、その中に真鍮板を入れます。
※酸の中に真鍮板を入れるときは目に液が飛ばないように注意してください!!私は不幸なことに、はねた液がちょうど目に入ってしまい、すぐに注水で洗いましたが、一日中違和感がありました。。。

焼きなましでついてしまった酸化膜を酸性の液体で取っていきます。
液に入れた瞬間、元の真鍮の金色に戻るのが分かると思います。

液から出したら、重曹を溶かしたお湯をかけて中和して下さい。

完成!!

最後に、ペンダントソケットにつけたら完成です!!

取り付けの際に、真鍮板を手で触ってしまうと指紋が黒ずんで出てきてしまうので、手袋等をつけて取り付けしてください!

槌目がキラキラ光っていて、手仕事の良さが出てきていてとてもいいですね。
少し形はいびつだけど、それもいい味を出しています。

まとめ

自分で作る真鍮ランプシェード、いかがでしたか。
自分で照明まで作ることができたら、お部屋もさらにおしゃれにすることができそうですね。

シェードだけじゃなく、トレーや真鍮のリングもほとんど同じ道具で作ることができるのでチャレンジしてみようかと思います。

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