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「『明星』発祥の地」

日本の浪漫主義文学、飛躍の地

★ジャンル【文化】
★場所 千代田区三番町22
★最寄駅 JR、東京メトロ、都営市ヶ谷駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「東京新詩社(与謝野鉄幹主宰)の機関誌「明星」はこの地で刊行された。主要同人として高村光太郎、北原白秋、石川啄木、鳳(与謝野)晶子らが寄稿し当時の歌壇、詩壇に大きな影響を与えた」

★解説
 市ケ谷駅と九段下駅の間のやや市ケ谷寄り、東京家政学院大学の入り口にあります。別項で紹介している「子供のための音楽教室開設の地」と同じ場所です。
 「明星」与謝野鉄幹(よさの てっかん)が創刊した、詩歌を中心とした月刊文芸誌です。1900年4月から1908年11月まで、ちょうど100号刊行されました。日本の浪漫主義の牙城とも言える一大勢力で、のちに鉄幹の妻となる鳳晶子(ほう あきこ)、北原白秋(きたはら はくしゅう)・石川啄木(いしかわ たくぼく)・木下杢太郎(きのした もくたろう)・吉井勇(よしい いさむ)・窪田空穂(くぼた うつぼ)・高村光太郎(たかむら こうたろう)ら、そうそうたるメンバーが寄稿していました。また日本における浪漫主義文学の先駆けとなった森鴎外(もり おうがい)も鉄幹を支援していました。
 ヨーロッパで起こった「ロマン」主義に「浪漫」の文字を当てたのは夏目漱石(なつめ そうせき)です。本来はヨーロッパでの古典主義に対峙する言葉、主義で、「ローマ帝国時代の庶民の文化」から来ているものです。我々が普段思い浮かべる「ロマンス」「ロマンチック」とはちょっと、というかかなり意味が違います。
 「浪漫主義」とは定義がしにくい言葉ですが、叙情性やエキゾチックな表現・内容、神秘・夢などが題材になり、個性や欲求を重視します。日本では

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