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「寄席発祥之地」

江戸での定席の発祥地・・・でいいかな

★ジャンル【文化】 
★場所 台東区東上野3-29
★最寄駅 東京メトロ駅稲荷町駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「寛政十年(一七九八)六月 下谷稲荷社境内に於て 咄の会が初めて有料で催され これが江戸の寄席の発祥と伝えられる 二百周年に当たり之建

★解説
 下谷稲荷社とは下谷神社のことです。稲荷町の駅を降りてすぐ、浅草通りから脇に入ったところに大きな鳥居が見えます。その本殿に入る手前右に立っています。
 「落語」発祥ではなく、「寄席」発祥の地であることにご注意ください。よくわからない人もいるかもしれませんが、落語は話芸そのものを指し、寄席は落語などを演じる場所のことです。
 落語の起源は古く、仏教の僧侶が一般大衆に面白おかしく説教をしたことから始まったと言います。その後、大名などのそばに仕えてさまざまな話をする御伽衆が生まれ、この中で笑い話を得意とするものが、現在の落語に残る話を作り出していきます。
 直接の落語の祖と言われるのは京都誓願寺の安楽庵策伝(あんらくあん さくでん)という僧で、京都所司代の板倉重宗(いたくら しげむね)に語った話が「醒睡笑」として1623年にまとめられます。この中には1000もの話が収められており、全て「オチ」がある構成になっています。この中に、現在も残る「子ほめ」「唐茄子屋政談」「たらちね」の原型が見られます。
 元禄期になると、こうした題材の笑い話を都市の街角で語るものが現れ、話を「辻噺」、語る者を「噺家」と称するようになります。話すときは台の上に座って話をしたようで、大坂では机もあったようです。上方落語では今でも「見台(けんだい)」という小型の机を使う場合があり、その頃の名残のようです。
 こうした話芸が人気を博すと、それまでの大道芸から江戸や大坂では小屋

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