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原作大好きオタク、「ハリー・ポッター・スタジオ」に行く

 やっと行ったよ!(事後記録)

フードホールの天井は各寮の旗を下げ、大広間を模した造り。

 場所は東京としまえん跡地。正確には「Warner Bros.Studio Tour Tokyo - The Making of Harry Potter」である。ウォークスルー型のエンタメ施設で、映画「ハリー・ポッター」シリーズおよび映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズの舞台裏を体験できるという趣旨(Wikiより抜粋)で、2023年6月からオープンしている。映画のセットは勿論、小道具や衣装、デザイン画、特殊撮影の技術などをこれでもかと詰め込んだ場所だ。

ダイアゴン横丁のセットエリア。
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店と、ウィーズリー双子兄弟によるウィーズリー・ウィザード・ウィーズが並ぶ。私は双子が好き。そしてロックハート先生も。

 オープン当初から、ここにずっと行きたかった~~!

 「ハリー・ポッター」のシリーズは原作から入って、映画も好きだった。一作目「賢者の石」でハリーの元に魔法学校から大量の手紙が届き、従兄弟家族が混乱する中、彼だけが満面の笑顔で飛び回る手紙をつかみ取ったあのシーンが今でも大好きだ。たぶんシリーズを通してあのシーンが最も私の中に残っているし、私にとって「魔法」の具体的な映像例を作ったのもあのシーンだと思う。それ以前はドラえもんの「魔界大冒険」が私にとっての魔法だったのだ。(ドラちゃんの魔法は魔法じゃなくて、科学なのだ。)話の善し悪しは個人の好き嫌いに大きく因るだろうから敢えてここでは言わないが、かのシリーズは確かに、私にとって大好きな作品郡であることは間違いない。

スリザリンの談話室のセット。私はドラコ・マルフォイがとっても好き。

 で、ハリポタスタジオですよ! こちとら九州に引っ越してんじゃ! かつてのディズニーのノリで「週末行こ(ハート)」とか出来ないんだわ! USJとどう違うのか見てみたい! とワーワー喚いておりましたら、心優しい友人が付き合ってくれることになって行きました。段取りも彼女がほぼしてくれた。大感謝不可避。昨年の夏頃から計画をして、約半年をかけて実行、充分な余裕を持って宿泊先も熟考し今回入場と相成りました。

舞台デザインのエリアでは、どのようにして「魔法界」が作られたかという美術の話を見ることができる。背景セット、建造物、フィールド……

 スタジオが「世界」であり、そしてその「世界」の裏側は作ったものの積み重ねである。

 目の前で映画のセットとまったく同じものを見ているのに、目の前に映画で見たものがあるのに、不思議と一枚フィルターを挟んだように遠い感覚もあった。この魔法の世界は、私にとっていつまでも空想の向こうにあり、形を持って色づいて、それでもなお、読み込んだ文章が脳みその片隅でちらついていた。
 映画を見ていても、流れる映像にあわせて私の脳裏には原作小説の文章が流れてくる。こういう表現をされていた、こういう風に書かれていた。だから、このスタジオを歩いていても同じ感覚が常にあった。

魔法薬学のクラスのセットエリアでは、鍋をかき混ぜる様子をプチ体験できる。「このクラスでは、魔法薬調剤の微妙な科学と、厳密な芸術を学ぶ」……『ハリー・ポッターと賢者の石』P203 スネイプ先生のセリフより

 目に入った風景で感動したのは「9と3/4番線」だった。ハリーが見た景色と同じだ。ここは人がたくさんいるほうが、むしろあのホームと同じ「ガヤガヤ」を感じることができるのではないだろうか。

「9と3/4番線」のエリア。「駅」という空間なので、荷物を持っている人やコートを着ているほうが、むしろ背景に溶け込むと感じる。うまいエリアだ。

 音楽は映画館に行った日を思い出すきっかけとなり、数々の小物(小道具)はどうしようもなくファンタジスタ心ときめくものだ。ただそこにあるだけで、良い。魔法の鍋、緑色に光る煙、動く階段。そこに妖精がいなくても音がする。暗さと明るさが交互にやってくる通路は、それだけで魔法的だった。

ダイアゴン横丁の一画、置くまで続く裏路地……の部分、絵になっていた。
写真に撮ると、雰囲気ある~

 スタジオツアーの途中にある食事スポットではスリザリンのプレートを注文。友人が勧めてくれたバタービールも合わせて乾杯。本当はアンブリッジ先生のアフタヌーンティーセットにしようか相談していたんだけど、平日だけの提供らしくて注文できなかった。でも美味しかったし満足! ヘドウィグのケーキ、そこそこのお値段したけどケーキらしいケーキで美味しかった(ショートケーキのような風合いだった)バタービールの器は洗って持って帰れるので嬉しい。ペン立てにしようかな。

バックロットカフェ 「スリザリンプレート(ハンバーガー&マッシュ)」
バックロットカフェ 「ヘドウィグケーキ」

 純粋なアトラクション施設というわけではなく、「見る」「聞く」「知る」という事に重きが置いてあるのですぐに何度も行きたいというわけではないけど、数年に一度、この魔法の世界が薄れた頃にまた行ってみたいなーと思いました。ハリポタスタジオへ行く前の復習として映画を見返したのも、すごく新鮮だったし(笑)私としては、美術館や博物館の常設展に近い感覚かな。

映画で私が一番好きなシーンもあった。
写真に撮ると手紙を釣っている線はほぼ見えなくなる。
プリベット通り4番地、ダーズリー家も一件まるっと建てられていた。

 最後に付き合ってくれた友人、大してハリポタシリーズが好きでもないのに一緒に遊んでくれてありがとう。
 この友人はエンタメ施設に精通した人で、口を開けて「すごいすごーい!」しか言えなくなる私の横でエンタメが何故エンタメであるかを考察する深い視野と洞察力を持つのである。施設を十二分に「遊ぶ」という一点にしても、細かな舞台セットなどの造詣にしても、私は常に彼女を頼りにしている。付き合ってくれて本当にありがとう。

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