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アガサクリスティ著『終りなき夜に生れつく』を読んで

アガサクリスティについて
おさらい

アガサクリスティは、1920年代から
1970年代まで活動していた作家さんで
この『終りなき夜に生れつく』は
アガサクリスティのキャリア終盤の
作品です

あらすじ

誰が言い出したのか、その土地は呪われた〈ジプシーが丘〉と呼ばれていた。だが、僕は魅了された。なんとしてでもここに住みたい。そしてその場所で、僕はひとりの女性と出会った。彼女と僕は恋に落ち、やがて……

『終りなき夜に生れつく』 あらすじより

感想

主人公マイクの視点(1人称)で物語が
進みます。

マイクの感じたこと、思ったこと、考えていること

当時70才代のアガサクリスティが
22歳の青年のそんな視点を持って
書くことができるなんて本当に
素晴らしい作家さんだなぁと思います。

歳を重ねていくと若手の視点になるのって難しいと思うのだけど、さすがです。


感想(ネタバレ含む)

主人公のマイクがエリーと出会い
恋におち結婚してお気に入りの場所に
理想通りの家も建て…と
全てが順調で幸せなお話のはずなのに
マイクの語り口は重い。

これマイクの回想録です
そしてマイクの語りからして明らかに
ハッピーエンドじゃない

やがて悲劇がおきて
真相の全てがわかったときには

マイクの母親がマイク夫妻の新居を訪ねたときに言った「そういうこと。そういうことだったの…」の言葉の意味とか

2人の新居を設計した
建築家サントニックスがマイクに言った
最後の言葉の本当の意味が分かって

「あぁ〜そういうことかぁ」って。

「やられたぁ〜」って感じです。(まいどのことではありますが)

今回もアガサクリスティに
手のひらの上で転がされて
しまった

参りました。

でも
この感覚きらいじゃない。

次はどの作品読もうかな


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